追いかけられる焦り
タイルを素早く並べてレーシングカーを進めるボードゲーム。2014年のドイツ年間キッズゲーム大賞にノミネートされた。デザイナーはルックアウトシュピーレの社長であるH.ギルケ氏と、イラストレーターのK.フランツ、『アグリコラ』のカードデッキに携わったD.ユーの共同作品で、カレラ・テーブルトップゲームズというレーベルで発売された。
カレラ・テーブルトップゲームズは、オーストリアの玩具・ゲームメーカーのシュタードルバウアー社が新たに立ち上げたレーベルで、スロットカーのカレラ(Carrera)をテーマにしたボードゲームを3タイトル発表している。
このゲームは、スロットカーをネコが追いかけるという異色のレースゲームとなっている。ネコが後ろから追いかけてくる緊張に負けないで、冷静にタイルの色を合わせることができるだろうか?
レーサー役、ネコ役、審判役、移動役を交替でプレイする。合図と同時に、レーサー役は色が合うタイルを探し、1枚見つけるたびに「ブーン!」という。ネコ役はひたすらサイコロを振り、ネコの目が出るたびに「ニャー!」という。移動役はこの「ブーン!」「ニャー!」を聞いて、それぞれレーシングカーとネコを進める。ネコが追いついたら手番終了。審判役は微妙なタイミングでどちらが早かったか判定する。
レーシングカーがネコに捕まるか、10マス進んだら交替で、役を1人ずつずらして次の手番。これを繰り返してコースを先に1周した人の勝利だ。
大人ルールではボード裏面を使い、レーシングカーがジャンプ台やループのところに差し掛かったら「ブーン!」ではなくて別の効果音を言わなければいけない。またタイヤの色も揃えなければならず、ネコに捕まりやすいようになっている。
3人プレイで20分ほど。「ブーン!」「ニャー!」「ブーン!」「ニャー!」「ニャー!」「はいアウトー!」1マスか2マス進めればいいほう。焦っているため、障害物でもつい「ブーン!」といって即アウトなんてことも。最初は焦りすぎて全然進めなかったが、次第に冷静さを取り戻して最下位から追い上げる。しかし時すでに遅し、ふうかさんがぶっちぎりで1位。
タイル探しの慌ただしさに加えて、席替えのときに移動していたので結構息が切れた。スポーティーなゲームである。
Flizz & Miez
H.ギルケ、K.フランツ、D.ユー/カレラ・テーブルトップゲームズ(2014年)
2~4人用/5歳以上/15分
・すごろくや:フリッツ&ミーツ / Flizz & Meiz