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メイクルール(Make Rule)

メイクドラマ
メイクルール
最初にカードを5枚配り、2枚が表、3枚が手札。ルールはまだない。1人3回ずつ「ルール」を提案し、多数決で決める。そんなプレイヤーまる任せの国産カードゲーム。『フランケンデリバリー』のYbYゲームズによる作品で、ゲームマーケットで頒布された。『みんなで決めたこと(Die regeln wir schon)』というドイツゲームがあるが、それ以上に自由度が高く、クリエイティブである。
自分が勝つように、都合の良いルールを提案する。「手札のカードの数字の合計が一番小さい人が勝ち」「絵柄が5種類揃っていれば勝ち」など。絵柄は戦車、ミサイル、爆弾、核爆弾、戦闘機、潜水艦(物騒だが、シュールなほどコミカルに描かれている)があり、「核爆弾は爆弾とみなす」などといったルールも可能だ。ただし、自分だけに都合のよいルールは却下されてしまうから、少し緩めにして、ほかの人に賛同の余地を与えないといけない。その辺りのさじ加減が難しい。
メイクルール(ルール)採用されたルールは、メモなどに記入していく。今回のゲームで採用されたのは右の写真のルール。「種類×合計数が少ない人が勝ち」と「3があると勝負に参加できない」が強烈で、そのための対策がほかのルールとなっている。ちなみに、勝負に関するルールは原則として後のほうを優先、手札の処理に関するルールは決まった順に行うこととした。
4人プレイで20分ほど。ほかの人の提案から、だんだん手札の内容が読めてきて、それを推理しながら次の提案をしていくところが面白い。少ない人が勝つルールの中で、「1枚捨て札にできる」「もう1枚捨て札にできる」の提案が通ったが、追いつかなかった。同着でtomokさんと神尾さんの1位。同着の場合どうするかというルールも提案できたかもしれない。
Make Rule
作者不明/YbY Games(2013年)
3~7人用/8歳以上/15~30分

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『嘘の見抜き方』

26年、検事を務めた著者が自らの経験に基づいて嘘の見抜き方を教える本。一般社会では嘘を見抜かなければいけない場面は滅多にないと思うが、『人狼』はじめ嘘をつくゲームで参考になる。

まず嘘をつく人に表れる「嘘反応」から、嘘に勘づかなくてはならない。嘘反応には、言葉と態度の2種類がある。大事なことを覚えていない、聞かれた質問に答えない、話のリズムが突然崩れる、聞き返す、断定を避ける言葉を使う、過剰な誇張(「天地神明に誓って」)、しゃべりすぎる(確かに人狼で一番怪しまれるパターン)などが言葉の嘘反応、作り笑い、つま先の方向がこちらを向いていない、腕時計やアクセサリーをいじる、下唇を噛むなどが態度の嘘反応である。「目を見て話せ」は逆効果。プロの詐欺師はむしろ、目をそらさないで嘘をついてくるそうだ。

そして嘘を暴く質問として、オープンクエスチョン(5W1H)、言い訳より事実の確認、核心より外堀、相手の飛びつく優しい質問などが挙げられている。「人狼ですか」と聞くよりも、「誰が人狼だと思いますか」とか、「あなたはさっき誰々に投票しましたね」ということだろう。

その後に難しい敵の攻略法や、社会は嘘をどう扱うかといったテーマもあり、嘘というタブーにどんどん切り込んでいる。

嘘の見抜き方を教えるということは、見抜かれない方法を教えるということでもある。上記のような嘘反応を出さないようにして臨めば、また一段上の楽しみ方ができるかもしれない。