ドイツでボードゲームの制作販売を手がける主要20社で構成されているボードゲーム出版社協会(Spieleverlage e.V.)は28日、ニュルンベルクおもちゃメッセを前にボードゲーム市況を発表した。発表によると、ボードゲームの売上は前年比+9%の伸びで、4年連続の増加となった。
下位分類ではボードゲーム全体の27%を占める「ファミリー向けボードゲーム・アクションゲーム」が前年比+18%で、「ファミリー向けダイスゲーム・ワードゲーム」は前年比+10%。最も伸びたのは「頭の体操」(Brain Teaser)系で前年比50%以上、全体の12%を占めるカードゲームも+12%の伸びとなった。全体の20%を占めるキッズゲームは微減、未就学児ゲームは+5%の増。
全体の売上額は明らかにされていないが(spielbox は5億ユーロ(630億円)前後と推定)、ドイツでは年間5千万個のボードゲームが販売され、その多くが海外に輸出されたという。社会的な要素と共通体験が全面に出るボードゲームは、デジタルゲームとは棲み分けされており、競合はしないと分析。その一方で、ソーシャルメディアやブログなどデジタルメディアがボードゲームの情報を広めるのに役立っているとする。
ボードゲームイベント、大会などで愛好者が集まる機会が増え、玩具店でもボードゲームを取り扱うようになっただけでなく、書店、コンセプトストア、ネット通販がボードゲームに興味を示し、品揃えが豊富になっているといい、会長のH.フッター氏(フッフ)は「ボードゲームを遊びポジティブな経験を生み出す人が増えれば増えるほど、ボードゲームの需要と関心が高まっていく。出版社は新しいアイデアと高品質なボードゲームで、さらなるブームの基礎を作っていきたい」とコメントしている。
明日より始まるニュルンベルグおもちゃメッセは、300以上のボードゲーム出版社が1000タイトル以上の新作を発表する。
・Spieleverlage e.V.:Spiele weiter voll im Trend