船上のどんでん返し
『アウグストゥス』のP.モーリが昨年、フランスの出版社から発表した海賊ゲーム。バラエティ豊かな海賊船の乗組員たちが、戦利品をめぐって奇想天外の争いを繰り広げる。
全員同じ構成の船員カードを受け取り、船に戦利品チップが並んだらゲームスタート。1日目の船員カードを選んで、一斉にオープンする。
戦利品チップは、強い船員カードを出した人から選べる。1枚で価値のある金銀財宝、3枚集めれば高い価値をもつ宝の地図、となりのプレイヤーの船員を倒せるサーベル。よいものばかりではない。自分の船員がやられるスペイン士官、マイナスになってしまう呪いのマスクもある。スペイン士官や呪いがたくさんある日は、弱い船員カードを出さないほうがよい。
さて、船員は全てさまざまな特殊能力をもっている。出してすぐ発動するもの、使い終わってから継続的に使えるもの、ラウンドの最後に得点になるもの。強いけれどもラウンドの最後にマイナスになってしまう船員は、ほかの船員の能力で「消す」といったことが必要になり、出す順番もよく考えなければならない。
1日目が終わったら、使った船員をねぐらに置いて、2日目の船員を出す。こうして5日目まで終わったら1ラウンド終了。戦利品チップを精算し、最後のボーナスを受け取って、次のラウンドに入る。次のラウンドは新たな船員カードが配られる。3ラウンドで得点の最も多い人が勝ち。
船員カードの構成は全員同じなので、バッティングしやすい。バッティングしても、優先順位が書いてあるので、その通りに並べればよい。強いカードや、効果の特殊なカードをどこで出してくるかの読み合いが面白い。「おっと、ここで出して来ましたか・・・」
5人プレイ。2ラウンド目まではカードが噛み合わなかったり、効果が薄かったりしてあまり儲からなかったが、3ラウンド目でうまく奴隷(ねぐらにいる自分より強い船員だけ収入)を活かすことができ、さらに宝の地図を無事に集められて逆転1位。読み通りにいかないことが多い分、狙いが決まったときは気持ちいい。カードの効果を読むのはちょっとたいへんだが、みんなの構成が同じなのでスムーズに進行する。
Libertalia
P,モーリ/マラブンタ(2012年)
2~6人用/14歳以上/45分
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