エカテリーナ2世(Katharina)

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同時進行でサクサク国作り

このボードとカードを見れば、90分クラスのボードゲームと思うかもしれない。しかし一斉カード選択&プレイによって、30分程度という高速プレイが楽しめる。1761年にロシア皇后(ツァリーツァ)に即位したエカチェリーナ2世の参事官となって皇后に気に入られることを目指す。

最初に各自、3枚のカードを自分の前に並べてスタート。これが最初の「アクション列」となる。手札から1枚をカードを「アクション列」に加え、もう1枚を今回アクションをしたいカードの下にセットして一斉オープン。そのアクションを実行する。この時点では互いに干渉するものはないため、同時プレイでアクションを実行できる。

  • 資源(アクション列にあるカードのアイコンと、ゲーム中に獲得したチップ)でカードを引く
  • 資源で寵愛マーカー(王冠)のレベルを上げる
  • 資源で勝利点を得る
  • 指定された都市に建物を建てる
  • さらに条件を満たせばボーナス

これを4回行って1ラウンド終了。アクション列にある大砲や本の数を他プレイヤーと比べてボーナスをもらい、建物や寵愛マーカーのレベルに応じた得点を受け取る。今回アクションをしたカードは捨て札になり、残った3枚から次のラウンドを始める。他プレイヤーとのインタラクションはここだけだが、ボーナスが大きいので、カードの選択ではお互いの状況をよく見ることになる。

3ラウンドでゲームが終了となり、最後に残った資源のセットコレクションや、盤面でつながっている自分の建物のボーナスを得て勝者を決める。

寵愛マーカーのレベルを上げると得点が増えるだけでなく、手札上限や、ゲーム終了時の建物連結ボーナスの倍数が上がる。このレベル上げが大事だが、それと同時に建物も建て、資源も集めなくてはならない。次第に必要なアクションが限られてくる上に、アクションを発動するには同じ色のカードが必要で、ほしいカードを引けるかどうかのドキドキポイントもある。そこに大砲と本の数の競争もあるので、スピーディながらカード選択は大いに悩む。

ボード上は現在のロシア、ウクライナ、バルト三国が共存しており(このゲームの発売は、ウクライナ侵攻の後である)、大砲の数比べはあっても戦争はおろか、陣取りすら起こらない。地域一帯への平和の祈りが感じられた。

Katharina: Die Städte der Zarin
ゲームデザイン:J.シュミッダウアー=ケーニヒ/イラスト:C.シュテファン&A.シュテファン
dlpゲームズ(2022年)
2~4人用/8歳以上/30~45分
ゲームストアバネスト:エカテリーナ2世:皇后の都

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