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51番目の州(51st State)

3種のカードプレイでコンボを決める
大戦で無政府状態となったアメリカに、ミュータント、トレーダー、ニューヨーカー、アパラチアンという4つの勢力が競って自分たちの国を築く世紀末なゲーム。自給自足の世界だが、「力こそ正義」というわけでもない。カードのコンボを使った計画的な生産が求められる。
ポーランドのTRPG『ニューロシマ(Neuroshima)』の世界設定のもとに作られたカードゲームで、デザイナーもポーランド人。『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』のようにカードを自分の前にプレイし、その効果を組み合わせて勝利点を生み出すカードゲームだが、1枚のカードが3通りに使えることで、戦略の幅が広がる。
51番目の州
3通りの手札の出し方とは、征服、協定、併合。それぞれ赤、青、茶色のパワーが必要となる。パワーは最初からいくつかもっているが、カードの効果で増やせる。まずは出せる限りカードをどんどん出すことだ。
征服したカードと、協定したカードは、自分のカードの下に重ねられ、資源を生み出す。征服したカードは好きなタイミングでたくさんの資源を得られるが使いきりとなり、協定したカードは毎回資源を得られるが少しずつという違いがある。重ねられるカードは3枚までなので、うまく取捨選択していきたい。
併合すれば、自分の前に並べてその効果を使えるようになる。多くのカードは資源を別の資源や得点に変換するという効果があるが、使うには労働者が必要となることも。4種の資源と労働者を効率よく得点にかえていかなければならない。
ここまでだとソロプレイだが、ほかの人の建物も使えるのがポイント。建物は2回までしか使えず、しかも2回目は必要な労働者が増えるので、重要な建物は早めに使っておきたい。
ゲームの流れは、はじめに場札からドラフトしてカードを補充し、1手番にアクションを1回ずつ、全員がパスするまで何周でも行って1ラウンド。使った資源を片付けて、また次のラウンドを始める。誰かが規定点に達したラウンドで終了。
カードの出し方に3種類あること、さまざまなリソースがあること、カードの効果を表すアイコンがわかりにくいことなどから、内容を飲み込むまで時間がかかった。私は1回しか効果がない建物を併合し、同じアイコンの建物に改築する作戦。改築するたびに得点が入るが、1ラウンドに原則1回しかできないので地味である。次々入れ替えるのでコンボも生みにくい。そのうちcarlさんがボーナスが入るリーダーのカードを使って効率のよい得点変換を行い、最後に大量に得点して1位。
手札もパワーも資源も労働者も乏しいので、じっくり考えて出さないととすぐ行き詰まる。その分、ぎりぎりのところでうまく得点にできたときは嬉しい。ファンが多く、拡張が発売されたのも頷ける。
51st State
T.トゥルツェウィツェック作/ポータル(2010年)
2〜4人用/40〜90分/10歳以上
テンデイズゲームズ:51番目の州

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第1回ボードゲーム川柳大賞決定

一般応募による候補作に、15日まで投票が行われていた第1回ボードゲーム川柳大賞が本日発表された。傑作揃いなのでコメント。
第1回ボードゲーム川柳大賞
大賞
パパトップ ママは息子に カタンする     itachiさん
微笑ましい家族の光景が目に浮かぶようです。お父さんは強いもの。でもお母さんが力を貸してくれたら子供にも勝ち目が出てきます。「おい、それはズルイよ」なんて野暮は言わないで勝たせてあげましょう。
入賞
「ボドゲ女子」そんな時代が 来ればいい・・・    Pazさん
カジュアルに遊ぶ層は増えていますが、ボードゲーム愛好者の男女比率はまだまだ偏っています。特に地方では女性が気軽に参加しにくいところが多いかもしれません。男女集まってパーティーゲームなんか盛り上がる日を夢見るそんな一句です。
草原で 寝転ぶ駒に 何思ふ  yurehiさん
カルカソンヌの手下コマは、草原に置くとゲーム終了まで帰ってきません。しかも序盤に置いたコマは本当に暇そう。その頃手元は、次々と街ができて手下が足りなくなっています。忙しいのに帰れない草原のコマ。青空を見上げて、何を考えているのでしょうか。
あれ欲しい これも欲しいで すぐ10個  yurehiさん 
今日本は空前の新作ラッシュ。前に買ったのがまだ未プレイなのに、「今のうち買わないと品切れになる」と心配でまた買ってしまいます。10個なんてまだ甘い、ここは「すぐ100個」だと思った方! 「すぐ1000個」の猛者もいることを忘れずに。
バネストへ 迷わず行ければ 一人前  実話俺さん
名古屋のボードゲームショップ、ゲームストアバネスト。通販でお世話になっている方は多いですが、直接訪ねたことのある人は、住宅街の一角にあるお店を見つけるのがたいへんだったのではないでしょうか。豊富な品揃え、親切な店長さんが魅力です。
今日もまた ダイスの女神に フラれたよ   ふねをさん
♪運がいいとか〜悪いとか〜(さだまさし)星のめぐり合わせか何か分かりませんが、いつもダイス運が悪い人っていますよね。お約束の盛り上がりを皆で笑いつつ、いたわりも忘れずに。きっとしかるべき時のために運を貯めているんですよ。
テレビ消し ボードゲームで 家族の輪  奥田雅信さん
昨年の大震災以降、節電ムードでボードゲームが脚光を浴びたことは記憶に新しいところです。しかし、節電のためにボードゲームをするというよりは、ボードゲームを楽しんでいたら結果的に節電にもなったというほうがいいですね。
初プレイ カタンにハマり 買いたく(開拓)なる  じゅうじんさん
発売後17年になる『カタンの開拓者たち』。日本では再三にわたり再販されてきましたが、このゲームからボードゲームにハマったという人は多くいらっしゃいます。カタンだけならまだお金はかかりませんが、その次は何を買おうかな?となり、気が付けば……買い過ぎに注意!