伸ばせそうで伸ばせない

クニツィアの名作タイル配置ゲームの立体版。日本語版が発売されそうで発売されないまま2年が経ち、クニツィアマニアのけがわさんがオススメするので個人輸入してみた。「最低が最高」などのルールはそのままで、すでに埋まったところにも新しい可能性があり、選択の楽しさがある。
手番には手持ちのタイルを配置して、そのタイルから直線状につながる色の数だけ得点が入る。得点は色別に入り、規定点を超えると「天才宣言」をしてもう一手番。補充のタイルがなくなったらゲーム終了で、自分の中で一番点数が低かった色の点数で勝敗を決める。満遍なく点数の低い色を伸ばしていくかか、高い色を伸ばしてもう1手番を狙うかの悩ましさも健在。
3Dが違うのはすでにあるタイルの上に重ねられるところで、『インジーニアス』ではボードの端までいってもうこれ以上置けなくなった目も再生できる。絶好の場所がいつまでも埋まらないかと思いきや、段差がついてくるので置ける場所が減っていく。上に重ねるときは2枚のタイルにまたがるようにして置くルールになっており、間違って1枚の上に重ねようとしても「ボッチ」で重ねられなくなっている。
便乗することで得点が増えていくため、流行の色が生まれやすいが、3Dになってそれが顕著になった。そのうち伸ばそうと思っていた色が、上に重ねられることでいつの間にか盤面から絶滅しかけている。「ここの緑を伸ばしませんか」「手札にいいのがないんですよ」⋯⋯誰かが復活してくれたら相乗りしたいと皆が考え、お見合いしているのも楽しい。
Ingenious 3D
ゲームデザイン:R.クニツィア/アートワーク:クレアティフブンカー
コスモス(2024年)
1~4人用/8歳以上/30~45分

