講談社は6月1日、書籍『ゲーム理論の〈裏口〉入門 ボードゲームで学ぶ戦略的思考法』を発売した。著:野田俊也、B6判208ページ、1980円(税込)。
東京大学講師を務める経済学者による、ボードゲームのプレイ体験を軸としてゲーム理論を学ぶ入門書。第1章「パズル」を極める:1人プレイゲーム、第2章 じゃんけんの均衡を探す:同時手番ゲーム、第3章 詰将棋を攻略する:完全情報の動学ゲーム、第4章 ポーカーを解体する:不完備情報ゲーム、第5章 ボードゲームをゲーム理論で攻略する、第6章 ボードゲームで社会をハックするという章立てで、『カタン』、『インカの黄金』、『コリドール』、『カルカソンヌ』、『キャントストップ』などを例に解説する。
どうして賭け金はゲームをおもしろくする?、「ブラフ」の隠れた効果とは?、ゲームの必勝法はどう求める?、相手の手札はどう読めばいい?、このゲームは相手と協力すべきか相手を裏切るべきか?など、ボードゲームをより楽しむヒントも。
抽象的で面白みのないゲーム理論を具体的なボードゲームに落とし込み、ボードゲームのプレイだけでなく実社会・実生活上の戦略的思考の応用まで視野に入れた意欲的な論考だ。