ボードゲームメッセ「シュピール」を主催するフリードヘルム・メルツ社(ドイツ)は18日、28回目となるドイツゲーム賞(Deutscher Spiele Preis)を発表した。愛好者の投票により、『テラフォーミング・マーズ(Terraforming Mars)』が1位に選ばれた。
ドイツゲーム賞は、前年の秋から当年の春までに発売された新作を対象として、はがき、インターネット、用紙による一般投票で選ばれている。5タイトルまで記入する方式で、毎年フリーク向けの作品が選ばれる傾向にある。昨年は『モンバサ』、一昨年は『マルコポーロの旅路』が受賞した。
今年1位に輝いた『テラフォーミング・マーズ』は、火星を改造して居住可能な惑星にする巨大プロジェクトで、企業を経営して名声を競うボードゲーム。200枚以上のカードから10枚を手札に持ち、毎ラウンド4枚をドラフトして、効率の良い開発を行う。もとはスウェーデン発のゲームで、シュヴェアクラフト出版(ドイツ)がドイツ語版を発売し、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネート。日本ではアークライトから来月、日本語版が発売されることになっている。
2位には年間エキスパートゲーム大賞推薦リストの『グレート・ウェスタン・トレイル』、3位には『オーディンの祝祭』が入った。年間ゲーム大賞の『キングドミノ』は6位、年間エキスパートゲーム大賞の『脱出:ザ・ゲーム』は圏外。6位が同点だったことから、今年は1タイトル多い11タイトルの入賞となった。そのうち日本語版が発売(予定も含む)されているのは8タイトル。
一緒に投票にかけられるドイツキッズゲーム賞には『アイスクール』が選ばれ、年間キッズゲーム大賞とのダブルクラウンとなった。今年から革新的なゲームに対して贈られる「イノシュピール」という賞が制定されているが、受賞作はまだ発表されていない。模範的なルールに対して贈られる「金の羽根賞」が今年発表されていないことも、これと関係があるのかもしれない。授賞式は10月25日、エッセン・シュピールの前夜祭にて行われる。
【ドイツゲーム賞2017】
1位:テラフォーミング・マーズ(Terraforming Mars / J.フリクセリウス / シュヴェアクラフト出版)
2位:グレート・ウェスタン・トレイル(Great Western Trail / A.プフィスター / エッガート+ペガサス)
3位:オーディンの祝祭(Ein Fest für Odin / U.ローゼンベルク / フォイアーラント)
4位:大鎌戦役(Scythe / J.ステグマイアー / フォイアーラント)
5位:ファーストクラス(First Class / H.オーライ、L.オーグラー / ハンス・イム・グリュック)
6位:キングドミノ(King Domino / B.カタラ / ペガサス)
6位:北海の侵略者(Räuber der Nordsee / S.フィリップス / シュヴェアクラフト出版)
7位:フルーツジュース(Fabelsaft / F.フリーゼ / 2Fシュピーレ)
8位:キャプテン・ソナー(Captain Sonar / R.フラガ / ペガサス)
9位:マジックメイズ(Magic Maze / K.ラップ / ペガサス)
10位:エルドラド(Wettlauf nach El Dorado / R.クニツィア / ラベンスバーガー)
【ドイツキッズゲーム賞2016】
アイスクール(Icecool / B.ゴメス / アミーゴ)
・Deutscher Spiele Preis:Preisträger 2017