シュピール23:シュピールヴィーゼ出版
★ハヴァランディ(Havalandi)
ゲームデザイン:R.クニツィア、イラスト:L.ジーグモン、2~4人用、8歳以上、30~45分。発売元はペガズスシュピーレ。
気球の陣取りゲーム。ダイスを振ってボードの外周にある気球を進め、そこから一直線につながっているマスのいずれかに自分の色の気球コマを配置する。同じ色のエリアで隣接していれば、一直線でなくても配置できる。気球を飛ばした(気球コマを裏返した)ときに、つながっているエリアの種類だけ得点になるほか、同じエリア内で気球をつなげたとき、ボード上に点在するパビリオンにつなげたとき、ゲーム終了時にカードの条件を満たしたときに得点が入る。
他プレイヤーの上に置ける気球、連続して隣にもう1つおける気球、気球の位置に関わらずどこにでも置ける気球があり、上手に活用して得点を増やそう。
★キツネ狩り(Schnitzeljagd)
ゲームデザイン:B.ギルバート&M.ダンスタン、イラスト:N.ブレンナー、2~5人用、8歳以上、15~20分。発売元はペガズスシュピーレ。
プリント&プレイで2017年に発表された『グッドリトルハンターズ』をリメイク。各プレイヤーはクマからネズミまで5枚のカードをもち、1枚ずつ伏せて出す。クマから順番にコールし、公開したプレイヤーが1人だけだったら、より数字の大きい動物をコールして、その動物を出していたプレイヤーは脱落となる。公開したプレイヤーが2人以上いればバッティングして誰も脱落しない。こうして誰かが1人だけ残るか、3回狩りをしたらラウンド終了で残ったプレイヤーは餌チップをもらい、何ラウンドか行って先に5枚集めたプレイヤーの勝ちとなる。
★ザ・セイムゲーム(The Same Game)
ゲームデザイン:W.ヴァルシュ、イラスト:C.シュップ、3~6人用、10歳以上、30~45分。発売元はペガズスシュピーレ。
素材、長さ、値段などからランダムに指定された基準について、配られたお題と「同じ」ものを考えてみんなに当ててもらう協力コミュニケーションゲーム。基準がいくつか並んでおり、他のプレイヤーは相談の上、消去法で今回の基準でないものを当てていく。例えば基準が「長さ」で、配られたお題が「ヨガマット」だったら、「冷蔵庫」と回答すれば、他の基準と混同されにくいだろう。こうして全員の回答を当てた後、最終成績をつける。
難易度が高くなると「人類にとって大切なもの」「使用頻度」など同じかどうかわかりにくい基準が登場する。
★ミクロマクロ・クライムシティ:ショーダウン(MicroMacro: Crime City – Showdown)
ゲームデザイン:J.ズィッヒ、イラスト:J.ズィッヒほか、1~4人用、12歳以上、15~45分。
基本、フルハウス、オールインに続くシリーズ第4弾。16の新しい事件を収録している。
イノシュピール2023に『スペースシップ・ユニティ』
エッセン・シュピール主管のフリードヘルム・メルツ社は8日、革新的なボードゲームに贈られる賞「イノシュピール(innoSPIEL)」を発表した。予め発表されていた3作品の中から、『スペースシップ・ユニティ』が選ばれた。
イノシュピールは、レビュアー・ショップ店長・ブロガー7人が審査員となって選ばれており、今年で7年目となる。品質と革新的性格に焦点を当て、信頼できるバイヤーズガイドとなることを目指している。これまでの受賞作は『マジックメイズ』『クールランニングス』『壁をぬけて』『ルート』『スピニングアドベンチャー』『ヘイヨー』。『ヘイヨー』はオインクゲームズから発売された日本人作品で、国内で話題となった。
今年受賞した『スペースシップ・ユニティ』は家の中を宇宙船に見立てたキャンペーン型協力ゲーム。ペガズスシュピーレから昨秋、ドイツ語版と英語版で発売された。砂時計が落ちる前に数々のミッションをこなすが、傘・タオル・掃除機など、家にあるものを使うところが特徴となっている。2~4人用、10歳以上、60~120分。日本語版は未発売。
授賞告知ページでは「こんなゲームは今までなかった。家全体がプレイエリアとなり、どんな物も笑えるお楽しみに使われる。このゲームが私たちに要求するナンセンスさはものすごい創造性を解放し、自分自身の経験の世界をゲーム卓に移す。『スペースシップ・ユニティ』は、どんなテンションでもプレイでき、冷めている人は誰もいなくなる。ストーリーテリングゲームであり、アクションゲームであり、すごろくであり、ロールプレイングゲームであり、自分のSF経験へのセンチメンタルな旅でもある。見事なテーマ設定で、あとは遊んでみるだけだ」と評価している。
他のノミネート作品はタンバリンで絵を伝える『ミステリウム・キッズ』と、青天井のオークションゲーム『Q.E.』。