縦横でマジョリティー
流れ落ちる滝つぼに宝石を配置し、その数を競うエリアマジョリティーゲーム。1つの宝石が、縦の列と横の列の両方で数を競い、また滝の流れで状況がどんどん変化していくところが面白い。
手番にはカードを出してその色の穴に自分のプレイヤーカラーの宝石を置く。カードを出せる列は5列あり、一列目はカード1枚で置けるが、五列目は同じ色のカードが5枚も必要となる。
全員が1回ずつ手番を行うと、最後の人が水滴コマを一列目の空いている穴に置く。そのうちに一列目の穴が全部埋まると得点計算。このとき縦の列では宝石の多い順に得点、横の列では宝石の一番多い人がボーナスタイルを得る。
得点計算が終わると滝が流れる。一列目は水面に隠れ、二列目が次の一列目、三列目が次の二列目……となる。このギミックを、プラスチックのレールと細長いタイルで表現しているのが素晴らしい。
カードを複数枚出して二列目以降に置いた宝石はしばらく残り、布石になると同時に何回かの得点計算に使えることになる。一列目に置いて直後の得点計算に備えるか、先回りして二列目以降に置いておくかの選択が悩ましい。
何列かの得点計算が終了して、滝が最後まで流れるとゲーム終了。ゲーム中の得点にボーナスタイルの得点を合計して、多い人が勝つ。
4人プレイで45分ほど。ボーナスタイルで手札補充を効率良く行い(通常、手札を補充するには手番を1回休まなければならない)、ボーナスタイルを一番多く確保したkarokuさんが1位。エリアマジョリティーゲームの戦略として「広く浅く僅差で勝つ」というのがあるが、僅差で勝つにはほかのプレイヤーの動きを読みきって先手先手を打っていかなければならない。絶妙な位置取りでタイブレーク勝利を取れるか、ヒリヒリしたインタラクションが楽しめる。
Iquazu
ゲームデザイン・M.フェルトケッター、イラスト・S.ベーム
ハバ(2017年)
2~4人用/10歳以上/50分