Posted in シュピール17

シュピール’17:開幕

10月26日(木)、ドイツ北部の小都市エッセンにて、ボードゲームメッセ「シュピール(Spiel)」が開催される。期間は日曜日までの4日間で、学校の秋休み中ということもあり17万2千人の参加を見込む。
spiel17-open.jpg
35回目を迎え、ボードゲーム・カードゲームメインとしては世界最大のイベント。者数も50カ国1021団体から51カ国1100団体に増え、新作は1200タイトル以上、会場面積も64000㎡から72000㎡へと大幅に拡大。会場内では各ブースで新作を体験できるほか、世界大会、各種大会、ゲームデザイナーサイン会などが開かれる。
今年初の試みとして、革新的なボードゲームを顕彰する「イノシュピール(innoSPIEL)』を制定。先月ノミネートされていた『フルーツジュース』『リンク』『マジックメイズ』(TGiWニュース link)から、『マジックメイズ』が第1回目の大賞に選ばれ、ペガサスシュピーレの編集者が賞状と盾を受け取った。無言の協力ゲームという新しさに加えて、モジュール式で難易度を上げられるところが普段遊ばないプレイヤーにも向いているという。例年発表されているドイツゲーム賞は『テラフォーミング・マーズ』、ドイツキッズゲーム賞は『アイスクール』。
開会に先立って水曜日に行われた記者会見では、今年のトレンドとして「キッズ向け立体ゲーム」「日本テーマのゲーム」、去年に引き続き新作が多数発表されている脱出ゲームの新しい展開として「推理小説テーマのゲーム」などが紹介された。『セーフハウス』(モーゼス出版)をデザインした小説家セバスチャン・フィツェック氏らが登壇しインタビューを受けた。
ドイツのボードゲーム出版社協会は先月までの9ヶ月間でファミリーゲームの売上が前年比10%、カードゲームが4.5%、戦略ゲームが19%の増加であったことを報告。仕事帰りや放課後にボードゲーム(パーティーゲーム、スリラーゲーム)に触れる若者や学生が増えていると分析した。

Posted in シュピール17

シュピール17:ラウタペリト

ボトルインプ(Bottle Imp)
ゲームデザイン・G.コルネット、イラスト・T.ヒペン
2~4人用、10歳以上、30分。
1995年にバンブス・シュピーレ出版から発売され、名作と名高いカードゲームがズィーマンゲームズ版以来の再版となる。日本語版が数寄ゲームズより発売予定。
どんな願い事でもかなえてくれるが、自分が買った値段よりも低い額で他人に売却しなければならず、死ぬまで持っていると地獄に落ちてしまうという悪魔の壺をテーマにしたトリックテイキングゲーム。基準点(最初は19)より低い数字を出すとトリックを取ることができるが、悪魔の壺も引き取らなければならず、基準点が下がっていく。最後に壺を持っていた人は、獲得したトリックが全部0点になるばかりでなく、最初に皆が1枚ずつ捨てたカードの点数だけ失点になってしまう。
数寄ゲームズ:ボトルインプ日本語版を発売します link
ネイションズ:ダイスゲーム アンレスト(Nations – The Dice Game: Unrest)
ゲームデザイン・R.ホカンソン&N.ホカンソン、イラスト・O.ヒーカラほか
1~4人用、14歳以上、20~40分、ストロングホールドゲームズによる英語版がホビージャパンより11月下旬、3600円(税別)で発売予定。プレイするためには『ネイションズ:ダイスゲーム』本体が必要で、こちらも第2版が7000円(税別)で同時発売される。
新たに8つの文明が加わるほか、ダイスを振るのがより挑戦的となる緑の新ダイス「アンレスト」、新たな効果を伴うスター付きの「ふり直し」能力、新たなボーナスタイル、最初にパスすることでボーナスを得られるようになるパスファーストタイルという4つの要素を加える。発展タイルが36枚追加されることで毎ゲームごとに変化が楽しめる。
スペース・フリークス(Space Freaks)
ゲームデザイン・M.ウィクストローム、イラスト・M.ライネ&H.タルカ
2~4人用、14歳以上、60~90分。
宇宙の闘技場で、大企業がスポンサーとなるチームを率い、敵チームと戦うボードゲーム。頭、体、右手、左手、足の5つのパーツを組み合わせて完璧なフリークを作り、観客から与えられたタスクを解決したり、敵のフリークを倒したり、基地を破壊したりして得点を競う。
ゴールドフィーバー(Gold Fever)
ゲームデザイン・D.S.ペダーセン、イラスト・T.ヒペン&J.カサネン
2~5人用、7歳以上、10~15分。
袋から金塊を引くお手軽な運試しゲーム。金塊を4つ引ければ勝ちだが、欲張りすぎると砂利が出てきてバーストしてしまう。

ビザンツ(Byzanz)
ゲームデザイン・E.オルネラ、イラスト・D.マテウス
3~6人用、8歳以上、45分。
2008年にアミーゴ社から発売され、アラカルトカードゲーム賞で『ドミニオン』に次いで2位となった競りゲームのリメイク。競りでカードを集めて、同じ種類が揃ったら得点になる。場札を競りで獲得していくが、5人ならはじめの人は5枚、次の人は4枚……と後になるほどカードが減っていく。しかし支払いに使ったカードは逆順でもらえるので、場札を見て適度に降りることも求められる。
このほか陣取りゲーム『ドクムス』の拡張セットドクムス:エレフェルの帰還(Dokmus – Return of Erefel)、自転車ゲーム『フラムルージュ』の拡張セットフラムルージュ・ペロトン(Flamme Rouge – Peloton)も発売される。