木を育てて製品へ『ウッドクラフト』日本語版、6月19日発売
数寄ゲームズは6月19日、『ウッドクラフト(Woodcraft)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:V.スヒィ&R.アーノルド、イラスト:M.ペイヒル、1~4人用、12歳以上、60~120分、8800円(税込)。
オリジナルは昨秋、デリシャスゲームズ(チェコ)から発売された作品。ゴールデンギーク賞のヘビーゲーム部門にノミネートされた。森の工房で、木材を集め、助手を雇ったり、工房を改良したり、道具を増やしたりして、顧客のために家具や楽器などを作るセットコレクションゲーム。
手番にはアクションホイール上にある7枚のアクションタイルから1枚を選んでアクションを行う。頻度が低いアクションはボーナスがもらえる仕組み。アクションでは、木材を売買し、その他の材料を購入して製品を作る。助手を雇って特殊能力を得たり、樹木を植えたり、工房を改良して生産性を上げたりすることもできる。
材木はダイスで表されるが、数量のカウンターとして扱われ、切り分けたり、成長したりするときに目を変える。材木や助手はプレイヤーボードに置かれ、収入トラックはヘーゼルナッツ(勝利点)、ブルーベリー(貨幣)、評判の3パラメータで管理される。
規定ラウンドでゲーム終了となり、最終決算を行って勝利点勝負。森一番の木工職人になるのは誰か?
ウッドクラフト(Woodcraft / Suchý / Delicious Games, 2022)
中央のアクションタイルを取って木材ダイスを調達し、植木鉢に植えて育て、ときに分割して注文を受けた木工品を作る。工房のグレードアップ、助手の雇用なども。頑張ると複数の木工品が一度にできるが、終盤に向けて長考になりがち pic.twitter.com/QW7KgFOvFG— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) July 10, 2023
フェアリーオブパフューム(Fairy of Perfume)
ボトルビルド&アクション
ガラスの小瓶にトークンを入れて振り出すボトルビルドゲーム。ゲームマーケット2023春にて8500円という高価格で頒布されたが完売。先行して行われたキックスターターでは、455人が380万円を出資した。美麗なイラスト、ダブルレイヤーのプレイヤーボード、ガラスの瓶と完成度の高い作品である。
最初に瓶に入っている10個のトークンは全員同じである。これをゲーム中に買い足したり、廃棄したりしてカスタマイズしていく。手番にはまず『アラカルト』の要領で瓶からトークンを振り出す。振り出す個数はプレイヤーボードで決まっており、最低値になるまでは何度振ってもよいが、最大値を超えると黒い炭トークンを受け取らなければならない。
手番アクションは、出てきたトークンを通貨として新しいトークンを購入するか、さらに振り出すか、すでに出ているトークンを戻すかから2回まで行う。ゲームが進むと、トークンを1個廃棄する、要請ポイントで能力を追加したり得点パターンを増やしたりすることもできるようになる。カードデッキ構築と異なるのは、瓶が空になるとペナルティがあるところで、どの時点でトークンを瓶に戻すかが重要になる。
トークンは6種類あり、通貨になるものと妖精ポイントになるもの、勝利点になるものがある。赤いトークンだけ特殊で、使うと黒い炭を隣の人に押し付けられる。どんどん炭を隣の人に送って妨害するという呪い戦略もアリだ。
能力は特定の条件で収入や妖精ポイントが増えるもの、達成目標カードは特定の条件でゲーム終了時に得点になるものがある。同時に最低値・最大値のマーカーを上げることができ、1回の手番でできることが増えるのでこちらも狙っていきたい。
能力と達成目標カードのコンボが考えつつ、新しいトークンを追加していくのが面白い。また最後の1個を残せるかというところでアクション要素が高く、独特のプレイ感を生み出している。デッキ(プール)ビルドの新しい可能性を感じさせる作品である。
Fairy of Perfume
ゲームデザイン&イラスト:白田千翔/tasu games(2023年)
2~4人用/6歳以上/20~40分