シュピール’18:1日目

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10月25日からドイツ・エッセンにて世界最大のボードゲームイベント「シュピール」が始まった。
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ルックアウトシュピーレ(ドイツ)のブース。今年、パートナーであったメイフェアゲームズの廃業に伴い、アスモデグループに入って資金力が上がった模様だ
地下鉄の駅を降りたところからすでに大渋滞。会場に入れたのは30分後だった。地下鉄の入口に近い3番ホールは、入り口にアスモデグループ、コスモス、アミーゴ、ツォッホ、ハバなどのドイツ大手が陣取り、あちこちでミニイベントやグッズ販売をしており、歩く人が濁流のようになっている。
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3番ホール入ってすぐのところで『TOKYO HIGHWAY』(itten+アスモデドイツ)の巨大版が実演展示
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ヤポンブランドは細長いブースで大量の新作を出展。行列は例年ほどではなかったというが、初日から売り切れが続出していた
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オインクゲームズも相変わらず大盛況
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『アズール』の作者M.キースリング氏が来場者と対戦。真剣である
1日目の行動はまず購入から。近年、そこそこ大きな出版社でも売り切れたり、プロモカードの配布が終了したりすることが多い。近年は日本語版がすぐに出る(あるいはもう出ている)こともあり、日本に入ってこなさそうなものを厳選した。帰国してから翻訳して遊ぶことを考えると、あまりたくさん買っても積みゲーとなるだけである。
購入しつつ、昨日の新作展示会でチェックしておいたブースで、テーブルが空いていたら試遊。軽めのゲームを選んだこともあり、5タイトルを遊ぶことができた。
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『カリバ(Kariba, HelvetiQ)』は動物カードを出して、ほかの動物カードを狩り合うゲーム。動物には1のネズミから8のゾウまでおり、自分の番には場に1種類を何枚でも出せる。いずれかの動物の3枚目を出したとき、次に数字の低い動物を全部獲得。しかし3枚揃った動物は、より上位の動物の獲物となり……。獲物が増えるまで我慢しておきたいところだが、ほかの人が狩ってしまうかもしれない。「次の番まで誰も取らないで!」と心中願っていた。
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『ロードキル(Roadkill, HelvetiQ)』は相手の道路ボードに車で轢かれた動物カードを出し合うブラックユーモアのゲーム。お医者さんに治してもらったかと思えばまた轢かれたり、挙句の果てにはトラックがやってきて回復不能になったりとかわいそうな動物たち。誰かのボードがいっぱいになったときゲームが終わり、轢かれた動物の一番少ないプレイヤーが勝つので、最後の1枚をめぐる攻防が熱い。
スイスの出版社であるヘルヴェティック(HelvetiQ)はノーマークだったが、この2タイトルのほかにも、アートワークのすぐれたゲームがたくさんあり、結局全部のゲームのルールを聞いてしまった。日本で取り扱われることが強く望まれる。
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『痒いお猿さん(Itchy Monkey, Black Box Adventure)』は、ノミとなってサルやゴリラを操り、自分の勢力を増やすゲーム。女王ノミから子ノミが増え、タイルを移動して隣接したタイルに広げていく。ほかのノミがいれば数で勝負。いくつかの条件でコンプリートしたら勝ち。運の要素はないが、勝ちパターンはいくつもあり、インタラクションでバランスをとるので重苦しくない。
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『カブーン・ユニバース(Kaboom Universe, Tembo Games)』は隕石の落下から恐竜を守るスペインのゲーム。手札の恐竜カードを出して、盗んだり攻撃したりしあうが、山札から隕石カードが出ると、全プレイヤーがダイスを振って全ての恐竜に当たり判定をしなければならない。ものすごい勢いで恐竜が死んでしまい、勝敗は最後まで分からない。
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『インサイド・アウト(Inside Out, Stragoo Games)』はパターンの一致するカードをすばやく見つけるチェコのパターン認識ゲーム。内側にあるマークと、もう1枚のカードの外側にあるマークが、お互いに色または形が一致するときにペアとなる。色と形の両方を同時に見なければならず、しかもスピード勝負とあって、すごく頭を使う。
終わってからはディアシュピールの川口さん、ちゃがちゃがゲームズのえのきさん、ジェリージェリーカフェの白坂さんたちといつものリュッテンシャイダー醸造所で懇親会。今年は白ビールも黒ビールもあって嬉しい。来月開かれるアダルトボードゲームフェスをめぐり、『いくって言うゲーム』や『ランコーダンジョン』はどうかとか、完全な居酒屋談義となっていた。