韓国ゲーム会 08/08/01

学会発表のため韓国に行く。でも裏の目的は噂のボードゲームカフェ。かつては韓国中にたくさんあったボードゲームカフェも、ブーム衰退で8割が店を閉めたという。それはプレイヤー人口に比してボードゲームカフェが多すぎたからだと思うが、今では適正な規模になったとも言える。
今回韓国の友人に連れて行ってもらったのは、都心にあるショッピングモールの一角。お洒落なお店で、入りきれず外で待っている人が出るほどの人気ぶりだった。カップルや子ども連れが目立つ。
このボードゲームカフェのシステムは、飲み物やスナックが有料でゲームを借りるのは無料。ゲームのメニューもあるが実に種類豊富で、簡単なカードゲームからマニア向けまで幅広かった。店員がルールを説明してくれるので説明書を読まなくてもよい。
日本にもあったらきっと繁盛すると思う。

ユンノリレクシオ

ユンノリ(Yutnori / 伝統ゲーム / ナムハナ)

ユンノリ原点に帰った楽しさ

韓国でポピュラーな伝統スゴロクを現代風にアレンジしたもの。目標は自分のコマを全部ゴールさせることだ。
特徴は3つある。まずダイス。2面ダイスを4つ振って絵柄がない目の数だけ進む。4つとも絵柄がなかったら振り直して出た目を増やすことができ、4つとも絵柄があったらコマをワープできる。1マスバックするというダイスもある。
次の特徴は自分のコマを重ねられること。出た目の数だけ進んで、自分のコマが同じマスに入ると一緒に移動できる。一方、ほかの人のコマがいるマスに入ると、そのコマをスタートまで戻す。これはいくらコマが重なっていても同じで、多数のコマを重ねて一気にゴールを狙うと、途中で一斉に戻されるリスクが上がるというわけだ。
3つ目の特徴は近道だ。決まったマスに止まると近道をしていくことができる。この版ではさらにカードを引いて、もう1回進めたりスタートに戻されたりとハプニングも楽しめるようになっていた。
日本人が考えるスゴロクからいうとずいぶん攻撃的だが、その分ドラマを楽しむことができる。今回も何度とか誰かがゴールするチャンスがあったが、見事なダイス目でつぶされる。その都度、ゴールを防いだ人はほかの人とハイタッチしたりして大喜び。伝統の強さを思い知った。

レクシオ(Lexio / 作者不明 / ダゴイ)

レクシオ強い役をいつ出すか

ポーカーの役を出して手札を先になくすゲーム。今年になって『ピーパー』が日本に紹介され人気を集めているが、これも麻雀パイを使い、手持ちを先になくすという点でよく似ている。
手札からの出し方はシングル、ペア、スリーカードから、フルハウス、ストレート、ロイヤルストレートなどまで1~5枚を出す。次の人は同じ枚数でより強い数字・色ならば出すことができ、全員がパスすると最初に出す権利を得る。
ランダムに配られる中で強い役ができていることはめったにない。カス札をどのタイミングでさばくかがポイントのようだ。役を温存して途中から一気に畳み掛けるか、最初から役を出して主導権を握れるだけ握るか。
『ピーパー』よりも役が揃いにくいのでシングルの勝負になることが多かった。それでも強い数字・色から出すか否かという選択肢があるが、黙々とした感じになった。