年間ゲーマー大賞にK.トイバー氏
オーストリアのゲーム雑誌『シュピールヴィーゼ(ゲーム牧場)』は年間ゲーマー大賞2004にクラウス・トイバー氏(51)を選出しました。この賞はボードゲーム界で目覚しい活躍をした人物に送られるものです。PCゲーム創世記1503のボードゲーム移植、また大ヒット作カタンのオンライン版開発、エントデッカーやカタンの宇宙船などのホームページでのフリープレイ、またホームページでゲームのルールを図解するプロフェッサー・イージーコーナーなど、PCとボードゲームの橋渡しに尽力した功績が評価されました。
トイバー氏はこの受賞について、「私は人々をボードゲーム・カードゲームに近づけ、入りやすいように新しい道を作るのに努力しています。だからこの受賞はとても嬉しいです」とコメントしています。あくまでもボードゲームを中心に新しい試みを続けるトイバー氏は今後の活動も注目されます。(Spielwiese)
アメリカ・ゲームシーン賞に「ヨーロッパゲーム」
アメリカのオンライン・ポップカルチャー雑誌「インターナル・コレスポンデンスver.2」誌は2003年に注目されたボードゲーム文化にアワードを発表しました。メーカー、ゲーム、ゲームシーン、ショップ、論争という一風変わった5部門のうち、ゲームシーン賞(Phenomenon of the Year)にヨーロッパゲームが選ばれました。メーカー賞はウィザーズ・オブ・ザ・コースト社、ゲーム賞はマジック:ザ・ギャザリング、ショップ賞はWizKidsを買収したTopps、論争賞はd20というRPGについてという、多彩な顔ぶれです。
アメリカではカタンやプエルトリコなどのルールの多いゲームが受け入れられ、これまでのモノポリーなどに代わって年々売上げを伸ばしています。その成長が2002年に急激に上がり、マスメディアで取り上げられるようになったことが受賞理由となりました。ちなみに昨年のゲームシーン賞は「組織化されたプレイ(Organized
Play)。」メイジナイトなどのミニチュアゲームやTCGの大会やゲーム会の組織化が評価されています。
日本でもマスコミで取り上げられる機会が増え、人生ゲームが史上最大の売上げを記録するなど、類似した状況だと言えるでしょう。ニューヨークタイムズに「PC世代がボードに回帰(The PC Generation, Back to the Board)」という記事があったそうですが、日本でも同じことが言えます。その世代の心をつかむヨーロッパゲームは、今や世界現象と言えるかもしれません。(ICV2)