SOS(SOS)

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ほんの一滴が明暗を分ける

エッセン・ボードゲームメッセの中古ブースで、ふうかさんが見つけた一品。見たことがないなあと思って箱を眺めていたら、お店の主人が「5ユーロ(500円)でいいよ!」とまけてくれた。デザイナーは『アヴェ・カエサル』のリーデッサー、出版社はラベンスバーガーとメジャーながら、Boardgamegeekにも登録されていなかった。なんで?

船を沈めないように、船体に水を垂らすゲーム。自分の番にはサイコロを振って、何回水を垂らすか指示される。2,3滴でも、ジャジャーっと流れても1回は1回。最初水に浮かべたときから沈みそうになっている船は、水を注ぐたびにゆらゆら。もうだめぽ、と思ってもなかなか沈まない。

SOS

しかし最後はあっけなく訪れる。船が水底にずぶずぶと沈んでいくのだ。一滴でも沈むことがあってその差は紙一重。沈んだときには思わず歓声が上がる。沈めた人が、自分のロープに1つ結び目を作り、誰かが3つ結び目を作ったところで、結び目の一番少ない人が勝ち。

サイコロには誰かを指定して水を注がせる目があり、またゲーム中1回だけ使えるパス(次の人の手番)のコマがある。さらに、水がこぼれたときに使うスポンジまで付属。今から20年前、これで大箱サイズで発売したラベンスバーガー社の英断に、賛嘆の声があがった。同人リメイク希望。

SOS
W.リーデッサー/ラベンスバーガー(1992年)
2~4人用/4~12歳/15分
絶版・入手難

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