ドイツ年間ゲーム大賞(SdJ)のノミネート発表と推薦リスト発表が5月28日に行われる。5タイトルだけのノミネートになって3年目、今年もどんなゲームが発表されるか楽しみだ。
昨年(ナイアガラ、ヒマラヤ、80日間世界一周、ジャンボ、勝利への道)、一昨年(乗車券、墓場の吸血鬼、頭脳絶好調、マハラジャ、サンクトペテルブルグ)の傾向を見ると、本命となるファミリー向け(プレイ時間60分クラス)、フリーク向け、ギミックもの、アブストラクトまたは2人用をほどよく織り交ぜているようだ。
小箱のカードゲームは入っていない。前から言われていたことだが、SdJは「年間ボードゲーム大賞」なのである。単価が高くないとロゴライセンス収入が上がらないという噂もある。『フェアプレイ』誌のアラカルト・カードゲーム賞はこうした態度へのアンチテーゼなのだろう。今年は「フェットナップ」「ディアボロ」などのカードゲームがよかったが、これが入る望みは薄い。
メーカーではコスモス3回(80日間世界一周、ジャンボ、頭脳絶好調)とツォッホ2回(ナイアガラ、墓場の吸血鬼)、デザイナーはクラマー2回(勝利への道、マハラジャ)となっているが、そのあたりの配慮はあまり感じられない。せいぜいあまりマイナーなメーカーからは入らないというくらい。デイズ・オブ・ワンダーの「乗車券」が受賞したことで、外国メーカーは受賞しづらいということもなくなった。
リメイク、ボード・カードの焼き直しも「アルハンブラ」の受賞であまり問題にならなくなっている。
このような傾向から、今年のノミネートを予想してみた。大賞の予想は郵便馬車。ドイツゲーム賞を受賞する可能性もあり、フリーク色が強いが乗車券がありならこれもありだろう。
- ファミリー向け:★郵便馬車
- フリーク向け:ハチエンダ
- ギミックもの:クレオパトラと建築士組合 魔法の掃除機
- アブストラクト:オイそれはオレの魚だぜ
推薦リストにラムと名誉、ケイラス、セルティカ、アクアダクト、王の請願、ピュンクトあたりと見る。さて結果やいかに?
追記;Boardgame NewsのR.トロンキスト氏も23日に大賞の予想を発表した。「必ずしも私のお気に入りではない。審査員が好みそうなもの。」郵便馬車、魔法使いの夜、キャメロットを覆う影、メソポタミア、エラズント、アクアダクト、オルトレマーレ、ブルームーンシティの8つ。アウグスブルク1520とクレオパトラは発売時期が遅れたため入らず、乗車券メルクリンは乗車券が大賞だったからもうありえず、ハチエンダは郵便馬車の影に隠れる。魔法の掃除機も可能性小。ケイラスはプエルトリコと同様大賞は取れないとする。
私もかなり重めのゲームをあげているが、あっちはそれ以上だ。フリークには大賞の審査員など務まらないということか。
数独がどこかに絡んでくるイヤな予感が(汗)。それはともかく、エラズント・ベオウルフ・カリフォルニアあたりも捨てがたいですね。
何せルービックキューブ(1980、ソリテア賞)という前例もありますからね。エラズントは重すぎ&カタンシリーズであること、ベオウルフはドイツでハズしたっぽいこと、カリフォルニアは新味がなく軽すぎることで入れませんでしたが、そういう予想を裏切り続けるのがSdJ。多分私の予想も1つ2つ当たればましかと思っています。