チョコレートが食べたくなる
チョコレート会社の経営を描いたボードゲーム。1988年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。入札あり、競りありの通好みなゲームだ。
はじめは社員の雇用から始まる。カカオからチョコレートを生産する労働者、契約を取ってくるセールスマン、契約を実行する秘書、収入を受け取る簿記の4種類を、好きなように雇って給料を支払う。私は最小人員でスタートしたが、おとなりのストーンRさんは思い切った人材投資を行った。
「社長、カカオの在庫がありません!」 さて次はカカオの仕入れ。5つの都市から入札で購入する。何マルクで何十トン買うかを用紙に記入。ここで思いっきりケチった私とストーンRさんは全然カカオを手に入れられなかった一方、米出さんとかゆかゆさんはスタートプレイヤーの権利と高値で買い占めた。
カカオを仕入れると、社員が1人につき30トンまでチョコレートにしてくれる。そして契約。次々と出てくるチョコレートの注文を競りで手に入れる。最安値からスタートして、少しずつ値をあげていき、最初に落とした人が受注するという仕組みだ。ここでカカオと買い占めた米出さんとかゆかゆさんが談合。「この契約は降りますから、次お願いします。」競る相手がいなくなると、自動的に最高値で受注できる。大儲けする2人を、指を加えて見ているストーンRさんと私。
この儲けで、次の月はカカオの値段も上がる。ストーンRさんは一か八かの借金をして大きく出たが、差を縮めることはできず、私は人件費が支払えず全員解雇してしまった。そんなわけで明治と森永に大きく差を広げられたまま4月で協議終了。カカオが来ないばかりに開店休業で、社員も自宅待機である。
プレイヤーにゲームバランスが委ねられるとはいえ、慣れないがゆえのミスもあった。1月のカカオ仕入れは、せめて1箇所くらいは高値をつけておくと安全である。2月以降は、負けている人がカカオをたくさん市場供給して、自分の取り分を確保する必要があった。また、相手を妨害する凶悪なカードがあるので、それを使うという手もある。慣れないがゆえにこんな結果になってしまったが、今度はもう少しうまくやれそうな気がする。
Schoko & Co.
G.モネ、Y.ヒルシュフェルト / シュミット(1987年)
2~4人用/12歳以上/120分
絶版・入手難