例年1月下旬に行われているニュルンベルク・シュピールヴァーレンメッセは新型コロナウィルス感染拡大の影響で7月20~24日に延期された。しかしドイツ年間ゲーム大賞などの選考は従来どおりの日程で行われることもあり、各出版社は年明けの新作を発表し始めている。邦題は直訳で、国内流通時は別のものになる可能性がある。
小箱で楽しいカードゲームをリリースしているアミーゴ社(ドイツ)から。
★ラマダイス(LAMA Dice)
ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・R.ゾマーカンプ&B.シュペルガー、2~6人用、8歳以上、20分。
一昨年のドイツ年間ゲーム大賞に選ばれたカードゲームがダイスになった。
各プレイヤーは数字カードを6枚手元に並べ、手番にはダイスを3個振るか降りる。出目によってカードを捨てることができるが、出た目のカードがなければペナルティーチップを受け取らなければならない。誰かがチップを全部捨てるか、全員が降りたらラウンド終了。残ったカードはマイナス点となり、チップで受け取る。カードを全部なくすか、ダイスで全部ラマが出たら、チップを1枚捨てることができる。既定ラウンドでチップの一番少ない人が勝つ。
★サイレント・プラネット(Silent Planet)
ゲームデザイン・K.アルテンブルガー、イラスト・フィオーレ社、2~6人用、8歳以上、15分。
宇宙テーマの協力カードゲーム。
各自9枚のカードを裏にして並べ、何枚かをめくっておく。プレイヤー人数と同じ数の宇宙人チームを作ることが目標だ。手番には他のプレイヤーが自分の前から裏になったカードを1枚選んでめくる。そのカードと同じ宇宙人を5枚集めるか、全て異なる宇宙人を5枚集めると宇宙人チームの出来上がり。しゃべってはいけないので、どれがどのカードなのかはジェスチャーなどで伝えなければならない。
★クラック!ファミリー(Clack! Family)
ゲームデザイン・H.シャフィール、イラスト・Y.シモーニ、2~4人用、7歳以上、10分。
2019年にドイツ語版が発売された『クラック!』のディスクをカードに変えたバージョン。
ディスクの周囲に7枚のカードを並べ、ダイスを2個振る。その出目を見て、ダイスで出たイラストがちょうどの数だけ書いてあるカードを探し、手で取る(木が2本、動物がいないなど)。先に取った人がカードを獲得。どのカードも合わない場合は、中央のディスクを取り、一番早かった人が7枚全部を獲得する。カードがなくなったとき、獲得したカードの多い人が勝ちとなる。
★ウィザード25周年記念版(Wizard 25-Jahre-Edition)
ゲームデザイン・K.フィッシャー、イラスト・F.フォーヴィンケル、3~6人用、10歳以上、45分。
1ラウンド目は1枚、2ラウンド目は2枚……とカードが配られ、獲得トリックを宣言し、宣言通りならば得点となるトリックテイキングゲーム。必ず勝つ魔法使いと、必ず負ける愚者が4枚ずつ入っているほか、魔法使いよりさらに強いドラゴン、愚者よりもさらに弱い妖精、手札を変えるジャグラー、切り札の色を変えるワーウルフ、宣言を変える魔法の雲と爆弾、魔法使いにも愚者にもなるシェイプシフターが入る。
★アーティチョーク(Artischocken)
ゲームデザイン・E.ラルキンス、イラスト・B.パング、2~4人用、10歳以上、20分。
タイトルはつぼみが食用になるアザミの一種。野菜集めがテーマのデッキ構築カードゲームで、ゲームライト社から昨年発売された『アーティチョークを全部捨てろ(Abandon All Artichokes)』のドイツ語版。
各プレイヤーはアーティチョークカード10枚のデッキから5枚を手札にしてスタート。手番には場札にカードを補充してから1枚を手札に入れ、手札の野菜カードをプレイしてアクションを行う。野菜には種類によってカードを交換したり、捨てたりするといった効果があり、アーティチョークカードを廃棄していく。手番の終わりに使わなかったカードを捨て札にして、デッキから5枚引く。デッキがなくなったら捨て札を混ぜて新しいデッキにする。デッキから引いた5枚にアーティチョークカードがなかったら勝利となる。
★大猟(Fette Beute)
ゲームデザイン・A.ニグルス、イラスト・M.ダ・シルバ&C.ドゥシャン、3~6人用、8歳以上、15分。
2019年にフラットラインドゲームズ(ベルギー)から発売された『ホーダー(Hoarder)』のドイツ語版。
各プレイヤーは5枚の動物カードをもち、その中から2枚を裏にして自分の前に出す。スタートプレイヤーから自分の前にあるカードを1枚めくり、その動物のアクションを行う。アクションによって山札や他プレイヤーから木の実カードを取ったり、他のプレイヤーの横取りから守ったりする。同じ種類の木の実を5枚揃えた人の勝ち。