投稿者: おの
エルパソ(El Paso)
度胸だけでは勝てない 5つのダイスが全部保安官になるまで粘って、たくさんのチップを集めるゲーム。私の大好きなデザイナー、S.ドーラはこのところキッズゲームばかりで、『アパッチ』(アバクス社)以来2年ぶりのファミリーゲームである。私がこのデザイナーを好きなのは、余計なルールを徹底的にそぎ落とし、ゲーム…
『ボードゲーム・ジャンクション』書評
待望のボードゲーム書籍『ボードゲーム・ジャンクション』が先月下旬に発売された。著者のひとりである安田均氏のボードゲーム関連書籍としては『安田均のボードゲーム大好き』(2002年、幻冬舎コミックス)、『ゲームを斬る』(2006年、新紀元社)があるが、それらと比べるとサイズが一回り大きくなり(B5判)、…
ソンブレロ!(Sombrero!)
神技をマスター テーブルの端に帽子タイルを置いて、下から手ではじき、クルクルと中に舞うのをキャッチするというアクションゲーム。フランスのメーカー・アルセーゲームズの最初にして今のところ唯一のゲームのようだ。販売は『ピッチカー』などで知られるフェルティ社が取り扱っている。 基本のアクションは上記のとお…
邦題は流通しているものに
先週発売されたばかりの『ボードゲーム・ジャンクション』を入手。安田氏による140タイトルというゲーム紹介が全体の3分の1、そして秋口氏によるネットではまず読めないリプレイが3分の1、江川氏と笠井氏によるレビュー、座談会が残り3分の1といった構成である。まだ読み始めたばかりだが、ここ10年のボードゲー…
ゴンザーガ(Gozaga)
ヨーロッパ中央の激戦 ヨーロッパ全土を舞台に、さまざまなパターンの六角形タイルを並べて領土を奪い合うゲーム。ゴンザーガとは、イタリア北部を13世紀から400年近く支配した一族の名前。昨年のエッセンでイタリアのdVゲームズ(旧ダヴィンチ出版)から発売された。六角形タイルの造形がひときわ目を引くが、見か…
ドンキホーテ(Don Quixote)
次はここに来て! 下級貴族だったドンキホーテが、騎士道物語を読んで自分の国の街づくりを妄想する。道をどうつないで、どこに騎士を配置するか? 若手ドイツゲームデザイナーとしてコンスタントに作品を発表してきたR.シュタウペの今年の新作。 マイボードに自分のタイルを配置していくタイプのゲーム(『テイクイッ…
アンケート:個人輸入
Q.33:ボードゲームを海外から個人輸入したことがありますか?(2010年2月) A.何度もある 56票(34%)B.1、2度ある 24票(14%)C.ない 85票(52%) 日本のショップでは手に入らなかったり、入手が難しかったりすることはよくあります。かつては高い手数料で銀行振り込みしかなかった…
マイナーメーカーの売り出し方
『アドアストラ』は、イタリアのネクサス出版が初めて取り組んだデザイナーゲームシリーズである。ルールブックには、作者であるB.フェデュッティとS.ラジェ(フランス)の紹介文を、デザイナー仲間のB.カタラが特別寄稿したり、代表作を並べたりしてデザイナーを前面に打ち出している。今後もシリーズが予定されてい…
ボードゲームと保守主義
ゲームリンクの原稿を書くためにネットで調べ物をしていて、ドイツでは保守主義という理由から、ボードゲームをプッシュする人がいるのではないかと感じた。 子供中心に面白いゲームを選ぶ賞「キッズゲームエキスパート(Kinderspielexperten)」を運営しているのは、カトリック青年同盟ダルムシュタッ…
『ボードゲーム・ジャンクション』発売
新紀元社は3月1日付で『ボードゲーム・ジャンクション』を発売した。安田均、グループSNE著、B5判176ページ、2,940円。専門店では明日あたりから入荷し始める様子だ。 定期刊行のTRPG専門誌『Role&Roll』の人気コーナー「ボードゲーム・ジャンクション」で紹介してきたのものを中心…