その先は通行止めでした
ヤフオクの常連gccw1800ことジョーヤマさんが、どうしようもないゲームがあるので遊んでほしいとサンプルを送ってきた。フィンランドに本拠を持つタクティックというメーカーのタクシーゲームである。しばらく棚に入れたままだったが、夜も遅くなり軽いゲームということで出してみたら、意外にも大盛り上がり。ぽちょむきんすたーさんがどこかで手に入らないかと言うほど。
基本はダイスを振ってタクシーを進め、街の中心で待っているお客さんを載せて帰ってくるレースゲームで、何往復できるかの勝負である。だがはじめは何もなかったボードに次々と置かれる交通標識で足を引っ張り合うのが楽しい。
ダイスを振る前にタイルを1枚めくって、交通標識だったら好きなところに置ける。そこに止まったらもう1回ダイスを振れる「駐車禁止」など有利になる交通標識はわずかで、ほとんどが足を引っ張るものばかり。手前で必ず止まらなければならない「一時停止」、反対方向から入れなくなる「一方通行」、行きたい方向に曲がれなくなる「右折禁止」、そして極めつけは通行ができなくなる「進入禁止」。なお、標識のイラストは日本と同じデザインで分かりやすい。
ちょっとでもリードしているとこういったお邪魔標識がコースにどんどん置かれる。そのたびに置かれた人が「ぐおー!」「なにー!」と身悶えするのが楽しい。なお、標識は上書きできるので、絶対出られなくなるということはない。
タイルは交通標識だけでなく、近くのガソリンスタンドへワープするガス欠、大きい目で通過するとスタートに戻されるネズミ捕りなどもある。袋小路で身動きが取れないときに出ればありがたいことも。
お客さんを乗せてネズミ捕りに捕まるというイリーガルな技で鴉さんが一歩リードした途端、付近のコースはほとんど封鎖されて後退。同じくネズミ捕りで客を乗せて帰ったぽちょむきんすたーさんと、回り道で追いついた私がデッドヒートを繰り広げる中、駐車禁止のリロールでぽちょむきんすたーさんが鼻ひとつ抜けた。
ダイス運と引き運だけのゲームといえばそれまでだが、タクシーのレースという分かりやすいテーマと容赦ない足の引っ張り合いですごく盛り上がった。
Tuk-Tuk Taxi
J.ウェリアス/タクティック(2009年)
2〜4人用/7歳以上/30〜45分
海外で発売中、国内未発売