Yさん宅にお呼ばれし半日.勝てなかったけれども光君と戯れて癒された.
ゴッド|モリシ|オリンピア2000|ツタンカーメン|ヘキセンレンネン|サーカスだ!|ウサギとハリネズミ|カルカソンヌ
ゴッド(Gods/M.Schacht/Spiele aus Timbuktu2001)
神々が寺院を建設して民衆を感化していくゲーム.「王と枢機卿」「ドン」「ナッシュ」のシャハト作.今年のエッセンで発表され,売り切れ後は無料でダウンロードできるようになりました(当サイトでダウンロードの仕方とルール和訳を公開中).
限られたクリスタル(エネルギー)を使ってタイルを配置していきます.寺院の周りは自分の影響圏です.ここに民族タイルを置けば,その民族は感化され,自分を信仰してくれます.民族には4種類あり,同じ種類の民族を3つ感化すると自分を信仰する民族の村落が形成されたことになり,勝利ポイントがもらえます.3種類の村落か,4つの村落を作れば勝ちです.あるいはゲームが長引いたら,タイルの下のほうにあるエンドタイルが引かれたらその時点で終了になります.
新しい寺院を建設すれば,そこに接する民族の信仰を変えることができます.しかしそのためには大量のクリスタルを消費するので,簡単にはできません.荒野タイルや追加アクションタイルを使ってクリスタルを上手にやりくりしながら,要衝をおさえていくことが必要です.特に置くだけでクリスタルをもらえ,他の人がタイルを置くとき邪魔になる荒野タイルをどこに配置しておくかは,戦略上重要です.
Yさんが貯めたクリスタルで一気にたたみかけ,勝利.荒野タイルで邪魔をしようとしましたが,逆に自分の邪魔になってしまい,うまく使いこなせませんでした.
「ダウンロードして自作したフリーゲーム。シャハト作。2人で試したときはイマイチだったが、3人だと面白かった。これでただとはお得です。皆さんやりましょう。」
モリシ(Morisi/C.v.Moorsel/Cwali)
都市と都市を交易路でつなぎ,都市に家を建てるゲーム.オランダのメーカー,クワリはこのゲームでドイツやアメリカに名前を売りました.特にアメリカでの評価が高いようです.
ボードは森,畑,牧草地,湖,ブドウ畑の6種類があります.手番にはコマを動かしてこれらの地形の知識(タイルに置かれた四角コマ)を集めていきます.交易路が置かれる2タイルのうちどちらかの知識を出せば,交易路を建設できます.他の人がすでに交易路を作っている場合は,知識がもうひとつ要ります.交易路を建設するときに,そこに自分のコマがいなくてもかまいません.
都市と都市を交易路で結べば,両方の都市に褒美として家をもらえます.より多くの都市に結べば結ぶほど,より大きな家をもらいます.たくさんの家を建てた人が勝ちです.
都市が近くにある場合,その間にある地形は要衝となって建設の激戦区となります.他のプレイヤーのコマの居場所を見てどのコマを取れるか考えながら,できるだけ早めに要衝をおさえ,交易路の分岐をたくさん作って多くの都市につながるようにするのがコツです.
2回やりましたが,2回ともYさんが都市が集中しているところをうまくおさえてまた快勝.ルールも意外に短く,やることは簡単でお手軽ですが,じっくりと遊べるゲームです.
「運の要素のないゲームと聞いていたので、重いのかと思っていたら、インスト込みで、40分ぐらいで終わった。絵柄がとても好みで、駒の色合いもシックで重厚なのでとても気に入りました。運の要素はありませんが、とても気楽に出来ます。あっという間に終わったので、2回やりました。」
オリンピア2000(Olympia 2000 B.C./S.Dorra/Hansim Glueck)
円盤投げ,競走,幅跳び,弓,複合の5種目を順々にこなしながら,点数を集めていくゲーム.「1号線で行こう」「メディナ」のドーラ作.
カードには選手が描かれており,それぞれ得意,不得意な種目があります.種目が決められたらカードを一斉に出して,その種目の順位を見て,1位のプレイヤーがチップをもらいます.怪我をしている選手を出せば観客の賞賛を浴びて1ポイントもらえます.最下位の人は次の次の競技を決めることができ,手番プレイヤーがカードを引いて,全員に配ります.そして次の競技を行います.これを繰り返して補充できる選手がいなくなったらゲーム終了です.
カードの選択は次の競技が何かを見ながら,自分が勝てるように選びます.例えば1位や2位になるいい選手を持っていたら,3位になるカードを相手に渡してそれを使わせるという手もあります.もちろんそれを読んで裏を書くという手もあります.また競技は後半になるほど点数が高くなるので,前半の勝負は捨てていい選手をキープしておくという戦略もありますが,他のプレイヤーも同じことを考えているとバッティングしてうまくいかなかったりします.簡単なルールなのにエキサイティングです.特に1位差で勝てなかったときの悔しさはひとしおです.
前半セーブして後半をきっちりおさえていったYさんがまたまた快勝.前半にあまり力を入れすぎてはいけませんでした.
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ツタンカーメン(Tutanchamum/R.Knizia/Amigo)
ピラミッドへの道を進みながらファラオの財宝を集めるゲーム.クニツィア作.
ボードは70の財宝タイルを敷き詰めて作られます.財宝には「王座」「長持」「遊戯台」「女神像」「人形」「王像」「石膏瓶」「石膏杯」「手鏡」「短剣」「杖」「豹頭」「糞玉」「鷹紋」の15種類があり,価値8~1点でその価値分だけ存在します.手番には手前からピラミッドに向かって進み,止まったところの財宝を取ります.いくら進んでもかまいませんが,戻ることはできません.全プレイヤーが取らなかった財宝タイルは捨てられます.ボード上にその種類のタイルがなくなった時点で得点を計算し,その種類のタイルをいちばん多く持っている人と,2番目に多く持っている人が得点します.例えば8点のタイル7枚が取られ,残りの1枚を誰も取らないでコマを進めたとき,4枚のタイルを持っているプレイヤーは8点,3枚のタイルを持っているプレイヤーはその半額の4点をもらいます.1点のタイルは1枚取るだけで点数になりますが,1点しかもらえません.
この他に他プレイヤーの財宝を自分も持っている種類に限って買い取ることができるコイン,枚数がタイのときにプレイすれば1位になれるファラオ,そしてゴールに置かれているジョーカー・ピラミッドがあります.他のプレイヤーが何を何枚集めているか見ながら,多くの種類の宝物をうまく集めるようにします.誰かが規定点に達するか,全員最後まで進んだときに点数の高いプレイヤーが勝ちです.
1点2点の小品も手堅く集めていったYさんが規定点に達してまたまたまた快勝.3人プレイだと2人がつばぜり合いをしている間にもう1人が勢力を取る「漁夫の利」パターンが王道になるようです.
「何の制限も無く駒を進めてタイルを取ってゆくだけなのに考える事、ジレンマ多しの好ゲーム。さすが先生です。ただポイントボードは無駄にでかい気がした。」
ヘキセンレンネン(Hexenrennen/W.Panning/Queen)
タイルをめくりながら魔女がゴールを目指す双六.今年のゲーム大賞ノミネート作品でした.
タイルにはそれぞれのプレイヤーの色があり,自分の色の数だった場合にはその数だけ更に進むことができます.また自分の色のマークもあり,その場合には手札を出してその数だけ進めるか,次のマークまでワープさせることができます.他の人が自分の色のマークに入ったら,手札を出して戻すこともできます.自分の3人の魔女が全員ゴールに入ったらゲーム終了です.
タイルは3つの部分に分かれており,それぞれのタイルには自分のマークのタイルと,数字タイルが3枚ずつあります.ある程度めくられてくれば,自分のタイルを予想することもできます.タイルで進んだ先がまた自分のタイルだった場合,さらに進むことができるため,ビリだった魔女がいきなりトップに踊り出ることもあります.自分のマークにコマが入ったときには,どの手札を出すかが考えどころです.まだめくられていないマスに一か八か進めるか,すでにめくられた自分の色のマスに進めて更に進めるか,うまくいったときにはとてもうれしいです.
最初スタート地点が渋滞していてなかなか入れなかったYさんが連鎖などであれよあれよという間に進み,また×4勝利.参加していない4人目の魔女の手札はランダムにめくられるので,おそろしいものがありました.
「ゲーム大賞ノミネート作品。魔女の駒にやられて買ってしまいました。2人でも結構遊べる良いゲームです。3・4人だと序盤渋滞するようですが、適当に散らばります。中立の魔女がいい味出すので、3人プレイが適当かも?」
サーカスだ!(So ein Zirkus/V.Schaefer/BambusSpiele)
前回に引き続きルール和訳完了記念にプレイ.覚えているはずのピエロの中身がだんだんあやふやになっていくうちに,意外な色の玉が落ちるとうけます.最後の6ポイントをYさんがとってまた×5勝利.
「3人だと9つのボールを覚えるだけなのですが、ピエロが入り乱れると結構忘れます。」
ウサギとハリネズミ(Hase und Igel/D.Parlett/Ravensburger)
アクワイア,スコットランドヤードと並んで80年代のゲームシーンを語る上で欠かせない一品.特にこの作品は年間ゲーム大賞の記念すべき第1回受賞作であるばかりでなく,ドイツゲーム賞の前身『ペッペルレビュー』読者投票で10年連続入賞したというゲームです.
手番にはニンジンを消費しながらウサギを進めます.たくさんのマス進むこともできますが,消費するニンジンは等比級数的に多くなっていきます.ニンジンはすぐになくなってしまうので途中のマスで調達しますが,順位が後ろにいるほど多くのニンジンが調達できるようになっており,逆転チャンスが常に与えられるところがポイントです.また,ゲーム中3つのレタスを食べておかなければなりません.レタスを食べるにはレタスのマスで一回休みます.他のプレイヤーが休んでいるマスには入れないので,どのマスでレタスを食べていくのかもポイントになります.そしてゴールするには手持ちのニンジンを一定数以下にしておかなければなりません.これも終盤の緊張を高めるポイントです.あまり遅れないようにしながら,またトップにならないようにしながら進み,無用なニンジンを落としながら終盤一気に抜いてゴールするようにします.
Yさんが巧みなニンジンさばきでまた×6勝利.気がついたら負けていました.
「やはり経験の差がでました。」
カルカソンヌ(Carcassonne/K-J.Wrede/Hansim Glueck)
最近とみにプレイ回数が多いカルカソンヌ.その理由は手軽さとヴァリアントの多さにあります.
今回のヴァリアントは以下の複合.
・川(Hans im Glueck社配布)
・置いたら1枚引く(のごさん)
・最初に修道院を1枚もっておき,ゲーム中いつでも投入できる(H@LL9000)
・最後に未完成の修道院は半額(シャハト)
川は結局両端が草原なので,広大な草原ができ,そこに配置しておくことが有利になります.都市を自力完成したり,相乗りしたりして調子がよいと思っていましたが僅差でYさんがまた×7勝利.
「『川』入りでやりました。のごさん考案という、置いたら1枚ひいておく方式でやりましたが快適でした。他に、修道院1枚持ち、修道院未完成の場合半額のバリアントでやりました。」