ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は本日、スタジオ中継にてドイツ年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)の発表と授賞式を行った。審査員のC.シュレビンスキ氏の進行で先月ノミネートされていた3タイトルの中から、『ドラゴミノ(Dragomino)』が大賞に選ばれた。
3月までは幼稚園や小学校で反応を見ることができた昨年と異なり、1年を通して対面ができない中での選考。審査委員会はテストに参加してくれる家庭を募集し、テレビ会議で意見を集約。また従来設けているアドバイザーが、順次再開した施設でテストして情報を提供した。こうして推薦リスト7タイトルと、ノミネート作品3タイトルを選出できたという。
3タイトルのノミネート作品について紹介動画が流れ、各デザイナーにオンラインでインタビューを行った後、大賞が発表された。大賞を受賞した『ドラゴミノ』は、『キングドミノ』のB.カタラと『バイキングの谷』(ドイツ年間キッズゲーム大賞2019)のフォー夫妻(ともにフランス)の共作で、オリジナルはブルーオレンジゲームズ社(フランス)から発売され、今年のフランス年間ゲーム大賞でキッズ部門に選ばれている。
ドイツ年間ゲーム大賞2017受賞作の『キングドミノ』をキッズ向けにしたもので、ドミノタイルを並べて同じ地形がつながると卵がもらえ、裏返してドラゴンキッズだと得点になる。地形によってドラゴンが出る確率が異なり、考えれば考えるところもある。審査委員会は「ファミリーゲームをキッズゲームに作り変えた好例。『キングドミノ』の姉妹作品として、1回遊んだだけで子どもたちがはまってしまうぐらい、面白くてファンタジックな雰囲気を醸し出している。運と思考のバランスが取れているからこそ、子どもたちは何度もドミノの世界に飛び込みたくなるのだろう」とコメントしている。
フォー夫妻は『ストーリーテイラー』もノミネートされている。ノミネート作品3タイトル全て、さらに推薦リスト7タイトル中、3タイトルの合計6タイトルがフランス人デザイナーの作品となっている。
本賞とエキスパートゲーム賞の発表と授賞式は7月19日、ベルリンで行われる。