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『ケイラス』多言語版、本日発売

ホビージャパンは本日、フランスで王様のお城を建設するボードゲーム『ケイラス(Caylus』多言語版を発売した。2〜5人用、12歳以上、60〜150分、6300円。
2005年にイスタリ社(フランス)から発売され、ドイツ年間ゲーム大賞特別賞、ドイツゲーム賞1位、国際ゲーマーズ賞大賞、オランダゲーム賞1位、フランス・トリックトラック賞金賞、日本ボードゲーム大賞フリーク部門2位など高い評価を得た作品。今回、同社のリメイクに合わせて多言語版になった。
13世紀末フランス。国境の村でフィリップ4世王の命により、街づくりと城の建設を行うことになった。プレイヤーは棟梁となって、。街にある建物に自分の職人を置いて、資源を手に入れたり、新しい建物を建てたりする。建物にはたくさん種類があり、どの建物を使うかによってゲームの展開が変わるのが魅力だ。
自分の労働者を、まだほかの人の労働者が置かれていない建物に配置して、建物特有のアクションを行うという、いわゆるワーカープレイスメントゲームの元祖とされる。ヒット作の『アグリコラ』は、このゲームを手本に作られたことでも知られる。
自分が建てた建物をほかの人に使ってもらえると名声を得られるが、街の途中には監督官がいて、その先の建物は使えない。賄賂を払って動いてもらうことになる。この監督官をめぐる駆け引きも面白い。
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こねこミキサー(Kittens in a Blender)

ネコには全部名前ががが
生きている子猫たちをミキサーにぶち込んでひき肉にする――そんなあってはならないことを、起こらないように頑張るカードゲーム。自分が飼っているネコはもちろんのこと、ほかの人が飼っているネコも守りたい。しかしスイッチを止めるカードはどんどんなくなっていき……。
心の中のデリケートな部分に針を刺されるようなカードゲームを作っているのはアメリカのクローゼットナード社。クヌードソン兄弟が自分たちの作品を発表している小さいメーカーで、ホビージャパン経由で『アリエナイマシーン』『ヒベルニア』『カンブリア』などが日本に作品が入ってきた。製品紹介ブログでは戸惑いが隠せない。

アメリカのゲームなんで動物愛護団体がうるさいので、子供が遊ぶものは残虐なものは無いだろう……と思ったら本当に仔猫がミキサーに入ってスイッチを押すの押さないの、という直球ど真ん中な内容のカードゲームでした。

こねこミキサー
自分の番にはカードを2枚出す。ほとんどはネコカードで、出せる場所はおやすみ箱(※お墓ではない)、台所、そしてミキサーの3ヶ所。ゲーム中にミキサーが作動すると、そのときおやすみ箱にいた自分のネコは+2点、ミキサーにいた自分のネコは−1点となる。
特殊カードにはネコを移動させるものと、手札を交換するもの、ミキサーを作動・停止させるものがある。自分のネコがミキサーの中にいたら優先して脱出させよう。1回の手番で2枚のカードが出せるので、ネコをミキサーに投げ入れてスイッチオンなんて非情な輩が現れかねない。
ミキサーカードは、作動も停止もできるカードと、作動しかできないカードがある。停止は、作動カードが出たときに誰の番であってもできるので、思ったほどミキサーの被害は少ない。お互いに牽制しあうので、全員のネコがミキサーに入っていることが多いということもある。
しかし最後は、作動しかできないカードが残ってしまう上に、手札がなくなるまでゲームを続けるので、泣く泣くミキサーを動かしてしまうことも。「レックス、ごめんよー!」全員の手札がなくなったらゲーム終了。
テーマが重々しいこともあって慎重なプレイ。常にミキサーに誰のネコが何枚入っているかを確認しながら、出すカードを選んでいた。そのため結果も僅差で、犠牲になったネコがほとんどいなかった私の勝利。協力ゲームかと思うほどミキサーの作動が少なく、みんなの良心に心が救われる思いがした。
Kittens in a Blender
クヌードソン兄弟/クローゼットナード(2011年)
2〜4人用/8歳以上/30分