今と昔を行ったり来たり
年代が昇順になるようにタイムトラベルしつつ、さまざまな体験アイコンも集めるゲーム。『トレッキング・ザ・ワールド』と同じアンダードッグゲームズ(アメリカ)の作品で、ゲームファクトリー(スイス)によるドイツ語版がドイツ年間ゲーム大賞の推薦リストに選ばれた。ほしいアイコンと、ほしい年代のどちらを優先するかが悩ましい。
『パッチワーク』などと同じタイムトラック式で、一番うしろにいるプレイヤーが手番を行う。6枚の年代カードか、どの年代にも置ける?カードから1枚を取り、自分の前に並べる。年代が前に取ったカードよりも後ならば重ねて置くことができ、前ならば新しい列を作る。列のカード枚数が多いほど得点が高いので、急激に新しい年代カードを取らないようにしたい。
また、カードを取った場所と、カードに記されたアイコンをもらい、自分が持っている旅の行程シートに置く。各アイコンは一定数集めると得点になるが、シートはプレイヤーによって異なる。年代もちょうどよく、ほしいアイコンがあるような都合の良いカードはなかなかお目にかかれない。
そしてカードに書かれた時間だけタイムトラックを進め、1周したら後はパス。最後のマスにぴったり止まれればボーナスがある。全員1周したらラウンド終了で、次のデッキ(年代がやや新しめ)が出てくる。3ラウンドでゲーム終了。ゲーム中に得られた得点に、最終的なカードの列の枚数による得点などを合わせて勝敗を決める。アイコン集めを犠牲にして長い列を作ることもあるため、大逆転もある。
ゲーム中に手に入り、タイムトラックの歩数を減らせるクリスタルがゲームのカギ。欲しいカードが他のプレイヤーに取られないよう、クリスタルを使って連続手番にできる。ただし最後まで使わなければ1個1点なので、使いすぎに注意したい。
場には誰も欲しくないカードばかり並ぶことも、逆にみんながほしいカードばかりになることも。他の人と年代をずらすと、自分だけ欲しいカードが確保しやすいため、列を早めに切り替える戦略もあり、ファミリーゲームとはいえゲームごとに新しい発見がある。
紀元前から最近まである各時代の出来事はゲームとは直接関係ないが、イラストはオールユニークでテキストを見なくても大体わかり、タイムトラベルしている雰囲気がある。コンポーネントも豪華だ。
Trekking Through History
ゲームデザイン:C.ビンク/イラスト:E.ヒベラー
アンダードッグゲームズ(2022)-ゲームファクトリー(2023)
2~4人用/10歳以上/30~60分