日本語版ボードゲーム発売、年間200タイトル弱に減少

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今年1年に発売された海外ボードゲームの日本語版は197タイトルであることが当サイトの調べで分かった。昨年まで4年連続で230タイトル前後を記録していたが、約30タイトル減少した。

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コロナ禍においても高水準を維持してきた日本語版リリースが15%近く下がった背景には、流行り廃りが激しい中で出版社が在庫リスクを嫌い、取り扱いタイトル数を絞り込んだところもあったと見られる。すごろくやの丸田氏は、次々と発売される日本語版を小売店が扱いきれなくなってパンク寸前になり、現在はリリース数を抑える方向に進んでいるという(broad)。当サイトの「国産新作ゲーム」カテゴリーは全リリースを網羅していないものの、前年と比較すると国産ボードゲームのリリース数も減少傾向である。

ドイツ・ボードゲーム出版社協会のH.フッター代表は、『カタン』のようなごくわずかの例外を除き、1タイトルの寿命は2~3年で、売れないものはすぐに消え、その早さはファッション業界並みであるという。「ボードゲームゲーム業界は残酷なほどせっかちです(”Mit Catan auf Siegeszug“)。」ネットで評判が一気に拡散する現代において、これは世界共通の現象といえるだろう。

このような状況下で日本語版新発売といっても、旧作のリメイク・拡張セット・ビッグボックスが多い。「評判が分からず、すぐに誰も遊ばなくなる新作よりも確実に遊べるロングセラーの定番」という意識が出版社にもユーザーにもあるのではないか。完全新作は、メカニクスもテーマも新規性をなかなか打ち出せず、注目を引くのが難しくなってきている。

しかしその中でも各社が厳選した日本語版はヒット率が高い。日本版The One Handredでは、日本語版の新作が2022年の15タイトルから今年19タイトルへと増加。また1万円を超える高価格帯のボードゲームは昨年とほぼ同水準の16タイトルと元気である。幸いにして、遊びたいゲームが多すぎて時間が足りないという状況はまだまだ変わらなさそうだ。

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