山形自宅ゲーム会09/07/19

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夏はゲーム棚もスリムアップしたいところだ。そこでちくたさんを招いて間1日でゲーム会を開催。このごろの自宅ゲーム会は、国内未紹介のゲームが続いているが、これはルールの翻訳を依頼されたもの。私には買わないで珍しいゲームを遊べて、荷物を増やすこともないというメリットがある。たっぷり遊んだら、ルールの翻訳を作って、play:gameに公開して、品物は持ち主に返す。先日biscoさんのところで出張ゲームレビューというのを行ったが、それともちょっと異なるスタイルだ。こういうゲームやレビューのやりとりは、ほかでも行われ始めているが、もっと盛んになってもよいと思う。

サボタージュるりはこべ姫ヴィ・ヴァルディヨセフと兄弟たちつまらないセンセーションドミニオン陰謀

サボタージュ(Sabotage / R.アボット / フランニョス, 1996)

サボタージュ工場を壊したり直したり

カードを並べて工場を作る対戦ゲーム。2人か2チームで遊ぶ。40年以上前の1968年に発売されたものを、フランニョス社がリメイクした。年月を経ても古びていないゲームを探すのは、フランニョス社の得意とするところのようだ。
手札にはアルファベットでA~Iのカードと特殊カードがあり、これらを自分か他人のボードに置いて工場を作る。AのカードはAのマス、BのカードはBのマスに置く。色が揃っているほど得点が高く、縦横斜めの列3枚が、全部同色なら2点、同系色なら1点もらえる。
自分の工場は同じ色になるように置き、相手の工場には別の色を置いて邪魔するのが基本。邪魔なカードを置かれたらスパナカードで修理できるが、ゲーム名にもなっている「サボタージュ(邪魔)」カードで、大事なカードを相手から除去されてしまうかもしれない。
全8列の合計が規定点以上になれば終了宣言できるが、得点が大きいほどボーナスが高いので、もうひとふんばりするか、やめるか悩ましいところだ。やめないでいると、その隙に相手が得点をぐんと伸ばしてくるかもしれない。
そんな得点の駆け引きをしながら、1枚1枚のカードで繰り広げられる攻防。引き運にも恵まれた私が、速攻で全ラウンド勝利。ちくたさんはじっくり工場を組み立てようとしていたが、すかさず邪魔されてばかりだった。

るりはこべ姫(Prinzessin Pimpernell / H.マイスター / ゴルトジーバー, 2003)

るりはこべ姫すぐ振り出しに戻る緊張感

ドラゴンにさらわれたお姫様を救うべく、騎士たちが城を目指す。何かあるとすぐ振り出しに戻されるため、子供ゲームにあるまじき緊張感が妙に漂うゲームである。
ドラゴンを倒すには、途中で武器を手に入れていかなくてはならない。武器は5種類あり、途中の道具屋で手に入るのだが……ここが緊張感その1。道具屋のタイルに止まったとき、そのタイルが5種類のうちどれかを言い当てなければならない。めくって当たれば手に入るが、ハズれれば振り出しに戻る。
城を目指す騎士は各自3人ずついる。大・中・小のダイスを振って、それぞれ対応するコマを進めるのだが……ここで緊張感その2。同じマスに、同じ大きさのコマが入ると、前にいたコマは取られて振り出しに戻る。
こうして武器を手に入れてたどり着いたドラゴン城。ここにいるドラゴンを1枚めくり、指定された武器を出せれば勝利でゲーム終了なのだが……ここで緊張感その3。指定された武器をもっていないとはるか遠くの振り出しに大戻り。これはキツイので、せめて5つのうち3つくらいは集めて、確率を5割以上にしておきたい。
手番にはダイスを振らずに好きなタイルをめくって中身を確認できるが、憶えておいたタイルに止まれるとは限らない。むしろほかの人が失敗したときに憶えておくのが吉。
 始まってすぐ、ハズれては戻り、取られては戻りを繰り返し、終わるのか心もとなくなったが、ちくたさんが果敢にお城に飛び込み、5分の2で見事に武器を当てて勝ち。るひはこべ姫は無事に救われたとさ。めでたしめでたし。

ヴィ・ヴァルディ(Wie Waldi / O.イーゲルハウト / アバクス, 2005)

ヴィ・ヴァルディオレのダックスフンドが~

長~いダックスフンドを作って、かつ同時に取り合うスピード勝負のカードゲーム。タイトルは、作曲家のヴィヴァルディと、「ヴァルディ(ミュンヘン五輪のマスコットキャラクター)のように」をかけているが、日本人はおろかドイツ人にだって分かるんだろうか?
自分のカードを3つの山札に分けてスタート。手番はなく、同時プレイで進行する。一度にもてる山札は3つのうち1つだけ。頭から、毛布の色がつながるように胴の長いダックスフンドを作る。誰の犬につけてもよい。
問題は最後の尻尾カード。普通の尻尾だと、頭カードの持ち主がそのダックスフンドをもらう。ネコのついた尻尾だと、逆に尻尾カードの持ち主が奪う。つまり、自分で育てたダックスフンドは普通の尻尾で閉じて確保しつつ、ほかの人が育てたダックスフンドは猫付きの尻尾で横取りするわけだ。
尻尾のカードも毛布の絵柄があるから、どのダックスフンドにも置けるというわけではない。でも山札は常に1つしかもてないから、どの尻尾がどの山札に入っているか憶えておいたほうがよい。そんな記憶の要素も入ってのスピード勝負は、大慌てに輪をかける。横取りしようと狙っていたら、自分のダックスフンドが疎かになって横取りされてしまったりとか。
 自分の尻尾カードを置くたびにコマを置いて、全部なくなったらゲーム終了。だから尻尾カードを出し惜しみしていては全然得点できない。
ラウンドが進むにつれて上達したが、ちくたさんが一枚上手だった。私はカードのありかを憶えるのに力を入れすぎて後手後手になり負け。混乱のあまり、自分の犬を自分で横取りしたりしておかしかった。

ヨセフと兄弟たち(Josef und seine Brüder / U.ガイスラー / ウルヨー, 1994)

ヨセフと兄弟たちなんでそれだけで井戸に?

旧約聖書の創世記に登場するヨセフの物語をテーマにした宗教的なボードゲーム。4枚ずつ3つのパートに分かれた挿絵が、ボード上に裏になっている。ダイスでボードを回って、どの挿絵がどこにあるかを記憶し、3つのパートのいずれか4枚を順序どおりにめくることができたら勝ち。
12枚全部を覚えるのは無理なので、1パートに集中して憶えようとした。適当に回っているうちに、3枚まで発見したのでもう1枚を探すことに。ところがその1枚がないことないこと。ダイスでちょうど止まれないと見られない(「?」の目だったらどこでもOK)ので、うろうろしているうちに失念してしまう。ちくたさんも最後の1枚を探しているようで、緊張感のある競争になってきた。私が痛恨の勘違いをして別なところばかり探しているうちに、ちくたさんが4枚正解して終了。
ちなみにヨセフの物語とは以下のようなものである(Wikipedia)。この人の兄弟たちって一体……。

第1パート―ヨセフは父ヤコブと母ラケルとの間に長男として生まれた。ヤコブはヨセフが年寄り子であるため、誰よりも彼を愛した。そのため彼の兄弟たちはヨセフを憎むようになった。またヨセフは夢を見、それを語ったので、兄弟たちのねたみを買い、井戸に落とされ、やがて彼らによってミデヤン人の隊商に売られてしまう。
第2パート―やがて、エジプト王宮の侍従長ポティファルの下僕となるが、そこで成功を収め、ついにはその家の全財産を管理するまでとなる。ところが、彼の妻の性的誘惑を拒んで、その妻にかえってぬれぎぬを着せられて監獄に入れられてしまう。しかし、ヨセフはそこの監獄の長に気に入られ、その監獄の管理人となった。やがて、その監獄にファラオに罪を犯した献酌官長と調理官長が拘留され、ある時、ふたりは同じ夜にそれぞれ夢を見た。
第3パート―ヨセフはその二人の夢をそれぞれ解き明かし、その解き明かしのとおりになったため、その能力が後にファラオに知られ、ファラオが見た夢も解き明かすことになった。その彼の解き明かしがファラオに認められて出世し、エジプトの宰相となる。その後、ヨセフはファラオからツァフェナテ・パネアハという名と、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセテナを妻として与えられた。その後、ヨセフは七年間の大飢饉に備えるために食料を保存するなど、国政に腕を揮った。そして自らの預言した七年間の大飢饉のときにエジプトに穀物を買いに下った兄弟たちの誠意を一度試したのち、劇的に再会と和解を果たし、父と兄弟たちをゴジェンに移住させ、ヤコブの死後、110歳まで生き続けた。

つまらない(Nichtlustig / M.リーネック / コスモス, 2007)

つまらない死神を喜ばせるな

ダイスのコンビネーションでカードを集める、死神と隣り合わせのダイスゲーム。タイトルは、カードをたくさん集めると死神がつまらないということで、ゲームがつまらないわけでは決してない。というか、かなり面白い。さすが『大聖堂』の作者。
手番には4色のダイス7個をじゃらっと振って、気に入らなければ全部または一部を2回まで振り直せる。確定した時点でできていたコンビネーションによってカードをもらう。黒、白、赤のぞろ目でそれぞれ死にたがり屋のリープマン、イェーティ、レミングと、全色同じ目でマッドサイエンティストの教授、出目の合計ですでに絶滅した恐竜が手に入る(どういう世界観か?)。
問題は1枚も取れなかったときのペナルティ。それが死神カードである。確定した時点でのピンクのダイス目でカードを取る。この死神カード、高得点のレミング君を帳消しにしてしまう。ゲームが進むにつれて取れるカードは少なくなっていくから、死神カードをもらう確率が上がる。おおコワ。
そのほかにどのダイスにも1つずつある特殊カードの目。確定したときに出ていればそのカードをもらう。UFOは1回休み、ロボットは1回しか振り直しできず、キラーウィルスはカードが取れても死神をもらい、カモはもう1度振り直しでき、ピエロは死神を回避、タイムマシンは恐竜を取るときダイス+2(だからどういう世界観?)。
手に入れたカードもすぐには安全でない。手持ちのカードと同じピンクのダイス目が出た時点で、裏返して確定する。その前に、ほかの人がその目を出してしまうと、場からではなく手元から奪われてしまう。確定する目がなかなか出ないもどかしさ。
こんな風に最後に向かってだんだん苦しくなっていくダイスゲーム。死神が迫ってくる感じがよく出ていると思う。死神に唯一影響されない恐竜の差で勝ち。ちくたさんはダイス目が得点になる教授を集めたが、死神に目を付けられたせいか、よい目に恵まれなかった。

センセーション(Sensationen / H.フーバー / ヴァルターミューラー, 1992)

センセーション突撃取材!

どの記者がインタビュー対象に最初に突撃できるかを予想して、その予想が当たるようにカードを出して記者を進めるゲーム。このメーカーはエグイ生き残りゲーム『逃げろや逃げろ』で知られている。
はじめに手札を見て、3つのレーンでそれぞれどの色が勝つかを紙に書いておく。各色は誰かの担当ではない。よくある予想レースゲームが始まるのかと思いきや、読み合いを面白くするしかけが施されている。親が先にカードを1枚か2枚出し、それを見て子が一斉に出す。全員出したら表にして、それぞれ対応する色のコマが進む。
2枚出すときには、1枚は必ず特殊カードにしなければならない。特殊カードは、レーンが変わるか、猛ダッシュするか、キャンセルするかという極端な3種類がある。親が2枚出してきた! 1位のコマを一気にゴールさせようとしているのか、逆転を狙っているのか、それとも別のレーンに移るつもりなのか? 親の狙いを読んでぴったりのカードを出せたら最高にうれしい。
実は3レーン中2レーンでちくたさんと予想がかぶっていた。ゲームが進むにつれて1つのコマしか進まないのでそんな気がしてくる。となると残り1レーンの勝負だ。猛ダッシュのカードでリードした分で勝った。今回は2人で遊んだが、3人以上ならさらに思惑が絡んで楽しめるそう。

ドミニオン:陰謀(Dominion: Intrigue / D.X.ヴァッカリーノ / ホビージャパン, 2009)

ドミニオン陰謀できることが増えて悩ましく

7月に世界同時発売されたばかりの日本語版を遊んだ。基本セットと混ぜることもできるが、単独で遊べるというのもウリだったので、ルールブックにあった最初の「勝利の舞」。
序盤からちくたさんの「手先」が大活躍。このカードには4つの選択肢があり、手札の状況によって変えられる便利なカードだ。アクションカードがもう1枚あれば+1アクションを選び、お金が足りなさそうなら+1金か+1カードにすればよい。
そのうち購入コストを下げる「橋」がよく使われる始めた。だがこれだけでは6点カードになかなか届かず、3金か3点どまり。結局、序盤にお金を買っていた私が6金のアクションカード「ハーレム」と「貴族」に少しずつ手に届き始め、そのアドバンテージで6点のカードを先に買い始めて勝利。
アクションカードの効果に選択肢があるため、考える時間が延びがちでテンポが落ちるが、戦略に幅があってまた別な『ドミニオン』を楽しむことができた。でも基本セットと混ぜたほうがいいかな。