ブラッディマリー(Bloody Mary)

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注文の品はなかなか作れず
ブラッディマリー
バーテンダーとなって客が注文した飲み物を作るダイスゲーム。変わった形の箱に入っているハイエ(Heye)社の作品で、1995年に発売された。この会社は90年台に14タイトルほど出版しているが、現在はカレンダーを主に扱っているだけでボードゲームを制作していない。
タイトルになっているブラッディーマリーは、ウォッカとトマトジュース(とタバスコ)で作るカクテルのことだが、このゲームには赤い服を着たお姉さんもブラッディーマリーと呼ばれる。
はじめ自分の前には4枚の注文カードが配られる。そのうち2枚を裏返しておく。自分の番にできることは、ダイスを振って注文カードをさばくか、獲得した注文カードを換金するか、1回休んで注文カードを全部交換するか。
ダイスを振る場合は、予め何投するか(最大3投まで)宣言して、その数だけチップを支払う。振ってから判断できない前払い制で、カードの難易度や運の調子などから判断しなければならない。途中でやめてもいいが、支払ったチップは返ってこない。
注文カードには、ウェイター/ウェイトレスと共に水、カクテル、コーラ、シャンパン、ブラッディマリー、ビールがいろいろな組み合わせて描かれてあり、ダイス1個だけで達成できるものから、3個必要なものまである。達成したカードは裏返し、わきに重ねておいて最後に得点。1個のダイスを複数の注文カードに使ってよいので、一度に何枚か達成できることもある。ほかのプレイヤーの(表向きの)注文カードも達成していれば奪うことができるので、どのダイス目を残すかよく考えなければならない。
宣言した回数だけ振っても1枚も達成できないと、ペナルティーとしてチップ2枚か、獲得したカードの山札から1番上のカードを返さなければならない。これが痛いので、保険のため宣言する回数は2回や3回にしたくなる。
チップが足りなくなったら、獲得した注文カードを1枚返して2チップにできる。しかしその分だけ得点が減るので、できるだけ選択したくないところだ。難しい注文カードばかり並んだら、全交換しておいたほうがよいかもしれない。誰かが獲得した注文カードの合計が11点以上になったら、全員に2チップずつのボーナスもある。
ゲームのテンポが大きく変わるのが「ブラッディマリー」カード。このカードが出たら、自分の前にある注文カードのうち、同じ飲み物が2つあるカードがあればいち早く取り、ブラッディーマリーカードの上に置くのだ。最初に置いた人が7点という高得点を獲得する。このブラッディーマリーカードがゲーム中に3回出てくる。油断はできない。
注文カードの山札がなくなり、自分の番になったらいつでもゲームから抜けられる。まだカードは場に何枚かあるので、確率を考えて続行してもよい。注文カードが少なくなり、全員が抜けたらゲーム終了。獲得した注文カードの点数と、チップの枚数から、まだ達成していない注文カードの点数を引いて、合計の多い人が勝ち。
5人プレイで40分ほど。ダイスは3個しかなく、全部目が違うので、ダイス1個の注文でもなかなか達成できない。ましてや3個となると、3投しても厳しいことが多かったので、その分達成できるとすごく嬉しい。時折登場するブラッディーマリーのリアクションゲームもスパイスになっている。バーテンダーがこんな調子で失敗ばかりしていたらたいへんな酒場だろうなあ。
Bloody Mary
D.ハンネフォート/ハイエ(1995年)
2-6人用/16歳以上/45分
絶版・入手難

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