エッセン0日目

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今回のエッセン行きは、仕事の都合で夜の出発便となった。21:55、成田発パリ行き。成田空港の最終便である。空港で特大スーツケースを新調して、携帯電話をレンタルしてから神尾さんと待ち合わせ。実は今回の参加をどうしようか迷っていたとき、神尾さんが行きたいと仰ったのがもとなのである。
夕食を済ませ、『ハリーポッター』を見ていたら午前1時。それから8時間ほど眠っているうちに時差が変わって午前2時に起きた。午前4時、パリ、シャルル・ドゴール空港着。気温は8度とかなり寒い。待合所のネット端末でクレジットカードを使ったら、6ユーロ引き落とされた直後に切れて1000円も損する。
パリからデュッセルドルフ行きに乗り換えて8時半着。空港駅からエッセン中央駅までは40分くらいだった。紅葉が進む車窓の景色が美しい。エッセンも10度くらいと寒く、凍えながらホテルに向かう。チェックインを済ませてプレス会議へ。会議が始まる11時ちょうどに会場に着いた。
会議の後で新作レビューを見ながら、説明を聞いているうちにもう15時。神尾さんと入念にチェックした結果、注目されたのは以下の作品である。このうち、いくつがフェアプレイの人気投票で上位になり、来年のドイツゲーム賞に入賞するだろうか。(中小メーカーや外国メーカーの中にはプレビュー出展作品していないところもある。)
1. 城の守り(Im Schatz der Burg / エガートシュピーレ)
2. ルアーブル(Le Havre / ルックアウトゲームズ)
3. マスタービルダー(Master Builder / ヴァレーゲームズ)
4. 洪水の後に(After the Flood / トリーフロッグ)
5. マチュピチュ(Machu Picchu / PD出版)
6. パレス・ロイヤル(Palace Royal / ハンス・イム・グリュック)
7. ダイヤモンドクラブ(Diamond Club / ラベンスバーガー)
8. スペースアラート(Space Alert / チェコゲームズ)
9. ウォルスング(Wolsung / クジュニャギエル)
10. コミュニ(Comni / テンキゲームズ)


すでに日本に入ってきているアミーゴ、パーティジョイ路線を本気で進み始めたコスモスは、キッズ路線のアドルングとツォッホ、時代遅れ気味のゴルトジーバーはピンと来る作品なし。
あと勘違い戦国ゲームがいくつも見られた。ドイツ人の話によると『将軍』の影響があるのではないかと。戦国ゲームで一番注目するのは戦闘解決の方法だが、斬新なものは見られなかった。
・争米(Rice Wars / クジュニャギエル)
・徳川(Tokugawa / バンブス)
・武士道(Bushido / ハイデルベルガー)
・戦時(Senji / アスモデ)
終わってちょっとゲームを買ってから(自制したつもりがダンボール1箱)、ヤポンブランドで『イカサマージ』、『がむしゃらギャング団』、『ロボトリー』を遊ばせてもらう。言語依存する部分は厳しそうだが、盛り上がりを大切にした良作ばかりだったと思う。合間合間に人が訪れて『ロボトリー』はないか聞いてくる。カワサキさんのファンは、世界にたくさんいるようだ。
それからドイツ語ルールの封入作業やコマの袋詰め作業をお手伝い。ドイツ語ルールは直前になって添付が決まったり、『ロボトリー』のコマは現地調達だったりして異様に作業が多い。でもヴァイスさんの見事な段取りで、通りかかったドイツ人が見とれるほどの流れ作業。作業中の会話が楽しくて、まるでゲームしているみたいだった。
作業が終わった頃にちょうどドイツゲーム賞の授賞式。ゆうもあの方や中野さんのほか、シュピールボックスのヴォルフ氏やバルチ氏、韓国メーカーの金さんなどと旧交を温められて楽しかった。実はそれまで疲れから咳が出ていたのだが、すっかり治ってしまうあたり現金なものだ。気がつけば22時。帰りの地下鉄が30分近く待たせたのでホテルに着いたのは23時。さあこれから、24時間ぶりに横になって寝よう。

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