レゴゲームの成功

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ラムセスのピラミッド 昨年、レゴ社は初めてゲーム(非電源)のジャンルに進出し、一挙に10タイトルを発売したが、ドイツ圏だけで総売り上げの3%にあたる800万ユーロ(9億8700万円)を売り上げたという。10タイトルの平均価格は20ユーロ(2500円)なので、合計で40万セット、1タイトル平均で4万セット売れたことになる。レゴ社の規模からすれば小さい数かもしれないが、1タイトルで1万セット売れれば上々と言われているゲーム界では、大成功を収めたといえる。
昨秋にドイツのエッセンに行ったとき、いくつかのおもちゃ屋を回ったが、レゴゲームはひとつのコーナーになって、お店の目立つところに陳列されていた。ボードゲームはメーカーもさまざまで種類が多く、奥に押し込められがちだが、レゴゲームがこうして目立つところに置かれるのは、レゴ社のネームバリューと販売力によるものだろう。
10タイトルの代表となったのは『ラムセスのピラミッド(Ramses Pyramid)』(写真。ゲーム内容はこちら)である。R.クニツィアが手がけ、トイイノベーション賞(ゲーム&アクション部門)と、オーストリアゲーム大賞(Spiel der Spiele)を獲得した。記憶と運の両方が試されるキッズゲームで、記憶を頼りに、ピラミッドのどの段から上ったらよいか、段をどう回せば自分に有利かを考える。でも最後の決戦はダイスロール。記憶力で劣っていても、ダイスでいい目を出せば勝つ可能性はある。
ほかの9タイトルにも共通するのは、きわめてシンプルなルールであるということ。『ラムセスのピラミッド』はまだ複雑なほうで、ほかはルールをよく読まなくとも見た目で判断しながらすぐ遊べるように作られている。ゲーマーには物足りないだろうが、普段レゴを遊ぶファミリーにはウケるにちがいない。
この成功を受けて、今年もこれまでに8タイトルの発売が予定されている。中でも『ハリーポッター:ホグワーツ』は、ライセンス商品を得意とするレゴ社ならではの新作。魔法学校のさまざまな仕掛けをレゴでどう再現するか楽しみだ。
さて、こうしたレゴゲームは、日本で展開されるのだろうか。以前、知人がレゴショップで問い合わせたところ、取り扱いの予定はないという答えだったそうだが、日本での発売を計画しているという噂もある。この成功を見ると、近いうちにおもちゃ屋さんのレゴコーナーに、レゴゲームが並ぶ日も近いような気がする。
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