エッセン・シュピール主管のフリードヘルム・メルツ社は8日、革新的なボードゲームに贈られる賞「イノシュピール(innoSPIEL)」を発表した。予め発表されていた3作品の中から、『スペースシップ・ユニティ』が選ばれた。
イノシュピールは、レビュアー・ショップ店長・ブロガー7人が審査員となって選ばれており、今年で7年目となる。品質と革新的性格に焦点を当て、信頼できるバイヤーズガイドとなることを目指している。これまでの受賞作は『マジックメイズ』『クールランニングス』『壁をぬけて』『ルート』『スピニングアドベンチャー』『ヘイヨー』。『ヘイヨー』はオインクゲームズから発売された日本人作品で、国内で話題となった。
今年受賞した『スペースシップ・ユニティ』は家の中を宇宙船に見立てたキャンペーン型協力ゲーム。ペガズスシュピーレから昨秋、ドイツ語版と英語版で発売された。砂時計が落ちる前に数々のミッションをこなすが、傘・タオル・掃除機など、家にあるものを使うところが特徴となっている。2~4人用、10歳以上、60~120分。日本語版は未発売。
授賞告知ページでは「こんなゲームは今までなかった。家全体がプレイエリアとなり、どんな物も笑えるお楽しみに使われる。このゲームが私たちに要求するナンセンスさはものすごい創造性を解放し、自分自身の経験の世界をゲーム卓に移す。『スペースシップ・ユニティ』は、どんなテンションでもプレイでき、冷めている人は誰もいなくなる。ストーリーテリングゲームであり、アクションゲームであり、すごろくであり、ロールプレイングゲームであり、自分のSF経験へのセンチメンタルな旅でもある。見事なテーマ設定で、あとは遊んでみるだけだ」と評価している。
他のノミネート作品はタンバリンで絵を伝える『ミステリウム・キッズ』と、青天井のオークションゲーム『Q.E.』。