つくば自宅ゲーム会 06/03/11

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つくば自宅ゲーム会 06/03/11

久しぶりの自宅ゲーム会。お客様の移動距離が伸びたり、子どもを預けたりとたいへんなこともあるが、人を招くと家の中がきれいになってよいし、何よりもくつろいで遊ぶことができる。moonさんとかゆかゆさんはつくばエクスプレスで、笑う狐さんと康さんは自動車で、しょうさんは自転車で、遠いところから遊びに来てくださった。深謝。
エッセンの新作も遊びきらないうち、ニュルンベルクの新作がぼちぼち入りつつある。まだまだ遊び足りないのに、時間が限られているのは残念だなあと、遊びながら思うことしきりだった。

デウス・ヴルトメソポタミアシャドウハンターズベガスショーダウン

デウス・ヴルト(Deus Vult! / G.ソットカーサ、S.ジョバンニーニ / ローズ&ポイズン, 2005)

デウス・ヴルトなすすべもなく

「神の御心のままに」という意味のラテン語は、十字軍のスローガンだったらしい。聖地エルサレムを巡る、十字軍とムスリムの攻防を描いた2人ゲーム。
 サイコロを振って両サイドから相手側にコマを進める。相手のコマを飛び越せば捕虜にでき、相手を全部捕らえるか、城を乗っ取れば勝ち。コマは前にしか進めないから、否応なくゲームは終了に向かって突き進む。
 捕虜にされないためには、自分のコマをかためてフォーメーションを組むのがよい。飛び越せるのは1コマだけ。相手側としては、ダイスの出目でフォーメーションが崩れたところを狙う。
 サイコロで4~6が出るとカードを引く。そこにはサイコロ対決で負けた方がコマを取られたり、自分のコマを補充したりできるイベントがある。2分の1の確率でカードを引くわけだから、ゲームがカードに大きく影響されるだろう。
 サイコロとカード引きがどちらに味方するかはまさに「神の御心のままに」。コマのフォーメーションで多少なりともクレバーな動かし方を試みられるが、1が続いたりすると本当にもうお手上げ。康さんの十字軍にボコボコにされて全滅した。所要時間15分。コンポーネントのイラストは美しいので、どれだけ感情移入して遊べるかというところか。

メソポタミア(Mesopotamia / K-J.ヴレーデ / ファランクス=メイフェアゲームズ, 2005)

メソポタミア神にかしずくためだけに生きる

カルカソンヌの作者ヴレーデが手がけた中級戦略ゲーム。カルカソンヌ以後、王冠と剣、ポンペイ、フッガー家、ドラゴンライダーと意欲作を発表してきた作者だが必ずしも成功しているとはいえない。とりわけドラゴンライダーは国内外で大コケした様子。今回はメーカーをオランダに移しての展開で、非ドイツ人ゲーマーへの浸透を狙う。Spielboxのレビュー評で最高点が出ていたのでmoonさんにお持ち込みリクエスト。
 チグリス・ユーフラテス河畔に広がったメソポタミア文明。木を切り出して家を作って人を殖やし、石を切り出して神殿を作り、礼拝場でお祈りをして力をため、神殿に捧げものをする。これらの行動を組み合わせ、4つの捧げものを一番早く神殿に捧げた人の勝ち。
 手番にはまず人を5マス移動させ、木や石を運んだり新しい土地を探検したりする。木は森から、石は採石場から。ボード外に出たらタイルを引いてそこに付け足す。次に木で家を作る、家で子どもを作る、石で礼拝場を作る、カードを引くの行動から1つ。何か作るには同じ場所に2人(夫婦なんだろうか)がいなければならない。人材配分は効率よく。
 家を作れば捧げものが生まれ、新しい子どもを作れるようになる。子どもができれば仕事を分担でき、礼拝場を作ればマナ(神通力みたいなもの)が上がって捧げものができるようになる。全ては最終目的に向けて線上に連なっているのだ。カードは移動力を上げたりマナを増やしたりと、それぞれの行動にアクセントをつける。
 タイルの出方によってゲーム展開は変わる。今回は序盤に石切り場が多く出て、森が後から出た結果、家がなかなか建てられない展開に。最後は全員があと1~2手番で上がれるという状況の中、ノーマークだったカミさんがとっておきのカードで優勝。
 木や石はほかの人から奪うことができるが、結構いろいろなところから出るので、奪い合いは少ないし奪われてもダメージは少ない。その結果ほかの人との絡みが少なく、みんな自分自身の目標にそって努力するソロプレイ感が漂った。それはよしあしだろうけれども、運悪く手が進まないということはあまりなく、よほど効率の悪いことをしない限り接戦になるのは面白いと思った。

カミさんの感想:神殿の設営に参加し,聖地を建設し,家を建てて子どもを産む.一番早く全ての捧げ物を神殿に置いた人が勝ち,というゲームでした.個人的なツボとしては,(駒が)石を背負ったまま聖地でお祈りをするというシチュエーションになり,実際にそうしているところを想像して笑えたところ.捧げ物を持っていくにも道のりが遠くて,世間の厳しさを味わいました(泣).なかなか面白かったです.

シャドウハンターズ(Shadow Hunters / 池田康隆 / ゲームリパブリック, 2005)

シャドウハンターズ正体を見破るのが先か、命が尽きるのが先か

ガイスター、お邪魔者、汝は人狼なりや?、操り人形……「察する文化」に生まれ育った影響だろうか、日本人は自分の正体を隠して遊ぶゲームが好きなようだ。昨年発売された国産の意欲作ワルモノ2とシャドウハンターズも、正体を隠すという要素で奇妙な一致を見せる。
 シャドウハンターズは同人で発売されていた正体隠しゲーム「ゴーストハンターズ」のメジャーデビュー作。昨年の12月に発売されたが、メビウスやジョイフルハイパーで発売されるようになったのはつい最近のこと。ゲームマーケットでも出展が予定されており、これからの展開が期待される。かゆかゆさんのお持ち込み。
 ゲームの登場人物は10キャラクター。この中から1人1キャラクターを担当する。誰が何のキャラクターかは秘密。ほかの人のキャラクターを行動や質問で推理しながら、自らに与えられた目標をひそかに遂行する。
 この目標というのが曲者。キャラクターは「シャドウ」と「ハンター」の2サイドに分かれており、早いところ味方を見つけて相手サイドを全滅させれば勝ちなのだが、どちらにも属さず、単独で勝手な目標を持っているニュートラルという陣営がいる。一番最初に死んだら勝ちというダニエルの後ろ向きさが好き。
 ゲームはダイスを振って移動し、カードを引いて誰かに質問したり攻撃力を上げたりしていく。引いてきたアイテムは必ず装備しなければならないが、早く死にたいのに回復したり、味方を攻撃しなければいけなくなったりと自分にとって必ずしも嬉しいとは限らないところが憎い。
 さらにカードを引いた後、ダイスを振って攻撃できる。ダイスは6面ダイスと4面ダイスを使用し、与えるダメージは(多いほうの目)-(少ないほうの目)。つまり最高は5で、同じ目が出て失敗する可能性も高い。勝敗がいきなりつかないための配慮だろう。細かい。
 キャラクターによってヒットポイントが違うので、ゲームが進むとどんどん脱落し始め、残った人の正体が分かってくる。「○○さんに質問をした後に攻撃をしているから、きっと○○さんはハンターで、△△さんはシャドウに違いない!」キャラクターが織り成す複雑な状況が面白い。さて最後に笑うものは誰か?

 ニュートラルで殺人鬼チャールズを与えられた私はとにかく誰でも殺せばよかったのだが、その前にダイナマイトで吹き飛ばされたりしてあえなく最初に脱落。これで自殺志望者ダニエルだったかゆかゆさんがオープン(最初に死ねないと改心してシャドウを倒す)。これでニュートラルはあと1人。シャドウとハンターの争いになるかに思われたが、しょうさんが半ば確信的にカミさんに攻撃。カミさんは最後まで生き残らなければならないかよわきアリーで、これでニュートラルが全滅した。シャドウは、ハンターでなくてニュートラルを全滅させても勝ちになるのだ。劇的な幕引き。
 正体隠し、ダイスロール、イベントカードという日本人(私)好みの要素が全て揃っている上に、殺人鬼チャールズの顔には梵字が書かれているなど、カードのイラストはどれも味わいがあって気に入った。同じメンバーで繰り返し遊べば、もっとゲームの機微が見えてきそうだ。全部のキャラクターをやるまで何度も遊んでみたい。5人以上集まる環境がよくあるなら買い。

カミさんの感想:美少女アニメ系(?)の絵柄のカードゲームで,誰がどの役柄か(シャドウ,ハンター,中立)をあてつつ殺していくゲーム.連日の寝不足で集中力がなく,推理もののわりには推理してませんでした.

ベガスショーダウン(Vegas Showdown / H.スターン / アバロンヒル, 2005)

ベガスショーダウンギャンブルの経営は堅実に

「アメゲー」という言葉をポジティブな意味で使っている人はあまりいない。かつては世界のボードゲームシーンをリードしていたアメリカも、このところめっきりドイツに溝を開けられている。そんな中、ドイツゲームの整然としたシステムを受け継ぎつつ、独自のテイストをもったゲームもアメリカで出てきた。その主な担い手になっているのがファンタジーフライトゲームズ社であり、老舗のアバロンヒル社である。こうした動きはイタリアや日本にも見られ、ドイツゲームのグローバリゼーション後に起こっているローカライゼーションと捉えることができよう。
 ラスベガスを舞台にしたこのゲームには、見かけとは裏腹にギャンブルゲームではなくてマネージメントゲームである。レストランやカジノ、ラウンジを作って魅力あるカジノホテルを作るのが目標。そのために部屋を競り落とし、自分のホテルに配置していく。部屋によって収入が上がったり、名声が増えたりして、さらに豪華な部屋を作れるようになる。
 競りはホテル、カジノ、ラウンジといった基本アイテムと豪華な部屋が並べられ、毎ラウンド、希望のものにビッドしてかち合ったときに値上がりする(アメンラー方式)。誰も落とさなかった部屋は値下がりするから、他の人の動向もにらみつつ、財布と相談しながら買うものを決めたい。
 部屋を買ったら自分のボードに並べる。このあたりフィレンツェの匠を想起させるが、形状は大中小しかないのでさほど問題にならず、そのかわり通路をつなげることが問題となる。ポイントの高い部屋は通路が少なくてつなげにくい。ホテル・カジノのエリアをきっちり埋めたり、ホテルからカジノへ通路をつなげれば最後にボーナスが入る。まずい置き方は後からリノベーションで配置しなおせるが、どういう建物があるかを把握した配置には少し経験が必要かもしれない。
 売れた部屋にはカードの指示で補充。このとき値上げや値下がり、特定の部屋のビッド禁止などイベントが起こる。このイベントが、計画的な建設を困難にする代わりにハプニングの楽しさをもたらしている。ドイツゲームにはあまりなさそうな、アメリカ的なテイストだ。
 3人で遊んだのでかち合わずにほしいものを手に入れられた。それで豪華な部屋も加えながら好きなように広げ、僅差だったが名声ポイントが入るイベントの差で1位。手順が明解で余計なルールがなく、スマートで軽快な流れになるのが評価できる。マイホテルが目の前で完成していく楽しみがあってテーマもよい。じっくりやりこみ系ではないけれども、ふつふつと楽しさが湧いてくる魅力的なゲームである。

moonさんのレポート

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