ひつじとどろぼう(Sheep & Thief)

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泥棒が忍び寄る
ひつじとどろぼう
カードドラフトでひつじいっぱいの草原を作る配置ゲーム。ポッドキャストも配信しているPower9Gamesの作品で、ゲームマーケット2014秋に発表された。大きいサイズのカードを並べられる個人ボードと、その上に置かれるふわっふわのヒツジさんコマが印象的だ。その牧歌的なのどかさとは裏腹に、どろぼうをめぐる激しい戦い繰り広げられる。
全員に5枚ずつカードが配られるので、1枚取ってはそれぞれとなりの人に渡す。『世界の七不思議』などで知られるカードドラフトである。自分がほしいものを取るだけでなく、ほかの人に取られては困るものがあればそれを優先して取らなければならない。このゲームでは、道や川をつなぐことがとても大事になるので、つながるようなカードを選ぶのが基本。
こうして5枚を選んだら、順番に自分の草原に配置していく。道は途切れてもよいが、川は途切れさせてはいけない。ヒツジがいるカードを置いたらヒツジコマを乗せ、牧羊犬のいるカードを置いたらすでにいるヒツジを移動し、泥棒のいるカードを置いたらどろぼうを移動する。
泥棒はどの草原にもいるが、位置が全員共通しているところがこのゲーム最大のポイントだ。手番プレイヤーが泥棒を1つ右に動かせば、全員が泥棒を1つ右に動かさなくてはならない。その結果、ヒツジのいるマスに泥棒が入れば、そのヒツジは手番プレイヤーのものとなる。こうしてお互いに泥棒を移動し合い、美しい草原を蹂躙する。泥棒が近づいてきたら、ヒツジを逃すか、安全な小屋にあるマスに移動させて守ろう。
5枚のうち4枚を置いたらラウンド終了で、残り1枚に4枚を補充して次のラウンドのカードドラフトを始める。3ラウンドで12枚置いたらゲーム終了。ちなみに草原は全部埋まらない上に、最後の方は道がなかなかつながらず、美しい草原にはほど遠いものになるかもしれない。ヒツジ(泥棒で奪った分も含む)、川の連続、街
に道がつながっているかで得点が入り、合計で勝敗を決める。
3人プレイで30分ほど。初手から泥棒を取りに行って、油断して置かれたヒツジをかっさらう作戦。先手を打って泥棒をコントロールできると自分のヒツジがいない方向に移動できるので、その間に羊のいるカードを置きまくる。最後に遠くの街も無事つながって勝利。karokuさんが最後に置こうとしたマスに、泥棒がいって
置けなくなったのもよいブロックとなった。
ふわっふわのヒツジコマに息を吹きかけ、転がして遊んでいられるのも束の間、「うわっ、泥棒が近づいてきた!」「ひえー、もう道がつながらない!」などとヒヤヒヤしっぱなしのゲームである。
ひつじとどろぼう
坂下裕一/Power9Games(2014年)
2~4人用/10歳以上/30分
ショップ検索:ひつじとどろぼう

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