これはチャンスかワナか
山から転がってきたどんぐりたちを山に帰してあげるカードゲーム。ゲームマーケット2013春で発表された同人作品で、当サイトの新作評価アンケートでは4位になった。カードを裏返しに置いてどんぐりの山を仕込む中で、どのタイミングで帰すか、裏のかきあいが楽しい。
手番には手札を1枚場に出すか、場札を1列引き取る(=どんぐりを山に帰す)かのいずれか。場はプレイヤー人数分の列があり、列を取った人はそのラウンドを抜ける。『コロレット』のような流れ。
ポイントは、手札を出すとき表にして出しても、裏にして出してもよいところ。表にして出せばチップをもらえるが、裏にして出すにはチップを払わなければならない。どうして裏にして出すのかというと、絶好になった列を隠したり、絶好になったように見せかけて相手をはめたりするためである。
列を引き取るとき、裏になっているカードをめくって、合計がちょうど6になっていると「ドンブリコ!」宣言ができる。得点が最も高いだけでなく、ここでラウンド終了となるため、これ以降のプレイヤーが列を取れなくなるのである。だからゲームは、列の合計がもう6になったかどうかの読み合いとなる。
6未満でも得点はもらえるが、マイナスだとその分だけチップを払わなければいけない。7以上でも、6との差分だけチップを払う。カードは1~5のどんぐりカードのほか、1か5を選べるどんぐりカード、マイナスの池カード、マイナスをプラスにするどじょうカードがあり、6になる組み合わせはさまざま。「この裏になっているカードがアレだったら6か、でもそれはひっかけで、取ったらバーストさせられるかも」などと、取るか取らざるか迷う。
4人プレイ。hataさんの仕込みをいきなり見抜いたcarlさん。私も、6を仕込むと取られ、6だと思って取ると足りていなかったりして得点が伸びず。心理戦を制したのはcarlさん。シンプルながら悶絶するゲームだった。
ドンブリコ!
マサノフ作/有限浪漫(2013年)
2~4人用/7歳以上/15分
初版品切れ、再版予定あり
有限浪漫ホームページ