キャッスルビルダー(Castle Builder)
数字を足して積み上げ築城
『ビルドキャッスル』『キャッスルコンボ』『キャッスルビルダー』とややこしいが、『テラフォーミング・マーズ』のフリクスゲームズ(スウェーデン)から発売されたタイル配置の中量級築城ゲーム。フリクスゲームズは16人きょうだいからなり、『テラフォーミング・マーズ』のヤコブは2番目、本作のダニエルは8番目の弟である。
手番には山札から2枚引くか(手札上限7枚)、手札か場札から1枚を自分の城に配置する。配置する場合は下の段にある2枚のタイルの合計±1以内の数字を置くルール。ぴったりだったら無料、±1だったらコストとしてタイル1枚を支払う。
数字の縛りが生まれる2段目からは段数(とタイルに付いているルビーの数)だけ得点が入り、お城ボードにいる自分の男爵コマを進める。途中のマスでタイルや+1マスのボーナス、さまざまな効果をもったコインがもらえる。コインを7枚集めたら勝ち。
3段目は3点、4段目は4点……と増えるので、さっさと上の段を目指すことがポイントだが、置ける数字が少なくなっていく上に、屋根タイルを入れるとその上は空になってもう積み上げられなくなってしまう。建築済みのタイルを1枚破壊できるコインもあるが、手詰まりにならないよう、場札と手札を見比べながら順番を考えていくことが必要だ(引き運もあるが)。
他プレイヤーとの絡みは、得点トラックで進んだ先に誰かいると1マス前に行けるのと、コインの効果で時々窓や屋根の比較をしたり、他プレイヤーのタイルを取ったり城を崩したりすることぐらい。各自がそれぞれ数字パズルに取り組む感じである。最後にできあがったお城を眺めるのは満足感がある。
Castle Builder
ゲームデザイン:D.フリクセリウス/イラスト:N.フリクセリウス
フリクスゲームズ(2024年)
2~4人用/8歳以上/45~60分
ゲームストア・バネスト:キャッスルビルダー
キャッスルビルダー(Castle Builder / Fryxelius / FryxGames, 2024)
下の段の数字の合計±1で、手札か場札からタイルを配置して自分の城を積み上げる。高層階ほど得点が高いので上を目指し、横に広げるのはほしい数字が来ないときだけにする。空のあるタイルをどの高さで混ぜ込むかが難しい pic.twitter.com/0hBvDvPgqk— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) May 12, 2025
はみ出したら失点『ヤギたちのダンス』日本語版、7月18日発売
アークライトは7月18日、『ヤギたちのダンス(Dance of Ibexes)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:W.クラマー、イラスト:W.ジル、2~8人用、8歳以上、45分、3520円(税込)。
オリジナルはアミーゴ社から2004年に発売され、ドイツ年間ゲーム大賞(2005)の推薦リストに入った『ボードニムト(Tanz der Hornochsen!)』。2023年、プレイテ(韓国)がテーマとイラストを変えてリメイクし、国内では『ダンス・オブ・アイベックス』というタイトルでホヌゲームズが扱っている。ヤギたち崖からはみ出さないように登る数字並べ。
プレイヤーは1~100の数字が記された木製タイル6枚を手札とし、1枚を選んで同時公開。『ニムト』の要領で数字の小さい順に配置し、崖からはみ出すと失点になる。ただしこれによって手札を増やすことができ、またあえて失点してタイルを購入することもできる(0枚になったら無料で補充)。
マスによっては2枚同時出しや、失点が得点になるところもあり、またスコアトラックでは失点の少ないプレイヤーからタイルを公開するマスもある。誰かの失点が60点を超えるか、タイルの山がなくなったらゲーム終了で、失点の少ないプレイヤーの勝利となる。
箱を展開してボードにするプレイテのデザインにより、ドイツ語版よりもずっとコンパクトで持ち運びしやすくなった。ゲーム中の変化や逆転要素があり、戦略的な駆け引きが楽しめる。
内容物:タイル 100枚、コマ 8個、ゲーム盤 1枚、ペナルティ表 1枚、ルール説明書 1冊