エッセン シュピール’06

エッセン シュピール’06 – 国際ボードゲーム祭の展望

ドイツゲーム界の最大のお祭りであるシュピール’06―エッセン国際ボードゲーム祭が今年は少し早め、10月19日(木)から4日間にわたって行われます。
このページでは、Boardgamenews、spielboxなどの紹介から翻訳し、どのような新作が出るかを見ていきたいと思います。日本に比較的入りやすく、よく知られているメーカーを中心に紹介しています。ゲーム名は直訳で、後で輸入販売されるときには別になるかもしれません。
更新履歴:7月29日アミーゴ、8月6日ダヴィンチ、8月30日アミーゴ、9月4日2Fシュピーレ、アバクス、アミーゴ、バンブスシュピーレ、クワリ、デイズ・オブ・ワンダー、ゴルトジーバー、9月5日ハンス・イム・グリュック、9月6日アミーゴ、ハズブロー、コスモス、マインド・ザ・ムーヴ、ファランクス・ゲームズ、クイーンゲームズ、イスタリ、9月10日アルゲントゥム、デイズオブワンダー、フェイス2フェイス、マテル、プロルード、R&Dゲームズ、ツォッホ、9月15日アレア、ラベンスバーガー、リオグランデ、9月29日ドライマギア、エガートシュピーレ、ルックアウトゲームズ、10月10日2Fシュピーレ、ラベンスバーガー、10月15日アドルング

各メーカーの動向

  1. 2F-Spiele 2Fシュピーレ…「超競りゲーム」フィジー
  2. Abacus アバクス…アレアのタージマハル再販
  3. Adlung Spiele アドルング…クラマーのピラミッドの呪縛ほか
  4. Alea アレア…フェルトのノートルダム試作品
  5. Amigo アミーゴプロジェクト・スカイラインなどボードゲーム3作、エレファントなどカードゲーム5作
  6. Argentum Verlag アルゲントゥム出版…「逃げろや逃げろ」をリメイク
  7. Bambus Spieleverlag バンブス・シュピーレ…日本人がグラフィックデザイン!グリーンタウン
  8. Cwali クワリ…工場の機械建設ゲームファクトリーファン
  9. daVinci ダヴィンチ…クニツィアのライトなカードゲームフィガロ、本格ボードゲームレオナルド・ダヴィンチ
  10. Days of Wonder デイズ・オブ・ワンダー…新シリーズバトルロアメモワール’44日本軍、チケットトゥライド拡張
  11. Drei Magier ドライマギア…やや大人向けモンサンミッシェルの秘密
  12. Eggert-Spiele エガート・シュピーレ…古代の姉妹編インペリアル、砂時計を使ったスペースディーラー
  13. Face2Face Games フェイス2フェイス…クニツィアのダイス陣取りゲームジェネシス
  14. Goldsieber ゴルトジーバー…水上の戦いヴェネチアの柱
  15. Hans im Glück ハンス・イム・グリュック…カサソラの立体陣取りゲームタルヴァ、カードゲーム陰謀と殴打
  16. Hasbro ハズブロー…オーストリアゲーム大賞受賞作冒険者の谷
  17. Japon Brand ヤポンブランド…ゲームマーケットで好評カルタゴの貿易商たちR-ECOテケリリほか
  18. Kosmos コスモス…カタンシリーズローマをめぐる戦い
  19. Lookout Games ルックアウト・ゲームズ…ボーナンザ拡張カーニボーン
  20. Mattel マテル…作者が砂漠のバザールヴォルテージを持ち込み
  21. Mind the Move マインド・ザ・ムーヴ…好調のイタリアメーカーからヘマゴール
  22. Phalanx Games ファランクス・ゲームズ…ハーレム美女囲い込みゲームエミーラほか
  23. Pro Ludo プロルード塔のゲームなどリメイク続々
  24. Queen Games クイーンゲームズ…ヴァレンシュタインのリメイク将軍ついに?
  25. Ravensburger ラベンスバーガー勝利への道拡張1
  26. R&D Games R&Dゲームズ…キツネとニワトリの追いかけっこニワトリ遊び
  27. Rio Grande Games リオグランデ…エルネストのグローリア・ムンディついに
  28. Ystari イスタリ…期待十分の配置ゲームイスファハン
  29. Zoch ツォッホ…ヒツジパニックのリメイク大あわてヒツジ、ドーラのサラマンカ

…当サイトの管理者が概要を呼んで直感的に面白そうだと思ったものをピックアップしています。未プレイ段階での評価ですので、当たり外れは大きいと思います。

2F-Spiele 2Fシュピーレ

恐ろしい敵恐ろしい敵(Fürchterliche Feinde)
フィー・ファブラ三部作を締めくくるボードゲーム。『看板娘(Fische FluppenFrikadellen)』でフィヨルドを抜けて、『暗黒の大広間(Finsteren Flure )』を脱出し、今恐ろしい敵がたむろする城砦へとたどり着きました。知力をアップしながらクエストを果たし、フィー・ファブラを手に入れてください。ゲームボード、フィギュア、賢者の石、呪文、力チップを用います。

フィジーフィジー(Fiji)
F.フリーゼ作。3~5人用、10才以上。2Fシュピーレからの情報はまだ出ていませんが、オランダ版を手がけるPSゲームズによってゲームの概要が報告されています。
フィジーは超競りゲームです。プレイヤーは原住民にニセの真珠を提供し、見返りに皺くちゃ頭を手に入れます。真珠は位置によって価値を比較され、さらに別の真珠を手に入れることができます。3回競りを行った後、真珠と皺くちゃ頭の得点計算を行います。これを4ラウンド行って、最も多く皺くちゃ頭を集めた人が勝ちです。

電力会社拡張:ベネルクス&中央ヨーロッパ(Funkenschlag Erweiterung: Benelux / Zentraleuropa)
根強い人気のゲーマーズ・ゲーム、昨年のイタリア/フランスに続いて今年も新しいマップが予定されています。英語版はリオグランデより。
ベネルクス三国マップではエコロジカルエネルギーが重視され、手に入れやすくなりました。また石油は使いやすく石炭は使いにくなっています。中央ヨーロッパはポーランドが石炭大国なので石炭が使いやすいですが、その代わり原子力は制限されるかもしれません。

このほかフリーゼ氏がオランダのインタビューでファンタジーダンジョンゲームを作っていると発表していますが、タイトルも含めて詳細は明らかではありません。

Abacusspiele アバクス

タージマハル(Taj Mahal)
R.クニツィアの人気ボードゲーム。ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート、ドイツゲーム賞1位を獲得しながら、3年後に絶版になっていましたがこの度再販です。変更点は箱とタイトル(TadschからTajへ)だけです。→ドイツ語ルール(PDF)

グローリア・ムンディ(Gloria Mundi)
J.エルネストのボードゲーム。リオグランデのオリジナル作品として発売される予定になっていましたが、発売が遅れた末にドイツ版をアバクスシュピーレが扱うことになりました。→ドイツ語ルール(PDF)

このほか、ダヴィンチ出版の新作★フィガロ、★レオナルド・ダヴィンチの2作のドイツ版も扱います。

Adlung-Spiele アドルング

ピラミッドの呪縛ピラミッドの呪縛(Im Bann der Pyramide)
W.クラマー作の探検ゲーム。2~5人用、8才以上、20~30分。
プレイヤーは考古学者となり、新しく発見されたピラミッドの中で宝物殿を調査します。ピラミッドの迷宮ではたくさんの危険に逢いますが、それに対処する道具をそろえた人だけがゴールにたどり着くでしょう。

悪魔城への馬車悪魔城への馬車(Die Kutschfahrt zur Teufelsburg)
M.パルム、L.ツァッハ作の多人数向けゲーム。3~8才以上、12才以上、30~60分。
プレイヤーはさまざまな役割をもち、ゲーム中に誰が敵で誰が味方かを見分けなければなりません。御者は馬を駆り立て、悪魔城を目指して無謀な旅を続けます。味方だと思っても怪しいからです。プレイヤーは2つの秘密結社に属していますが、馬車の中では誰が自分の味方で誰が敵なのか知りません。味方を早く見つけ出して一緒にアイテムを集め、勝利を目指しましょう。

マニマルマニマル(Manimals)
B.ネーゲレによる子供用動物ゲーム。2~6人用、6才以上、10~20分。
学校の授業や幼稚園向きの学習ゲームで、動物のさまざまな性質を勉強できます。動物園にきたザラとディナはアザラシの前でびっくりしています。「あそこに背中に羽根が生えた動物がいるわよ!」「アザラシって鳥みたいに羽根があるのかしら、それとも犬のように尻尾があるのかしら?」突然誰かが手を叩くと、アザラシの陰からでてきたカモが飛び出したのです。

誰がもってるの?誰が持ってるの?(Wer hat’s?)
H.コマレル作の耳を使う子どもゲーム。3~5人用、6才以上、10~20分。
言葉と記憶が鍛えられます。「ラシュター(のっぽ)」と「プラシュター(舗道)」のように音がよく似た2つのアイテムがペアになっています。探し出すのはこのペアではなくて、同じものでなければなりません。聞き間違えないようにして探し出してください。

このほか、★チームワークシリーズ4作(サッカー1、サッカー2、休暇、モーツァルト)と、R.シュタウペの★サッカースピードが発売され、新作は全部で9タイトルになります。

 

Alea アレア

ノートルダム(Notre Dame)
S.フェルト(ラムと名誉)のボードゲーム。2~5人用、10才以上、75分。アレアによる難易度は10段階の3。エッセンでは例年通り試作品の展示となります。
プレイヤーは15世紀の裕福なパリ市民となって、世界的に有名なノートルダム寺院周辺の街区の価値と見栄えをよくしようとします。ゲームの基本はカードをオリジナルでシンプルな方法でプレイするものでそれによってプレイヤーは街区への影響力を高めます。しかし手番から手番へ、ラウンドからラウンドへとプレイヤーは広範囲にわたる決断をしなければなりません。ひとつをすれば、ほかのことができなくなるかもしれません。どれかの局面に集中すれば、自動的に別の面がおろそかになります。次第に近づいてくるペストの場合に特に危険なことは……息もつかせぬ9ラウンド、激しい約75分の後に、ゲーム終了となります。カードでベストを尽くし、一番の高得点を挙げた「マスター」が勝利します。
内容;ボード5枚、木製コマ75個、カード66枚、勝利店マーカー、お金

Amigo アミーゴ

ヴァルハラヴァルハラヴァルハラ(Walhalla)
A.ズッキーニ(ルッカチッタ、パラティヌス)作の北欧神話をテーマにしたボードゲーム。3~4人用、12才以上、60分。
ヴァイキングたちが船に乗ってフィヨルドの入り組んだ地形に入り込んでいきます。手番には船にヴァイキングを3人まで乗せて、その船をフィヨルドの奥に向けて進ませます。船が着いたら隣接する土地にヴァイキングを移し、領有権を主張します。
先にほかのヴァイキングがいる土地に入ったら戦闘を行いますが、防御側が戦闘に勝つか負けるかを選ぶことができます。負ければそのヴァイキングはヴァルハラに行き、勝てばヴァルハラにいるヴァイキングが取り除かれます。
ラウンドが終わるごとに勝利点を計算し、3ラウンド後に最終決算をして、最も勝利点の高い人が勝ちです。

君主論君主論(Il Principe)
E.オルネッラ作のボードゲーム。オルトレ・マーレ(Oltre Mare)に続き、マインド・ザ・ムーヴ社から発売された作品をリメイクしました。2~5人用、12才以上。
ルネッサンス時代を舞台に、君主たちがイタリアの覇権と富を競います。都市を建設し、領地を占有し、要職を握って地位を高め、勝利点を稼ぎます。最後に最もたくさんの勝利点を稼いだプレイヤーが本物の「君主」として勝者になります。

プロジェクト・スカイラインプロジェクト・スカイライン(Project Skyline)
J.J.ホー作のボードゲーム。ザ・ゲームマスター社から発売された世界のスカイライン(Skylineof the World)とは別ゲームです。
新しい都市が作られます。まず建築家が入り家を建てます。地所は通りの近くに広く取りましょう。大きければ大きいほど、また価値が高いほどほかの人から賃貸料を多くもらえます。しかし敵の陰謀には注意しなければなりません。乗っ取りされない建物はありません。新しい都市で最もお金持ちになる土地持ちは誰でしょうか?

遺物遺跡探検(Relikt)
R.ドーンのカードゲーム。3~5人用、10才以上、プレイ時間40分。
ジャングルの奥深く、象の背中に乗って探検しましょう。蚊に悩まされ、汗を額を流れさせながら、命知らずな探検をしていきます。その苦労は、計り知れない価値をもった宝石で報われるのでしょうか?このカードゲームではこれが空想でなく実際に起こります。プレイヤーは宝探しとなって、最も高い宝を取りつつ、ほかの人にはのろわれた宝を取らせます。最後に最も価値の高い宝を自分のものにした人が勝者です。

メガスターメガスター(Megastar)
F.フリーゼ作のカードゲーム。2~5人用、10才以上、45分。ドイツではすでに発売されています。
 ヒットチャートで上位になっているミュージシャンのカードを多く集めるのが目標です。7人のミュージシャンが最初はランダムにヒットチャートを作っています。手札5枚をもち、その中から1枚を裏にして自分の前においてゲームスタート。手番には、裏にしておいた1枚をヒットチャートの対応するミュージシャンの左側(「プール」)に置いてそのミュージシャンの将来の人気を上げます。そしてヒットチャートの右側(「マーケット」)から1枚補充。再び1枚を裏にして自分の前に置いて手番終了です。
 左側のカードのどれかが3枚たまるか、右側がなくなると得点計算。左側に置かれていたカードの枚数によって順位が変動します。
 山札がなくなったらゲーム終了で、全員1枚ずつ置いてから得点計算になります。ヒットチャートで1位に輝いたミュージシャンのカードは1枚5点、以降2位が4点、3位3点、4位2点、5位1点と下がっていって6位と7位は0点です。得点の多い人が勝ちます。
 カードを出さないと人気が上がらず、出せば人気が上がっても得点できないというジレンマに加え、出すカードは1周する前に決めておかなければならないというルールが悩ませそうです。→ドイツ語ルール(PDF)

セトモノ屋のゾウエレファント(Der Elefant im Porzellanladen)
M.シャハト作のカードゲーム。3~5人用、8才以上、30分。
 セトモノを買い集めて得点の高いパターンを作ります。場には5枚のセトモノカードと5枚のゾウカードが並びます。手番にはお金カードを払ってセトモノを1枚買うか、ゾウカードを取ってお金をもらうかのどちらかを選びます。ゾウカードを取ると、そのカードに書かれている色・数のセトモノを捨てなければいけません。できるだけ少なく捨てて済むようにゾウカードを選びたいところですが、ゾウカードは1枚ずつ減っていくので選択の余地がなくなるかもしれません。
 ゾウカードもセトモノカードも場の5枚がなくなったら新たに5枚を補充します。セトモノカードが2回補充されるたびに得点計算が起こります。得点のパターンはセトモノカードから、(1)全色の一番小さいカード、(2)全色の一番大きいカード、(3)1色選んで全部、(4)全部の4つがあり、そのうち1つを選びます。ゲーム中決算は4回起こりますが、使える得点計算のパターンは1つ1回だけ。セトモノをうまく得点パターンに合わせ、最も多く得点した人が勝ちです。
 カードが減ってくるにつれてだんだん苦しくなると同時に巧さが求められるところは、シャハトの得意技が発揮されています。→メビウスおやじドイツ語ルール(PDF)

ゼロで無効ゼロの恐怖(Null und nichtig)
R.シュトックハイゼンのカードゲーム。3~5人用、8才以上、30分。ドイツではすでに発売されています。
 13枚の手札から3枚を色別・表にして自分の前に置きます。トリックテイキング形式ですが、スートの色に関係なくどのカードでも出すことができます。一番大きい数を出した人(同じ数なら先に出した人)がトリックを取り、自分が出したカードから順にまた色別・表にして自分の前に重ねていきます。手札を全部使ったとき、色別に自分の前にあるカードの一番上(最後に置かれたカード)が得点になります。
 0のカードが各色2枚ずつあり、強いカードでトリックをとっても、ほかの人がその色の0を出してしまうと無得点になってしまいます。0のカードでお互いの得点を邪魔しあう愉快な展開になりそうです。→メビウスおやじドイツ語ルール(PDF)

シッティングダックスシッティング・ダックス(Sitting Ducks)
K.メイヤーズのカードゲーム。3~6人用、10歳以上、20分。アメリカのプレイルーム社から発売された同タイトルのドイツ語版です。
プレイヤーは自分のカモをハンターに撃たれないで生き残ることをめざします。各プレイヤーのカモカードが並んでいるところに、順番にアクションカードをプレイして順番を並べ替えたり、射撃をしたりします。ハンターの照準に入らないように自分のカモをうまく隠しましょう。
4種類のパッケージで発売されますが、中身はすべて同じものです。

このほか子供向けカードゲーム★ルカス・どうやってリボンを結ぶの?(Lukas – oder wie man eine Schleife bindet)が夏から発売されています。

Argentum Verlag アルゲントゥム出版

救命ボートの海難(Seenot im Rettungsboot)
04年に庭小人商会、メタルルギー、UFOs! 宇宙よりのバーガーの三作でエッセンデビューしたアルゲントゥム出版からは、1993年にヴァルター・ミューラーから出版された「逃げろや逃げろ(Rettesich wer kann)」のリメイクが発売されます。浸水する救命ボートと陸地に向かって進める救命ボートを投票で決めながら生き残りを狙います。3~6人用。

Bambus Spieleverlag バンブス・シュピーレ

グリーンタウングリーンタウン(Greentown)
M.ウールマンとG.コルネットの共同作品。イラストは何と、play:gameのpuppiこと佐藤朗さんです。2~4人用。
森の中に新しい街ができます。プレイヤーは六角形のタイルを並べて道をつなぎ、タイルの上にさまざまな建物を建設して、カードに指示された通りに道を移動していきます。試作品の写真はGoodGameGuideのレポートで見ることができます。

ランコ、チェッカー100ほか戦略ゲーム集(Lanko, Dame-100 und andere Taktikspiele)
ポーランド人のゲームデザイナーによるアブストラクトゲーム集。ランコは円形のボードで2人対2人のペアでコマを取り合いながら陣取りをするゲーム、チェッカー100はおなじみのチェッカーを10×10マスのボードで争います。このほかそれは俺のサカナだぜのジャケリウナスがデザインしたゲームも含まれています。

ルミ(Rumis)
2003年に年間ゲーム大賞にノミネートされた積み木ゲーム。スイスのメーカー、ムーメル社の販売を請け負います。新しいデザインと6枚のボードが入ったルミ、2~6人まで幅広く遊べるルミ+が販売予定です。

Cwali クワリ

ファクトリーファンファクトリーファン(Factory Fun)
10回目のエッセン参加となるクワリ社の新作ボードゲーム。2~4人用、11才以上、45分。
はじめプレイヤーに渡されるものは何もない工場の図面です。中央に柱がひとつだけあります。ここに機械を購入って工場を作っていきます。これらの機械は色別にいくつかのグループの製品を作ります。各色を材料貯蔵庫から始め、機械につなげていかなければなりません。後半になるにつれてスペースの関係でつなげるのが難しくなるでしょう。収入は機械ごとに計算します。つなげればつなげるほど利益が上がりますが、機械購入のコストも考えなければなりません。最後に最もお金を稼いだ人が勝ちです。

daVinci ダヴィンチ

レオナルド・ダヴィンチレオナルド・ダヴィンチ(Leonard da Vinci)
イタリアのデザイナーチームによる本格ボードゲーム。2~5人用、12才以上、60~90分。ドイツ版はアバクスシュピーレ(”MaestroLeonard”というタイトルになります)、英語版はメイフェアゲームズから。これまで軽いゲームが多かったダヴィンチ出版にとって社名を冠したこのゲームは初のゲーマーズゲームであり、フリーク層への浸透を狙います。
 15世紀フィレンツェ。プレイヤーは価値ある発明品をいち早く作り上げ、たくさんのお金を得ようとします。発明品カードには発明に必要な時間、材料、発明したときにもらえる収入が記されています。材料カードを出して発明開始。順番に親方と弟子のコマを配置して特殊効果を使ったりラボの能力を上げたり、弟子を増やしたり新たな材料を取ったりします。それぞれの効果は陣取りのようになっており、より多く、より先に親方と弟子を配置した人から優先的に行動できます。
 9ラウンドの後、発明品の種類が多いほどたくさんのボーナスが入り、お金を一番多くもっている人が勝者です。ケイラスのような配置ルールを使った熱い発明合戦は、試作品をプレイしたトロンキスト氏もとても気に入ったと述べています。→英語ルール(PDF)

フィガロフィガロ(Figaro)
R.クニツィア作のカードゲーム。3~6人用、8才以上、30分。ドイツ版はアバクスシュピーレから。テーマとしては「王位継承(Vivail Re!)」の続編となっています。王位を継承した王様のところにさすらいのフィガロがやってきましたが、何をやっても下手。フィガロに恥をかかせないようにしましょう。
 1~3のカード5色を使います。手番にはカードを1枚ずつ自分の前に出していきますが、自分の前に出せるのは1色だけで、かつ他の人と別の色でなければいけません。カードが出せなくなったり(または戦略上出さないことにしたり)、出したカードの数字の合計が6以上になったら皆が出しているカードを全部引き取ることになります。
 誰かの手札がなくなったらラウンド終了で、引き取ったカードの多い順に長い道タイルを受け取ります。3ラウンドして、受け取った道タイルのトータルが一番短い人が勝者です。第3ラウンドに1位を取ると、前のラウンドで受け取った一番長い道タイルを捨てることができ、逆転のチャンスがあります。
 我慢比べのゲームですが、カードには引き取ったカードを全部左の人に流すカードもあって気楽に盛り上がれるでしょう。→英語ルール(PDF)

Days of Wonder デイズ・オブ・ワンダー

バトルロアバトルロア(BattleLore)
クレオパトラと建築士たちに同梱されている宣伝カード「何かデカイゲームがこの秋に!」の全貌が明らかになりました。R.ボーグによるファンタジーウォーゲーム。2人(または2チーム)用、10才以上、プレイ時間60分。
メモワール’44の舞台がファンタジー世界に移りました。ドワーフやゴブリンたちがさまざまなシナリオで戦いを繰り広げます。ゲームのシステムは何年にもわたって開発されてきた新しいものを採用。
フィギュア満載のこのゲームは、箱の奥行きが50%増量し、さらに2007年から拡張が発売され始めるとのことです。ウェブで愛好者のコミュニティを作り、その中から考案されたシナリオも製品化されます。エッセンではデモ版だけの展示となり、発売は11月の予定。現在は製作状況を伝えるブログ(英語)が公開されています。

アメリカ1910メモワール’44:太平洋劇場(Memoir ’44: Pacific Theater)
2人用戦争シミュレーションゲームに、ついに日本が登場しました。第二次大戦中の硫黄島と沖縄の戦いが舞台です。日本兵と戦車、44枚のタイル、8つの歴史シナリオが入っています。→ホームページ(イラスト強烈です)

アメリカ1910(USA 1910)
チケット・トゥ・ライド(アメリカマップ)の拡張。35枚の新しい目的地カードと「世界漫遊旅行」ボーナスカードを含む181枚のカードが入っており、もとの版のカードと全部交換して遊ぶことができます。目的地カードを調整して遊べるよう3つのバリアントルールがついています。缶入りで発売。

Drei Magier ドライマギア

モンサンミッシェルモンサンミッシェルの秘密(Das Geheimnis von Mont Saint Michel)
K.カップラーとJ.ルッティンガー作。2~4人用、10才以上。ニュルンベルクで発表されていましたが、やっと発売される見込みです。
有名な聖堂の周りでは、秘密の声があちこちで聞かれます。でもどれが本当で、どれが嘘なのでしょうか?秘密の集会では不信感が漂っています。直感と推理で秘密の手掛かりを追いましょう。ヒントは、コマに隠されています。

Eggert-Spiele エガートシュピーレ

インペリアルインペリアル(Imperial)
古代(Antike)の作者W.ゲルツによる姉妹編。舞台は帝国主義時代のヨーロッパです。国際投資家たちがヨーロッパ全土への影響力を競います。第一次大戦時にヨーロッパで力を持っていた六大勢力に投資し、政治を操ります。工場や艦隊、軍隊を作り、勢力を広げ軍隊を率いて、利益を生み出します。
各プレイヤーは投資家となってはじめはひとつの勢力を担当します。お金がたまると国をまたいで勢力を変えたり、増やしたりできるようになります。勢力が変わるたびに力のバランスや戦略的同盟・敵対関係も変わります。ダイスやカードの運を用いない、変化に富んだ戦略ゲームです。

スペースディーラースペース・ディーラー(Space Dealer)
T.シュターペルフェルトのボードゲーム。砂時計を使い、その状態に応じて交易内容が変わります。ほとんど尽きることのない資源、巨大な鉱山、広大な巨大都市によって、惑星は太陽系最大の貿易星になりました。この成長の重要な要素が時間です。落ちる砂時計を戦略的に生かしながら交易を行います。時間は資源の算出、宇宙船の移動、建物の建築をコントロールします。どの行動をいつどこで行うか、きちんと見極めた人だけが勝つことができるでしょう。きっかり30分後に、自分の惑星を最大の交易星にした人が勝者です。→試作品の写真

Face2Face Games フェイス2フェイスゲームズ

ジェネシスジェネシス(Genesis)
R.クニツィアによる陣取りゲーム。2~4人用、10才以上、30~45分。発売は2006年12月の予定。
250万年前、パンゲア大陸が舞台です。荒廃した大地が広がり、分裂しています。しかしそれは終わりではなく始まりでした。時間がたつにつれ、大陸は形ができていきます。森林、サバンナ、山地、湿地が生まれました。動物が進化し、強い種が縄張りを争います。生命が戦いを繰り広げるとき、「誰が大地の覇者になるか」という問題は答えが出ないままです。
ジェネシスではプレイヤーが大きな爬虫類や危険な恐竜、強力な哺乳類、ずるがしこい人間となって荒廃した土地で新しい生態系を築き、世界の覇者を目指します。
手番には2つのダイスをふり、ダイスで出た地形で自分の種のタイルを置きます。地形ごとに最も多く自分の種を置いた人に4点、2番目に2点が入ります。ボード全体で最大のエリアは得点が3倍、二番目に最大のエリアは2倍になるので、お互いに協力して大きいエリアを形成しつつ、出し抜くことが必要です。→英語ルール(PDF)

ドラゴンの秘密(Dragon’s Secret)
R.クニツィアによる子どもゲーム。2002年にウィニングムーヴズ社から出されたドラゴンの財宝(Schatz der Drachen、リンク先はプレイスペース広島)の英語版です。神経衰弱の要領でタイルをめくってセットを作りますが、お邪魔キャラが出ない限りめくり続けることができます。2~5人用、5才以上、15分。2007年2月発売予定。

A.R.ムーンとA.ワイスブルムによるアムレットのリメイク★ウィザーズ・ブルウ(Wizard’s Brew)、R.クニツィアの★はちみつくまさん(Honeybears)のリメイク、S.サクソンの★キャントストップ(Can’t Stop)と★メトロポリス(Metropolis)は全て2007年にずれ込んでいます。

Goldsieber ゴルトジーバー

ヴェネチアの柱ヴェネチアの柱(Die Säulen von Venedig)
C.フィオーレとK.ハッペル(お金は臭わないのデザイナーコンビ)によるボードゲーム。2~6人用、10才以上、45~60分。
はじめは何もないヴェネチアの潟湖に、木製の柱コマを置き、その上に自分の色のコマを置いて所有を表します。さらにその上に柱の並びに沿って建物や広場のタイルが置かれ、そのとき上に置かれた柱の所有者に勝利点が入ります。木製のゴンドラは、大運河(カナル・グランデ)に沿って建物が置かれるたびに勝利点をもたらします。
アクションカードを使うことによって、11のキャラクターが働きゲームが進行します。柱職人によって柱を建て、その上に建築家がエリアを作り、議員が補給をして、スパイはほかの人のアクションカードを覗き、サボリ魔はエリアを除去し、商人と相場師はほかの人のアクションで利益を得ます。
各プレイヤーは5枚のアクションカードから1枚を選び、裏にして出します。そして時計回りで出したカードを表にしてプレイします。60本の柱が建ったとき、勝利点の最も大きいプレイヤーが勝ちです。→ホームページ

Hans im Glück ハンス・イム・グリュック

タルヴァタルヴァ(Taluva)
アッティカ以来となるM-A.カサソラ作のボードゲーム。2~4人用、10才以上、30~45分。英語版はリオグランデゲームズから発売予定。
謎に満ちた島に神々と巨人たちが住んでいます。ゲームでは島が海から作られ成長していきます。火山が噴火し、島は平坦ではなく起伏に富んだ地形になります。同時にプレイヤーは、自分の民族をこの島に開拓させていきます。家を作る平地が高ければ高いほど、彼らの目的は果たされやすくなるでしょう。しかし家の建設で注意しなければならないのは、すべての教会と神殿がボードに出る前に使い果たせなかった資材がなくなってしまうということです。
陰謀と殴打土地は3つの六角形タイルを重ねて作られ、さまざまな土地の種類があります。これを隣り合わせたり、重ね合わせたりして、段々になった地形が生まれます。

陰謀と殴打(Kabale und Hiebe)
L.シュテッポナートによる操り人形系のカードゲーム。3~6人用、8才以上、30分。英語版はリオグランデゲームズから発売予定。
国には魔法使いとドラゴン、王様と王女たちが住み、たった一つのもの、つまり一番の名声を狙っています。プレイヤーは廷臣を使ってほかのプレイヤーを窮地に追い込み、陰険な指し手を交わします。大騒ぎの混乱と驚きが請け合いです。

Hasbro ハズブロー

冒険者の谷冒険者の谷(Tal der Abenteuer)
R.クニツィア作の探検ボードゲーム。2~4人用、45分。
ヒマラヤの奥地には秘境の谷があり、そこには高価な宝が隠されています。冒険者たちはまずチベット寺院に向かい、そこからボードを裏返して山峡を越え、秘密の谷に行きます。道々で宝を最もたくさん集めた人が勝者です。プレイヤーの色は決まっていますが、出したカードの色によってどのコマでも動かせるところがポイントです。このゲームは、2006年のオーストリアゲーム大賞を受賞しました。パーカー社は、このゲームから「デザイナーズゲームシリーズ」を開始するとしています。

Japon Brand ヤポンブランド

ゲームマーケットなどで活躍する日本人デザイナーを海外に売り込もうという初めての企画。★カルタゴの貿易商たち、★R-ECO、★テケリリなど13アイテムを現地で紹介、販売します。→ホームページ

Kosmos コスモス

ローマをめぐる戦いカタンの開拓者:ローマをめぐる戦い(Die Siedler von Catan: Kampf um Rom)
K.トイバーによるカタンシリーズの最新作。カンダミール、エラズントとは異なり、歴史シナリオのようなカタンのシステムに回帰しています。英語版はメイフェア社から発売予定。
 ボードは東はイタリアから西はスペインまで南ヨーロッパの地図が、六角形のマスで表されており、いくつかのエリアに分かれています。プレイヤーはゲルマン民族となり、2つの軍団をもって北東から侵略を開始します。ボードに示されたルートに沿って都市を略奪すると、都市チップをめくって資源を得たり、兵力を下げられたりします。さらに強い兵力で攻撃すれば、都市を征服することもできます。征服した各都市は1点、全エリアの都市を征服すれば2点ボーナス、最大騎士力に2点ボーナスで、最初に10勝利点を獲得した人が勝者です。
 手番には4回ダイスを振って4つの数字を決めます(同じ数字が出たら振り直し)。その数字のあるタイルに隣接する軍団と征服した都市から資源が得られます。資源は小麦、鉄、牛か馬の3種類で、牛か馬の資源カードは混ぜて裏にしてあるので取るまでどちらか分かりません。この資源を交換するなどして建設しますが、今回は開拓地ではなく軍団を作ります。ただし軍団は各人2つまでしか持てません。
ボード 交換と建設が終わったら移動開始です。1つ目の軍団を順番に移動して、次に2つ目の軍団を移動します。移動の途中で略奪されていない都市に入れば略奪したり征服したりできますが、そのために必要な兵力を備えていなくてはなりません。全ての軍隊の移動が終わったら、次のプレイヤーの手番になります。(プレイヤー同士の戦闘はありません)
 カタンにはなかった移動というダイナミックな要素が加わり、資源の確保と管理が難しくなって、ゲーマーズゲームに仕上がりました。

このほかコスモス社ではM.リーネックとS.シュタドラーがケン・フォレットの小説をゲーム化した★大聖堂(Die Säulen der Erde)、2人用ゲームシリーズ★サマータイム(Summertime)、クニツィアの2人用ゲームブルームーンシティに新しいデッキ★ブカの侵略(Die Buka-Invasion)などが予定されています。

Lookout Games ルックアウトゲームズ

カーニボーンカーニボーン(Kannibohne)
毎年恒例のボーナンザ拡張。U.ローゼンベルク作、2500部限定。食人族の豆が登場します。

ツァヴァンドールのドラゴン使い(Die Drachenbandiger von Zavandor)
H.ギルケ作。読者応募で作られたドラゴンカー30枚と、ドラゴン使いカード80枚を使います。

1861(1861)
鉄道ゲームの傑作をJKLMゲームズがリメイクし、ドイツ語版をルックアウトゲームズ、英語版をズィーマンゲームズが扱います。

Mattel マテル

玩具大手のマテル社が久しぶりにデザイナーズゲームを発売しましたた。マテル社はエッセンにブースを出していませんが、作者のユー氏はエッセンを訪れるのでdesertbazaar@gmail.comから予約することができます(砂漠のバザールとヴォルテージ両方で40ユーロ)。

砂漠のバザール(Desert Bazaar)
B.ユー作の商売ゲーム。3~5人用、10才以上。
ダイスを振って資源(水、ラクダ、絹、スパイス)を獲得し、その資源で砂漠のオアシスの周辺に開かれるバザールにテントをたてます。ダイスは振れば振るほど資源がたくさん得られますが、バーストする危険も大きくなります。テントをたてるボードは六角形のマスになっており、エリアに分かれています。各エリアでテントがいくつかたてられる毎に得点計算が起こり、最後に最も得点の多かった人がバザールの支配者として勝者になります。

ヴォルテージ(Voltage)
B.ユー作の2人用カードゲーム。10才以上。
2人が向かい合ってカードを出し、古い発電所のタービンから出てくる電力の奪い合いをします。手番にはカードを自分の側にも相手の側にも出すことができ、両方あわせて5枚になったところで判定します。プラスのトークンが置かれている発電機ではカードの数字の合計数が多いほうが、マイナスのトークンでは少ないほうが取ります。変圧カードでプラスとマイナスが変わったりするので油断できません。

Mind the Move マインド・ザ・ムーヴ

ヘマゴールヘマゴール(Hemagor)
これまで発表した3作(ファンタジーパブ、オルトレマーレ、君主論)がことごとく外国のメーカーからメジャーデビューしているイタリアのE.オルネッラが送る商売ゲーム。イラストはツァルネが担当しました。
 ヘマゴール、それはずっとずっと昔に栄え、今は名前も忘れられた街です。富の源は商業。というのも周辺のエリアから農夫、職人、冒険者たちが武器、古代の本、高価な遺跡、レアなドラゴンの卵などさまざまな物資を持ってきていたからです。この街では何でも買ったり交換したりすることができます。そのためヘマゴールは商業で有名となり、商人たちが次々とやってきて市場で品物を売買するようになりました。中にはレアアイテムを手に入れるために危険な冒険を犯すものさえいました。彼らはこの栄えたエリアに石畳を敷き、新しい道を作り、街に市場を作りますが、その目的は一番の金持ちになることだったのです。
 毎週月曜日の朝、ヘルマゴール城のわきにある広場では市場が立ちます。商人たちが集まり、一番いい品物を一番いい価格で買ったり、商売の情報を仕入れたりします。
 プレイヤーは商売人を市場に置き、そこに品物タイルが並びます。商売人の位置によって得られる品物と商売の情報によって稼ぐお金が決まるので、位置は重要です。
 商売人は村から村へと旅をし、市場で手に入れた品物を売っていきます。うまくいけば商売基地を設けて将来の収入につなげることができるでしょう。旅にはお金がかかるので、無駄足をすると利益を失うかもしれません。
 各エリアに生産施設を作ればさらにお金持ちになります。どこで生産するかを適切に判断すれば最後の収入は大きくなるでしょう。また市場の価格や生産価値を帰ることもできるようになります。

Phalanx Games ファランクス・ゲームズ

エミーラエミーラ(Emira)
ベルギー人作者L.ヴァンズィアとP.ファン・ホーヴェによるボードゲーム。2004年のヒッポダイス・デザイナーコンテストで優勝した「ハーレム」の製品版です。3~5人用、12才以上、75分。ドイツではすでに発売されています。
 各プレイヤーは大金持ちの中東の族長となり、たくさんの美女を自分のハーレムに囲うことを目指します。そのため族長はできるだけ魅力的でなければなりません。美女たちはその魅力によってどのハーレムに行くか決めるからです。族長は準備だけしてやってくる美女をただ待つしかありません。
 何が魅力的かというとオーラ、地位、宮殿の大きさの3つです。プレイヤーごとにボードがあり、そこで魅力がパラメーター化されます。そのためのお金は、スパイス貿易に投資して手に入れましょう。一定の数の美女を最初に集めた族長が勝者です。
 内容物はボード6枚、木製ディスク15枚、スタートプレイヤーマーカー、カード120枚、プレイコマ100個、お金、袋、ルールサマリー5枚、ルールブック。イラストはF.フォーヴィンクルが担当、刺激的なテーマに、カードに描かれた美女のイラストが花を添えます。

ユスティニアヌスユスティニアヌス(Justinian)
 A,サラゴーサとL.コロヴィーニによるボードゲーム。英語版はメイフェアから発売予定。
プレイヤーはビザンツ帝国の宰相ユスティニアヌスを狙います。目的を果たし自分の地位を上げるため、皇帝の取り巻きに賄賂の贈り物や援助をします。
 この援助は4色で表されます。このうち各ラウンド1色ずつ勘定されます。対応する取り巻きが昇進すればするほど、プレイヤーの勝利点が上がります。ただし、計算される取り巻きは4色のうち3色までなので注意が必要です。
 内容物はユスティニアヌスの廷臣が描かれたボード、12人の取り巻き、取り巻き1人につき4色のカード、影響力マーカー、勝利点マーカー、ついたてが入っています。

アナザジアナザジ(Anazazi)
K-J.ヴレーデ(メソポタミア)によるボードゲーム。2~4人用、10才以上、30分。英語版はメイフェアから発売予定。
アナザジの民族は西アメリカの中央に住み、峡谷の壁を掘って住まいにしています。この住まいは明らかになることなく、13世紀に突如姿を消しました。それからずっとして、その遺構と宝が探検隊により発見されましたが、それは峡谷の奥深くに隠れて入るのが難しかったためです。プレイヤーはいろいろな探検隊に参加してアナザジの4つの民族の宝と住まいを発見することを目指します。

Pro Ludo プロルード

塔のゲーム塔のゲーム(Das Spiel der Türme)
R.ホフマン作のボードゲーム。1993年にシュミット社より発売され、同年に年間ゲーム大賞ノミネート、ドイツゲーム賞7位となりました。英語版は城砦(Ramparts)というタイトルでカフェゲームズから発売。ドイツではすでに発売されています。
イタリアで「中世のマンハッタン」と言われたサンジミニャーノを舞台に、自分の紋章が入った塔を建設して名声を競います。手番にはコマを移動するか、同じマークのところ重ねるかして、中央の得点エリアゾーンに移動していきます。ゲーム終了時に得点エリアゾーンにあるコマの最も多い人が勝ち。テーマはありますが限りなくアブストラクトに近いゲームで、思考を試されます。→biscoの地雷備忘録

アベ・カエサル(Ave Caesar)
W.リーデッサーが1989年に出し、絶版になってからはレアゲームとして高値が付いていたレースゲーム。1993年にはアウスゲブレンスト(Ausgebremst)というタイトルでASSから発売され、日本からは2004年にメビウスが舞台を22世紀に変えてキュージェット(Q-Jet)として発売していました。今回はオリジナル版に回帰し、ほぼ同じデザインで発売されます。英語版はカフェゲームズ、フランス版はアスモデ、オランダ語版はラベンスバーガーより。すでに発売されていますが、カエサル御前の5マスにコマが入りきらないという欠陥が指摘されています。

フィレンツェの匠(Die Fürsten von Florenz)
W.クラマーとR.ウルリヒ作。アレアから2000年に発売され、現在絶版となっている人気ゲームのリメイクです。ベルギー、フランス、スペイン、イタリア、ドイツの五カ国からそれぞれのメーカーが共同で再販することになりました。噂ではゲームにクラマーが登場するという話です。発売日は未定。

新月(Neumond)
デュスターヴァルトの狼人間(Die Werwolfe von Düsterwald、ドイツ版人狼)の拡張。

Queen Games クイーンゲームズ

将軍将軍(Shogun)
D.ヘンのヴァレンシュタインが日本を舞台にしてリメイクされました。3~5人用、12才以上、90~120分。
昨年の秋から発売が発表されていましたが、ようやく発表になるのでしょうか。本州中部に焦点をあわせた和風のボードなどコンポーネントは、R.トリンキスト氏によるジェンコンのレポートをご覧ください。

バグダッドの盗賊バグダッドの盗賊(Der Dieb von Bagdad)
T.ギムラーによるボードゲーム。2~4人用、10才以上。各プレイヤーは盗賊団の親方となってバグダッドの宮殿で見張られている4つの獲物を狙います。獲物に近づくために、見張りに賄賂を贈って手下を通過させましょう。カードの上手な使い方が勝利に結びつきます。

アルハンブラ:ダイスゲーム(Alhambra – Das Wurfelspiel)
アルハンブラシリーズの新作。拡張ではなく、独立したゲームです。
ダイスの各面には建物が描かれています。3つのダイスを振って、出た建物から1種類を選び、ボードに記録します。ラウンド終了ごとにボーナスが割り振られ、第1、3、5ラウンド後に建物の数に応じてアルハンブラ方式で点数が入ります。

Ravensburger ラベンスバーガー

アルカディアの建築士アルカディアの建築士(Die Baumeister von Arkadia)
R.ドーン作のボードゲーム。2~4人用、10才以上。
遠い遠い国に、豊かな丘と肥沃な谷のある地方があります。遠くから入植してきた開拓者たちは、このアルカディアの街を作り始めました。さまざまな建物に加え、立派なお城を斜面に建設しなければなりません。布商、胡椒商、大工、銀細工師という4つの裕福なファミリーが特権と名声を手に入れ、城の建設で手柄を立てようと争います。プレイヤーは建築士となって4つのファミリーの命令で城や街を計画し作っていきます。家の建設には4つのファミリーから印章をもらわなければなりません。家の建設が終わったら城の建設に取り掛かりましょう。4つのファミリーの影響力によって印章の価値が変わります。ゲーム中この印章を換金することができ、ゲーム終了時にもっともお金の多い人が勝ちです。
 『トーレス』のようなお城の立体コマと人型のフィギュアがついて豪華なコンポーネントになっています。

勝利への道をもう1度(Verflixxt nochmal!)
W.クラマーとM.キースリングによる2005年の大賞ノミネート作、タイル取り合いゲームの拡張です。2~8人、8才以上、35分。
新しいタイル、アクションダイス、8人まで遊べるプレイヤーコマ、お邪魔コマ、虫チップ、ラウンドチップがついています。サブタイトルには「拡張1」と題され、今後も拡張が出そうな感じです。

宝さがしの海賊(Piraten auf Schatzjagd)
巨大なじゅうたんのボードと海賊船を使った2人用子どもゲーム。全長30センチの海賊船、灯台、おもちゃの大砲がついており、2人で宝を奪い合います。

R&D Games R&Dゲームズ

ニワトリ遊びニワトリ遊び(Fowl Play!)
R.ブリーズ作のボードゲーム。2~4人用、60分。500部の限定販売で先行予約を受付中です。
各ラウンド手番順と動かせるニワトリが書かれた「ニワトリカード」を選びます。それに従って指定されたニワトリを合計3マス移動し、自分のキツネが捕まえられるところに移動させるか、シークレットターゲットのニワトリを他の人のキツネに捕まらないように逃がします。その後でキツネが2マスまで移動し、ニワトリがいれば捕まえます。キツネの穴を通ればニワトリに気づかれることなく近道をすることもできます。ルールはシンプルですが高度な駆け引きが要求されるゲーマーズゲーム寄りのゲームです。

リーフエンカウンター拡張(Reef Encounters of the Second Kind)
2004年に発売されたボードゲームの拡張セット。先行予約500部は全て終了しましたので入手できません。

Rio Grande Games リオグランデ

グローリア・ムンディ(Gloria Mundi)
J.エルンストほか作、2~6人用、60分。昨年から発売が予定されていましたが、ようやく発売に漕ぎ着けられたようです。
ローマは衰退期を迎え、ゴート人が押し寄せてきました。プレイヤーは政治家となって資産を築きながらローマから脱出します。邪魔をするゴート人には賄賂を贈らないと、資産を破壊されてしまうでしょう。ゴート人が辺境からローマまで攻め込んで来たときに、ローマから一番遠くまで資産を運び出していたプレイヤーの勝ちです。

Ystari イスタリ

イスファハンイスファハン(Ysphahan)
スイス人作者S.ポーホンによるボードゲーム。3~4人用、8才以上、45~60分。英語版はリオグランデから発売予定。
 ときは1598年。イスファハンの市場はペルシャの王国の首都になります。世界の中央にあって、この街は文化的にも経済的にも繁栄していました。付近の街や村はそこから利益を得ようとします。品物や宝石を積んだキャラバンは輝かしい未来に夢を広げます。
 プレイヤーは承認となり、イスファハンで交易を行います。手番には品物を店に置き、色別にします。さらにこの店からキャラバン(別のボード)へと品物を輸送することもできます。7日の後、どれか一色の店全部に品物を配達できたら勝利点になります。またキャラバンに置いた品物も勝利点になります。3週間でもっとも多くの勝利点を得た人が勝者です。
 ゲームの特徴は、行動をダイスで決める点です。スタートプレイヤーが何個かのダイスを振り、それを行動ボードで振り分けます。行動には6種類あり、ダイスを自由に振り分けることができます。その中からダイス目に従って順番に行動していきます。
 行動では品物を置くほかに、お金やラクダを手に入れることもできます。このお金やラクダで建物を作れば、特殊能力や勝利点が入るでしょう。

Zoch ツォッホ

大あわてのヒツジ大あわてのヒツジ(Haste Bock)
ラモント兄弟によるボードゲーム。2005年にフラゴールゲームズから発売されたヒツジパニック(ShearPanic)がメジャー化しました。2~4人用、10才以上、30~45分。
バカンスから真っ黒になって帰ってきたヒツジが写真を見せたがっています。ところがハンサムボーイのロジャーがほかのメヒツジを釘付け。物陰には悪い業者が毛を刈ろうと隠れています。どちらに逃げたらいいのか、シェパードに従って決めましょう。
プレイヤーは各自2匹のヒツジを担当し、アクションカードでヒツジの行動を決めます。ヒツジは群れになっており、行動によって位置が変わっていきます。うまく隊列を組んで得点の高くなる位置を取ります。折角の戦略が他の人によって台無しにされるかもしれないから簡単ではありません。

サラマンカサラマンカ(Salamanca)
S.ドーラのボードゲーム。2~5人用、10才以上、45~60分。
スペインの中央にあるサラマンカの16世紀中盤が舞台です。若くて野心あふれる貴族たちが乾いた土地を開墾し、城の周りに畑や森や湖を作ります。少しずつ彼らの手下は増えていきます。農夫は畑を耕し、開拓が特にうまくいけば修道院までできます。しかし全てに貴族の目が行き届くわけではありません。陰謀が渦巻き、税収官が土地の所有者から収奪したり、一帯がイナゴの大群に襲われるかもしれません。冷静に対処できた者がサマランカの君主となるのです。
手札をうまく使って建物や地形や特典のタイルや特殊能力を手に入れます。手に入れたタイルは戦略的に重要なところに配置しましょう。建物には所有マーカーを置くことができます。適切な建物の周りに地形タイルを置けば、価値の高いエリアができあがりお金が入ります。特殊能力を使えば飢饉を起こしてほかの人のタイルを妨害したりできるでしょう。最後に最もお金をもっていた人が勝ちです。

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