エッセン・シュピールに参加する前に、今年はノイシュヴァンシュタイン城を訪問した。ベジエゲームズから発売され、日本語版にもなっている同名のボードゲーム(原題は”Castles of Mad King Ludwig”)の元になったお城である。
当初はライン川のほとりにあるのかなと思っていたが、調べてみるとはるか南、オーストリア国境近くにあることが分かった。フランクフルト国際空港からエッセンは北にあるので反対方向、しかも特急を含む3本の電車を乗り継いで6時間もかかる。空港に着いたのは16時、荷物を受け取って17時半の特急に乗り、遅延もあって乗り換えはダッシュ。最寄り駅のフュッセン(Füssen)に何とか到着したのは23時半だった。成田を出発してから19時間が経っている。
ノイシュヴァンシュタイン城はフュッセン駅からバスで10分、ホーヘンシュヴァンガウ(Hohenschwangau)で降りて入場チケットを購入し、それから山を登ったところにある。観光名所のため非常に混雑し、チケットはネットで予約していかないと1~2時間も入れないことになる(お城の中に入らないのであればチケットは不要)。
チケットセンターからお城までは徒歩で約30分の山登り。バスや馬車も利用できるが、お城から少し離れたところまでしかいかない。また城内は急な階段を登らなければならないため、健脚でないと厳しい。道中は落ち葉を清掃するブロワー車が活躍していた。
城内は撮影禁止になっているが、それは豪華絢爛な絵画が多くの部屋の壁や天井を彩っているからのようだ。ノイシュヴァンシュタイン城は意外と新しく、1869年(明治2年)に建造が始まり、17年でおおよそ完成した近代建築である。それなのにどうしてお城なのかといえば、作曲家R.ワーグナーの楽曲やそのモチーフに傾倒した狂王ルートヴィヒ2世が、中世の騎士道にあこがれて作らせたものだからである。会場内では日本語の音声ガイド機が渡され、かなり詳しく説明を聴くことができた。
お城からの絶景は見事で、草原、修道院、湖、山と、ドイツのボードゲームに使われるモチーフが揃っていた。周囲にはいくつかお城があり、1日で回りきることは到底できない。今回は翌日もあったため、ホーヘンシュヴァンガウに滞在したのは4時間足らずであった。
現地ではグリューワイン(温めた赤ワイン)を飲んだ後、帰りはミュンヘン空港でエアブロイのヴァイスビア(無濾過の白ビール)。デュッセルドルフまで飛行機で飛んで、エッセン到着は20時半。明日はいよいよシュピールのプレス日に参加する。