5ゾロを目指して
ダイス目を揃えてチューリップ畑を作るダイスゲーム。ローゼンベルクのデザインで、今夏アミーゴ社(ドイツ)から発売された。ローゼンベルク作品だと思って遊ぶと肩透かしを食らうくらい、ミニマムなルールのファミリーゲームだ。
手番にはダイスを振って、2回まで自由に振り直しができ、できた出目のところにチューリップタイルを置く。チューリップタイルは振り直し券になっていて、2回振り直しても思うような目が出なければ使える。縦か斜めにチューリップタイルが4枚つながったらダイス+1個、5枚つながったら+2個、6枚つながったら+3個。また2×3か3×2になったら大きなチューリップ畑タイルと交換でき、それ以降振る前にダイス1個の出目を指定できる。
こうして5段目(4ゾロ)を全て埋めるか、6段目(5ゾロ)を連続3マスまたは離れて4マス埋めた人の勝利。プレイヤー固有の特殊能力とか、終了時に公開するパターンボーナスとかはないので、純粋にダイス運を楽しめる。
中央の列だけ連続する数になっているが、それ以外の列はゾロ目になっているのが遊んでみると面白い。例えば6の目で5ゾロだけになると、振り直して4ゾロまで出せてもドボンである。したがってチューリップタイルは縦よりも斜めに並べて、どんな出目からでもチューリップタイルが置けるようにしたほうが強い。例えば上記の写真は3か4の5ゾロで上がれるリーチ状態だが、1,2,5,6でも3ゾロまで出せればドボンを回避できる。
振れるダイスを増やして先行するプレイヤーはその分、タイルを置ける箇所が少ないためドボンもしやすくなり、自然と均衡が取れるところはさすが。とはいえ確率をできるだけ上げても結局はダイス運なので、1投目からいきなり5ゾロ(0.08%)を出して勝利に近づくこともあれば、2ゾロすら出ないでドボンすることもあって、それがドラマに結びついている。
Tulpenfieber
ゲームデザイン・U.ローゼンベルク/イラスト・R.フレール
アミーゴ(2021年)
1~4人用/8歳以上/30分