少女漫画にボードゲーム
作者のツイッターから、少女漫画『アンの世界地図』でボードゲームが登場することを知り、早速購入。月刊誌『ミステリーボニータ』(秋田書店)に連載され、3巻まで単行本が出ている。作者はボードゲームが趣味で、女子会で遊んでいる模様。
「アン地図」を読んでボードゲームに興味が出てきたけれどまったく経験がない…という方も歓迎ですよ*^_^* おしゃべりをしながらのんびりほのぼの遊ぶ空間をご一緒に楽しみましょう*^_^* もちろんガチな方も、おうちでの経験のある方も。少女漫画とボードゲームを愛する会ということで…
— 吟鳥子@6/16アンの世界地図3巻発売 (@gintoriko) 2015, 7月 12
ネグレクトという環境で育ったアンは大好きなロリータ服をボロボロにされ、祖母の住む徳島に家出する。そこで着物少女のアキと出会い、同居生活を始める中で、アンのトラウマは解かれ、世界が変わっていくというお話。
親戚の「マサじい」がボードゲームマニアで、孫を麻雀で更生させたという話が出てくる。その孫である「マサ兄(マサキ)」は、アンとピンズ麻雀をするほか、幼なじみの「キヨ兄(キヨヒコ)」と『ブロックスデュオ』をプレイするシーンも出てくる。
マサじいがアンに、ボードゲームの説明をするシーンは『放課後さいころ倶楽部』のよう。日本がファミコンブームの頃、ドイツではボードゲームが進化しており、ドイツ年間ゲーム大賞のことも紹介されている。
何人かで集まってコマやサイコロやカードやらボードやらを机にひろげて遊ぶゲームをまとめてほう言うんじゃけんど、現代のゲームなら誰でもあっちゅう間にルールを覚えて老若男女みんなで楽しぃに遊べるんじゃ。将棋やらと違うんはがんばって勉強せんでもおもっしょうに遊べることかいなあ(第1巻118ページ)
『放課後さいころ倶楽部』と違って、ボードゲームがメインのマンガではない。しかし3巻では徳島がドイツ兵の収容所だった時代の話に遡り、ドイツとのつながりでボードゲームがまた出てきそうな気配もする。ドイツで代表的なボードゲーム『イライラしないで』は、この物語で描かれる第一次大戦時に兵士の娯楽用に戦地に送られたのが国民的ヒットのきっかけとなっている(拙著『ボードゲームワールド』16ページ)。今後の展開に期待。
・マンガソムリエ兎来栄寿のブログ 先刻の箚記:アンの世界地図~It’s a small world~1巻
『カタン』でギネス挑戦、ジェンコンとシュピールで
『カタン』発売20周年を記念して7月にインディアナポリスのジェンコン(アメリカ)で、10月にエッセンのシュピール(ドイツ)で同時プレイ人数のギネス記録挑戦が行われる。現在、エントリーを受付中。
『カタン』の同時プレイは特殊ルールで行われる。ボードを連結し、それぞれのボードに2人ずつ向い合って座り、交互に手番を行う。ダイスの出目は全員共通で、偏りがないようにカードを用いる。交換は向かいのプレイヤーだけでなく、左右斜め向かいまで、4人と交換できる。自分のボードから船をつなげれば、となりのボードにも開拓地などを建設できる。都市は9軒もあり、またとなりのボードや相手の陣地に開拓地を建てるとボーナスもあって、何と25点先取。全参加者で25点を獲得したプレイヤーが出たらゲーム終了で、同点の場合は残った資源カードの種類と枚数で勝敗を決める。前回は48ターンで勝者が決まったという。プレイ時間は2時間を見込む。
同時プレイの世界記録は、2005年ケムニッツ(ドイツ)での816名が最初。その後、2013年にインディアナポリス(アメリカ)で922名が参加し記録を破った。
今年の記録挑戦はいずれもボードゲームイベント内で行われる。インディアナポリスではジェンコン期間中の7月31日(金)の19時から、エッセンではシュピール期間中の10月10日(土)の15時から行われる。インディアナポリスの参加費は26ドル、エッセンは7~13ユーロで、参加者全員に限定コマ・カードなどの記念品が贈られる。1000人の大台に乗るかどうか見どころだ。
・Catan:Catan – Big Game