ニュルンベルク’24:コスモス
★ザ・クルー:ファミリー(Die Crew Family)
ゲームデザイン:T.ジング、3~5人用、8歳以上、20分。
協力トリックテイキングゲームのシリーズ第3作。場のカードをフォローする「マウマウ」スタイルで難易度が下がり、家族で遊べるようになる。テーマはスイスの児童文学作品『スイスのロビンソン』に基づき、漂流した家族が力を合わせてミッションをクリアしていく。
★アノ1800拡張(Anno 1800: Die Erweiterung)
ゲームデザイン:M.ウォレス、1~4人用、12歳以上、120分。
ウォレスのゲーマーズゲームで工業化が進み、新たなオプションやコンボが登場。イノベーションカードと歯車は効率を高め、飛行船は貿易・拡大・影響力を促進し、特許は自国の産業を保護し、新しい契約カードはまったく新しい戦略を生み出す。また基本ゲームでのみプレイできるソロモードが含まれる。
★ドードーアホイ(Dodo Ahoi!)
ゲームデザイン:M.トイブナー&F.ベベンロート、2~4人用、7歳以上、25分。
ゆっくり転がる卵を船に乗せる協力ゲーム『ドードー』の続編。卵が海に落ちないように船を操り、島に運ぶ。船はシーソーになっていて、卵はあっちに行ったりこっちに行ったり。ドードーを使ってバランスを取り、島に無事につくことはできるだろうか?
★タワーブリクス(TowerBrix)
ゲームデザイン:S.トーマス、1~6人用、10歳以上、20分。
協力積み木ゲーム。「◯色は寝せて置いてはいけない」「◯色と◯色は接して置く」などの条件が各プレイヤーに課されるが、自分の条件しか知らず、他プレイヤーには積み木の置き方で推理してもらう。条件カードによって難易度を変えることができる。
★フィッシュ&フリース(Fisch & Flausch)
ゲームデザイン:R.ブロワー、2~6人用、8歳以上、15分。
入札式のオークションゲーム。毎ラウンドおもちゃや魚が公開され、手札で入札する。入札額によってカードが分配され、これを繰り返して得点を競うが、入札時には高得点と思われたものも、最後には得点が低なってしまうかもしれない。
★ワン・オブ・アス(One of Us)
ゲームデザイン:J.グプタ&J.ベルガー、3~7人用、8歳以上、20分。
猫、携帯電話、手品師などのモチーフカードがめくられ、そのモチーフからプレイヤーの中で誰が最も強く連想されるかを投票する協力ゲーム。意見が一致して多数を取れ得点になる。
★ラッキー(Lucky)
ゲームデザイン:D.リチャーズ、2~6人用、8歳以上、25分。
金、銀、翡翠、真珠、宝石を奪い合うダイスゲーム。順番にカードを出して、ダイスを1~5個振り、出目が揃えば、中央や他のプレイヤーの宝物が自分のものになる。
★3リングサーカス(3 Ring Circus)
ゲームデザイン:R.コンザドーリ&F.ロピアーノ、1~4人用、12歳以上、80分。
昨秋デヴィル社(スペイン)から発売されたサーカス興行ゲームのドイツ語版。
★ボンサイ(Bonsai)
ゲームデザイン:M.チアッチエーラほか、1~4人用、10歳以上、30~45分。
昨秋dVジョーキ社(イタリア)から発売された日本テーマのタイル配置ゲームのドイツ語版。
★スカイチーム(Sky Team)
ゲームデザイン:L.ルモン、2人用、12歳以上、20分。
昨秋ルスコーピオンマスク社(カナダ)から発売された2人用協力ゲームのドイツ語版。操縦士となって飛行機を安全に着陸させる。
★インジーニアス3D(Einfach Genial 3D)
ゲームデザイン:R.クニツィア、1~4人用、8歳以上、45分。
同じ色をつなげて得点し、最後に最も低い色で競うタイル配置ゲームに、タイルが重ねられるようになって上方向の得点要素が加わる。
宙へ(Sorae)
循環する選択カード
魔法世界で衛星に移住するための軌道ロープウェイを建設するボードゲーム。『ファクトリア』のようなキツキツのリソースマネージメントを、アクション同時選択でスピーディに楽しむことができる。
8ヶ所のアクションスペースから1つを、各自選択カードを使って選び、一斉に効果する。『ファクトリア』では他プレイヤーとバッティングするかどうかで効果が分かれたが、『宙へ』では選択カードが選択の履歴付き(クリップで表現)で左のプレイヤーに移動していき、前のターンにプレイヤーが選んだアクションは有料になっている。
アクションスペースでは、通常アクションを行うか、お金を払って強化アクションを行うか、お金を払ってそのアクションスペースにいる専門家カードを使う。強化アクションと専門家カードの間を自分の色のキューブが行き来するところがポイント。強化アクションは一度お金を払ったらキューブがそこに置かれて次回からそのまま使えるようになるが、専門家カードを使うとリセットされてしまい、またお金を払わなければならなくなる。また専門家カードは強力だが、使うとキューブが置かれ、もう1度使うには強化アクションにキューブを移さなければならない。カツカツのお金の中で、キューブを移動させる機会は限られるため、選択が悩ましい。
リソースは「魔石」「鉄」「機械」「船」の4種類で、入手難易度が上がっていくところは『ファクトリア』を想起させる。指定されたリソースが揃ったら、「建設」のアクションスペースで支払ってロープウェイを建設すると得点と報酬が入る。プレイ人数分だけ建設されると、建設は次のステップに入り、必要なリソースは増え、得点も報酬も徐々に上がっていく。6ステップ完成したらゲーム終了で、どれくらい建設に貢献できたか、最初に配られている「表彰カード」の条件を満たしたかなどで勝敗を決める。
アクション同時選択のためダウンタイムがほとんどなく、それでいて選択カードの循環によってできることが変わっていき、建設競争は後になってもメリットがあるため、先にリソースを集めたプレイヤーが有利というわけでもない。専門家カードを使うためにお金をためて、一気に追いつくことも可能だ。いろいろな戦略が可能で、しかも専門家カードは組み合わせも場所もランダム。イラストの世界観も心躍るものがあり、メカニクス・テーマともに堪能できる(コンポーネント代を抑え、2000円というゲームマーケット価格を実現したところも素晴らしい)。
宙へ
ゲームデザイン&イラスト:赤瀬よぐ/よぐゲームズ
2~6人用/10歳以上/45~60分