広がるボードゲームレンタル

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ボードゲームは輸入物が多いため、値段も高くなりがちだ。ユーロ高は一時ほどではないものの、1ゲーム5000〜6000円はごく普通。それで1回遊んだだけでお蔵入りというのはもったいない。
ドイツには、ボードゲームの貸し出しをする施設がある。ビブリオテーク(Bibliothek、図書館)とシュピール(Spiel、ボードゲーム)を合成してシュピーリオテーク(Spieliothek)という。自治体や篤志寄付で運営され、1ユーロ程度の料金で遊ぶことができる(『ボードゲーム天国』p.112)。
近年になって、このシュピーリオテークに近い活動が日本でも始まっている。ひとつめは栃木県那須塩原市のレンタルショップ「ハーミット」。300〜600円で7泊8日借りることができる。250タイトル以上あり、フリークゲームや同人ゲームもあって幅広い。セールスポイントは、借りるときにゲームのルールを説明してもらえること。ルールを読む手間を省いて遊べるのは大きい。開店時間は平日の夜8時〜10時。
次は愛知県刈谷市にあるおもちゃと絵本のお店「カルテット」。アミーゴ社、ハバ社など子供ゲームの品揃えが豊富なショップだが、開店5周年を記念して、この2月から体験レンタルを開始した。店頭で会員登録をすれば、人気のカードゲームなどを借りられる。購入の検討用でなくてもよい。また、保育園でのゲーム貸出コーディネートも行っている。
最後に鳥取県倉吉市のNPO法人「こども未来ネットワーク」。子供が仲間や家族、地域の人たちとの交流を深めながらいきいきと生活できるようサポートすることを目指す団体だが、幼児と親のためのおもちゃ体験会「トイスタート」に続いて、ボードゲームやおもちゃの貸し出しを中心とした「トイボックス」事業を始めた。登録すれば2週間借りることができる。ゲーム大会も開かれ、好評を博しているという。
以上、レンタルショップ、木のおもちゃ屋、NPO法人とそれぞれ特色を生かして貸し出しを進めているところを紹介してきたが、全て地方の非県庁所在地であるところが興味深い。地域振興にも一役買っているといえよう。また全国どこでも、ボードゲームを広める活動が十分可能な証左でもある。
たくさんのボードゲームを死蔵させている方、上記の例を参考に、商売でなくとも友人や地域の団体・施設などにボードゲームを貸し出してみてはいかがだろうか?
海外輸入ボードカードゲームレンタルのお店 ハーミット
木のおもちゃと輸入おもちゃのカルテット:ファミリーゲームブログ記事
NPO法人こども未来ネットワーク新聞記事ブログ記事

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