シュガーハイ(sugar high)

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買うべきか、もらうべきか

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ゲームマーケットで発売される同人作品には、バッティングゲームが多く見られる。『ハゲタカのえじき』の要領で、手札から1枚を選んで、一斉に公開。ほかの人と同じ選択をすると悪い(よい)ことが起きるというものである。それ自体駆け引きや心理戦があって楽しいものだが、派生型であるジャンケンゲーム(一斉に公開して勝負する)も含めて同工異曲の感は拭いきれず、数の中に埋もれていってしまう。

そんなバッティングゲームの中で、お菓子という親しみやすいテーマと、2種類の選択を同時に行うことで独自色を出した作品である。キャンディ、だんご、チョコ、ドーナツ、マカロン、ようかんの6種類のお菓子について、ほかの人より多く集めるカードゲーム。お菓子は、お店から買ってきてもいいし、他人からおねだりしてもいい。お店から買ってきたところにうまくおねだりできるか、おねだりされないように狙いを外せるか。

場には手番に1枚ずつ、お菓子カードを種類ごとに分けて並べていく。そろそろいいかなと思ったら、手番の最初におねだり宣言。宣言をした人が、今回ターゲットとなるお菓子に目的地カードを置く。「今回はだんごとようかんです」「うまそ~!」

ターゲットが決まったら、全員手札のカードを選択。選択は、どのお菓子を取りに行くかと、お店か他プレイヤーのどちらに行くかを一度に決めなければならない。全員が選び終わったら、手番プレイヤーからカードを公開してお菓子を取りに行く。

お店に行く場合、そこにまだお菓子があれば全部ゲットできる。早い者勝ちなので、先に誰かにお店に行かれると何も手に入らない。他プレイヤーに行く場合、同じお菓子を選んだ人からお菓子をもらえる。同じお菓子を選んだ人がいなければもらえないので、狙いを外されることも。お菓子をたくさん持っている人は狙われるので、裏をかいて別のお菓子を取りに行くか、裏の裏をかいて狙われているお菓子を取りに行くか悩みどころだ。

おねだりが終わったらお店を空にしてまた1枚ずつ並べていく。山札がなくなったらゲーム終了で、お菓子の種類ごとにお菓子の枚数と、他プレイヤーで自分以下の枚数が得点になる。

3人プレイで20分ほど。最初のカードにチョコレートが多かったので、チョコレート狙いでいったが意外に激戦区だった。次に狙ったのはキャンディ。うまく狙いをかわしてお店から大量ゲットしたかと思ったら、後から油断したところで持って行かれる。おねだり宣言をしまくったふうかさんは集めるそばからおねだりされてすっからかん。1位はkarokuさん。

少ない枚数でおねだり宣言すると、お店で取ってきた以上のお菓子をおねだりで持っていかれるので損である。後手番はおねだりを選びやすいので(お店にお菓子が残っている可能性が少ないため)、先手番としてはおねだりされないようなお菓子を選ぶか、あるいはおねだり返しするか難しい選択を迫られる。美味しそうなお菓子のイラストとは裏腹に、悩みどころの多いゲームである。

sugar high
小菅翼/トサカゲームズ(2013年)
3~6人用/10歳以上/30分
とさかのたまご:ゲームマーケット2013秋へ出展します
アークライト通販:sugar high

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