6月にハイデルベルガー社と決裂したペガサス社ですが、従来のファンタジー作品に加え、エッガートシュピーレなどと連携して数多くの作品をリリースします。
★秦(Qin)
R.クニツィア作、2〜4人用、8歳以上、30分。
中国古代の領地を広げ、仏塔を建てるタイル配置ゲーム。3枚の手札から1枚を選び、ボードに並べます。タイルには2種類の地形が描かれており、同じ地形2枚以上で領地ができあがります。自分の領地を広げたり、ほかの人の領地を奪ったり、ボード上にある村に自分の領地を作ったりするたびに仏塔を建てることができ、手持ちの仏塔をすべて建設した人が勝ちです。
★ドワーフ(Die Zwerge)
M.パルム、L.ツァッハ作、2〜5人用。
2003年からドイツで出版され人気を集めているM.ハイツのドイツ・ファンタジー小説を、『悪魔場への馬車』のデザイナーコンビが協力ゲームにしました。プレイヤーは小説に登場するドワーフの1人を選び、悪の軍勢から国を守ります。毎ラウンド、オークやトロルなど悪の軍勢が4つの門から侵入し、国を荒らします。アクションポイントを使って、ダイスで敵を倒したり、移動したり、クエストを果たしたりします。メジャークエストを達成することで勝利できます。クエストの達成が間に合わなければ全員の敗北です。お値段が4割ほど高い限定盤も制作されます。
★ノーブルメン(Noblemen)
D.サリバン作、3〜5人用、12歳以上、90分。
16世紀半ば、エリザベス1世の治世に、イギリスの貴族となって自分の一族の力を伸ばします。土地を増やし、女王の信頼を得、ほかの貴族のスキャンダルを暴露し、教会への影響力を手に入れ、賄賂を渡し、仮面舞踏会で政治活動をします。30年後に、勝利点の最も高いプレイヤーが勝ちます。いくつかのレースが同時に行われ、得点計算ラウンドまで何回手番ができるか分からない時間との勝負です。このゲームは『ホームステッダーズ』のTMG社(アメリカ)との共同で制作され、英語版と同時発売されます。
★ベルフォート(Belfort)
J.コーミア、S.F.リム作、2〜5人用、12歳以上、120分。
エルフ、ドワーフ、ノームといったファンタジー世界の住人を活用して街を作ります。エルフは森から気を切り出し、ドワーフは石切り場から石を取ります。エルフとドワーフが組めば、鉱山から金属を集められます。5角形のボードの5つの区画に建物を建て、ノームを使って運営させます。建物を増やすことでエリアマジョリティーで得点が入りますが、税金も上がります。ワーカーの能力が異なるワーカープレイスメントです。このゲームは2011年にTMG社(アメリカ)から発売された作品のリメイクです。アメリカ版の日本語ルールが公開されています。
★マックマルチ(McMulti)
J.ローレント作、2〜4人用、13歳以上、120分。
会社社長となり、原油を採掘し、ガソリン精製して販売し、会社を成長させる経済ゲーム。2億ドルの資金から始め、設備を整えて原油を仕入れます。はじめに7億5千ドル以上の資産に増やしたプレイヤーの勝利です。300個近くの設備コマが魅力です。このゲームは1974年に個人出版され、1988年にドイツ語版が発売された古典ですが、今年ストロングホールドゲームズ(アメリカ)が英語版(”Crude: The Oil Game”)を、ペガサスシュピーレがドイツ語版を発表します。
★オズのパズル(Puzzle of Oz)
D.パーレット作、2人用、8歳以上、20分。
5色×5個のコマを袋から引いて、同じ色が隣り合わないように並べる木製ゲーム。『ウサギとハリネズミ』のパーレットの作品で、もとはソリティアのパズルゲームだったものを、ゲルハルズ社との共同制作で2人ゲームにリメイクされました。
★シアドブレ(Sia Doble)
O.シャウト、H.シモン作、2人用、8歳以上、20分。
大きなコマの位置を交換するソリティアパズル『シア・ソロ』のリメイク。クレメンズ・ゲルハルツ社との共同制作です。
★アバーソ(Avverso)
H.モラスト作、2人用、8歳以上、10分。
ボードの端から端まで自分の色のコマをつなげる木製ゲーム。自分が置くのは相手の色のコマで、外側からコマを入れることで、ほかのコマが押し出され、盤面が劇的に変化します。このゲームは2008年にウェブ上で発表された『ペリフェロ』のリメイクで、ゲルハルズ社が2010年から販売しています。