イロノオフビ(Irono Ofubi)
縁起物
いろんなダルマが描かれたボードに、色とりどりの板。何とも縁起のよさそうな雰囲気である。オーストリアの出版社が20年ほど前に相手の心を読み合う2人専用ゲーム。タイトルは、何を意味しているか不明(「色の御札」の誤りか?)。
交替で手番を行う。自分の番には、16マスのうち1マスを指定して、そこに置きたい色をこっそり選ぶ。相手は、何を選んだか予想して3色を選ぶ。同時に公開して、予想が外れれば手番の人が、当たれば相手がその色の板を置く(円形と楕円形でプレイヤーを見分ける)。これを繰り返して16マス埋まったら得点計算。
得点計算ではタテ・ヨコ・ナナメの各列で、自分の板の数を数える。同じ色が多いほど得点が上がり(1枚だと1点、2枚だと4点、3枚だと9点、4枚だと16点)、灰色は得点が2倍(2~32点)。1列全部に自分の板を置いて、それが全部違う色ならばボーナス4点。また1色4枚ある自分の板を置ききったらボーナス4点。
もちろん、4枚全て同色で揃うなどということはほぼありえない。3枚目くらいから相手が警戒してその色を必ず予想してくるからである。1つのマスがタテ・ヨコ・ナナメの2、3列を兼ねているので、相手の読みをうまく外して得点を狙いたい。
以前、『手本引き』で完全に手を読まれたbashiさんと対戦。できるだけ得点が低そうな色を選んで予想を外しつつ、裏の裏をかくように努めた。序盤は順調に板を置けたので、後半は逆転狙いの灰色を中心に封じて勝利。1枚1枚の選択だけでなく、ゲーム全体での心理戦が楽しい。
Irono Ofubi
J.P.グルナウ/ピアトニク(1995年)
2人用/12歳以上/20分
絶版・入手難
あなたのMitspieler des Jahresは?
「ミットシュピーラー・デス・ヤーレス」とは、今年一番よく遊んでくれたボードゲーム仲間という意味である。ドイツ語だが、ドイツにこのような賞があるわけではない。
これはゲーム会で一緒に遊んだ人の名前を記録しておき、年末に集計。一番多かった人をmixi・ツイッター・Facebookなどで発表するというもの。もちろん極私的な賞である。今年は神尾竜一郎氏で、2年ぶり2回目。仙台で「遊友会」というサークルを主催しているが、頻繁に遊びに来てくれる上に、エッセン旅行も同行している。
毎年この集計をしていて思うのは、ボードゲームは仲間なしにはできないということ。最近は1人用のボードゲームもあるが、1人より2人、2人より3人が楽しい。Mitspieler des Jahresの選考はその回数を問わず、一緒に遊んでくれるボードゲーム仲間たちに感謝を捧げるひとときになる。
集計するまでもなく、この人だという方もいるだろう。それはとても幸せなことだと思う。みなさんのボードゲームライフが、来年も充実したものとなりますように。