オインクゲームズのお絵描きゲーム『エセ芸術家ニューヨークへ行く』と内容の酷似するゲームを今秋、ドイツ・アスモデ社が発売することを発表し、国内外で批判の声が上がっている。
問題となっているのは今秋にドイツ・アスモデ社が発売する『酔っ払い船乗り(Drunken Sailor) 』。『クラスク』などで知られるマレクトイ社(フィンランド)が製造し、2017年からアメリカのディスカウントストア「ターゲット」で限定販売されている『沈んだ船乗り(Sunken Sailor) 』のドイツ語版である。2周するところまで含めて、ゲームとしては『エセ芸術家ニューヨークへ行く 』とほぼ同じ内容で、当初はリメイクと説明されていたが、オインクゲームズは関知していなかった。
オインクゲームズの佐々木氏のツイートによると、マレクトイ社は『沈んだ船乗り』の製作後に『エセ芸術家ニューヨークへ行く』と似ていることに気付き、事後ライセンス契約を打診されたという。しかしタイトルだけでなくコンポーネントも大きく変更されており、佐々木氏は断っている。
それから2年、大手であるドイツ・アスモデ社がこのドイツ語版を発表した。「ターゲット」限定だった『沈んだ船乗り』と比べて販売網が広く、影響も大きい。
『インサイダーゲーム』と『ワーワーズ』でも盗作された可能性があるオインクゲームズの佐々木氏は「酷似する先行タイトルを知りながら、それを他社にライセンスして広げていくのはどうなの」とコメント。自身もボードゲームをデザインしているP.ジルフェスタ氏はブログ で、『ワーワーズ』が境界線だったのに対し、今回は完全に盗作だが、おそらくドイツ・アスモデの担当者がこの事情を知らなかったのだろうと推察し、「オインクゲームズは小さくてひねったアイデアで国際的に売り出している。そのゲームがライセンスされず、盗作されるならば、存続できなくなるだろう」とコメントしている。
It is written that the game is a reimplementation of our “A Fake Artist Goes to NY”. But we have nothing to do with this game. https://t.co/dMcBIXNqOD
— Oink Games (@oinkgms) October 13, 2017
Sunken Salerは、発売時に先方から「つくったあとでエセ芸に似てるの気づいたライセンス契約させて」っていう連絡が来て、それを断った経緯がある。言い分を信じるとしても、酷似する先行タイトルを知りながら、それを他社にライセンスして広げていくのはどうなの… https://t.co/1K0ZNPC9XL
— Jun Sasaki (@44gi) October 3, 2019