『アメリゴ』日本語版、3月中旬発売
アークライトは2015年3月中旬、S.フェルトのアメリカ開拓ゲーム『アメリゴ(Amerigo)』日本語版を発売する。2~4人用、10歳以上、90分、7000円(税別)。
オリジナルは2013年秋にキックスターターを通してクイーンゲームズ(ドイツ)から発売され、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞に推薦、ミープルチョイス賞にノミネートされた作品。日本ではメビウスゲームズが輸入版を扱ったが、現在は品切れとなっている。
イタリアの探検家アメリゴ・ヴェスプッチ(1454-1512)の足跡をたどってプレイヤーは開拓者となり、名もなき島々へ航海の旅をし、土地を開拓して拠点を立て、産物を手に入れて得点を獲得していく。同社の『ヴァレンシュタイン』『将軍』でも用いられた大きなダイスタワーが特徴で、このダイスタワーにキューブを投げ込み、受け皿に出てきたキューブを使用してアクションを行う。タワーの中には複雑に梁が渡されていて、投げ込んだキューブが全部出てくるとは限らないし、前に投げ込んだキューブが出てくることもある。
アクションには船の移動、大砲の積み込み、計画、発展、建設、産物の購入、特別アクションの7つがあり、それぞれキューブに対応している。出てきたキューブの色と数によってフェイズ毎に行えるアクションの種類や回数に変化があり、それを見越して戦略を考えなければならない。ボードも毎ゲーム変化し、島の大きさが変わるため、さまざまな展開が楽しめる。
・アークライトゲームズ:アメリゴ完全日本語版
ボードゲーム専門クラウドファンディング 「A-JORITY」
『落水邸物語』のデザイナー佐伯拓也氏は仲間とともに、ボードゲームの出版を支援する合同会社「wird」を立ち上げた。来年からクラウドファンディングによるボードゲーム出版支援サービス「A-JORITY(アジョリティ)」を開始するほか、オリジナル作品の企画・制作、ボードゲーム製作のコンサルティングサービス、各種イベントの企画・実施を行う。
ゲームマーケットで発表されるインディーズゲームが激増している今日、小規模頒布のためにすぐに売り切れ、追加生産ができないケースが相次いでいる。製造販売に対するノウハウがないことや資金面の問題などを解決し、良質なゲームの供給不足を解消するのが狙い。佐伯氏があるボードゲームの出版でアドバイザーに呼ばれたとき、「クラウドファンディング」と「製造・出版・販売までの一連のサポート」がカギとなることが分かり、そのイメージが会社立ち上げのきっかけとなったという。
製品化のアドバイザーは川崎晋氏、ワンドロー、沙月みと氏、コンポーネントデザインはTANSANFABRIK、ワンドロー、長谷川登鯉氏、井上磨氏、製造は萬印堂、池田紙器工業、タチキタプリント、販売はゲームストア・バネスト、メビウスゲームズ、gamefield、サンセットゲームズといった経験豊富なメンバーが並ぶ。
独自のクラウドファンディングサイトを立ち上げ、応募のあったプロジェクトに資金を集めるだけでなく、自社企画でも同人ゲームの製品化や海外絶版ゲームの再販プロジェクトで資金募集していく予定。すでに最初のプロジェクトとして、ある同人ゲームの製品化・出版企画を進めているという。また、今後、事業全体への出資も募集しており、出資者の意見を反映したプロジェクトも立ち上げる見込みだ。
国産ボードゲームのクラウドファンディングはすでに何例か成功例があるが、資金面だけでなくノウハウまでトータルに支援する仕組みができたことで、国産ゲームの活況に弾みがつきそうだ。
・ボードゲーム専門クラウドファンディング「A-JORITY」(アジョリティ)