たったこれだけのヒントで!
限られた単語を並べてお題を当ててもらうコミュニケーションゲーム。『脱出:ボードゲーム』など新ジャンルに挑戦続けているブラント夫妻の作品で、今年のドイツ年間ゲーム大賞で推薦リストに選ばれている。
2チームに分かれ、各チームから親を1人ずつ出す。2人の親は、お題カードを引き、サイコロで振って今回のお題を決める。このお題を、相手チームより早く、自分のチームメンバーに当ててもらうのが目的だ。
親はそれぞれ、名詞、形容詞、動詞、その他(前置詞など)の4カテゴリーに分けられたカード数十枚をもつ。そこには「男」「大きい」「作る」「の上で」など基本的な単語が入っており、これをカードホルダーに並べてお題のヒントとする。一斉にスタートして、カードを出したり引いたり並べ替えたり。親は喋ったりジェスチャーしたりしてはならず、純粋にその基本的な単語だけでお題を表現する。
今回の例
「東」「西」「冷たい」→◯「冷戦」
「食べる」「透明」→×「ゲロ」◯「唾液」
「職業」「文学」→◯「詩人」(写真)
先にお題を当てたチームがカードを獲得し、親を交代して次のラウンドに進む。規定ラウンド数でカードを多く獲得したプレイヤーが勝ち。
6人で45分ほど。親ははじめ手探りだったが、次第にカード内容が分かってきてヒントの出し方が早くなる。そうなると、親のヒントの出し方よりも、チームメンバーのひらめきが勝敗を左右するようになっていく。相手チームの回答がヒントになることもあり、インタラクションも強い。限られた単語からお題にたどり着くには空気を読む力も必要。少ないヒントで見事正解して、相手チームから「あ~そうかー!」などと言われたときの気持ちよさがたまらない。
Word Slam
I.ブラント&M.ブラント/コスモス(2016年)
3人以上/12歳以上/45分