秋葉原水曜日の会 05/11/09

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秋葉原水曜日の会 05/11/09

秋葉原イエローサブマリンRPGショップにあるプレイスペースで毎週水曜日開催されている水曜日の会。ミクシィで参加者のプロフィールが確認できること、ショップなので立ち入りやすいこと、水曜日は無料であること、メンバーを固定していないので新参でも溶け込みやすいこと、毎週開催なので参加できる可能性が高いこと、初心者向きの定番ゲームが多数用意されていること、フリークにも最新作や珍しいゲームが出てくることなど、さまざまな魅力が重なって平日の日中であるにも関わらず大繁盛している。世間様が一生懸命働いているときに遊ぶのは後ろめたい気がしないでもないが、さまざまな就業・生活形態があるということは日本社会が成熟している証拠であろう。
私にとってこの会の魅力は、さまざまな人と知り合い、ゲームの輪を広げられることである。何回か参加しているうちに顔見知りが増え、遊ぶ中から垣間見える性格や人間性がわかってくると楽しみがさらに広がる。もちろん、このゲーム会以前からのゲーム友達とも定期的に顔を合わせられるよい機会だ。これからも継続して参加していきたい。

すしエクスプレスエクサゴチグリス・ユーフラテスカードゲームハチエンダ

すしエクスプレス(Sushi Express / M.シャハト / アバクス, 2005)

すしエクスプレス寿司食いねぇinドイツ

「すしボンバー」と言えばハンブルガーSVで活躍中の高原直泰。寿司は日本の名物としてだけでなく、ヘルシーな料理としてドイツでの知名度が高いようだ。その寿司配達をテーマにしたヘンテコなゲーム。作者のシャハトはアバクスからパリス、ハンザ、チャイナと硬派なボードゲームを出してきただけに意外な新作である。

 2コのダイスを振って12枚のタイル周回し、1周するたびにピザ、もとい寿司を届ける。もちろんたくさん届ければとどけるほどよいというわけだ。いたってシンプル。
 ダイスの振り方が変わっている。まずはじめに2~12の好きな数字にビッドして、高い数字をビッドした人からダイスを振る。宣言より高い目を出せなければ脱落し、コマは進められない。うまく出せた場合、その人がコマを進めるのはもちろんだが、それより低い目をビッドできた人もみんな進めることができる。ただし、上から順に進めていくので、ぬるいビッドをした人はほしいカードを先に取られてしまうかもしれない。特にチップカード(赤)は、一番集められなかった人が最後にマイナス点をくらうので早く取っておきたいものだ。

 6人まで遊ぶことができるが今回は5人。ほかの人のコマは飛ばして進むことができるので、12マスあっても実質7~8マスになり、ぬるいビッドでもピザは配達できた。それでちょっと緊張感のない展開になってしまったが、3,4人ならば1周するのがもっとたいへんになってもっとハイリスクなプレイをする意義が上がるだろう。3人がベストというのはシャハトの特徴なのだろうか?

エクサゴ(Exago / M.フォーサイス / ゴリアト, 2004)

エクサゴミスをするまで終わらない

6人までできるヘックスを使った四目並べゲーム。アイルランド人のデザイナーがオランダのメーカーから発売された。

コマは1人6つしかない。全部置き終わったら、すでに置いたものを移動する。これで勘の鋭い人は気づくかもしれないが、3目並べてリーチになった時点でみんなにこぞって封じ込められるのでなかなか終わらない。
 すると封じ込めるのはリーチしている人の直前のプレイヤーに任せて、後発でリーチをかけてくる人が現れる。両端が空いている状態でリーチすれば2人いないと封じ込められなくなるが、何人で封じ込められるかがすぐ計算できるので、逆算して対処できる。
 誰かがこの対処を見逃すか、怠ったときのみ、ゲームが終わるようになっている。つまり抜かりのないプレイをしていればゲームは単調に延々と続くわけで、収束性のなさが退屈に感じられた。2人の場合、コマを増やして五目並べになるが、それはとても面白い。

チグリス・ユーフラテスカードゲーム(Euphrat & Tigris Kartenspiel / R.クニツィア/ ハンス・イム・グリュック, 2005)

チグリス・ユーフラテスカードゲーム国を富ませよ!戦争をしかけよ!

フリークの間で今なお人気のボードゲーム、チグリス・ユーフラテス。メソポタミア文明をテーマに、4つの王家の衰亡を描いた本格的陣取りゲームだ。ハンス社からは絶版になっているが、外国版がまだ入手可能。今秋、そのカードゲーム版がハンス社から発売された。

 カードの縦の列が王国だ。長く伸ばしていくことで、強大な王国ができあがっていく。王国の中に自分の王家から指導者を派遣すれば、王国が広がるたびに勝利点が入る。この得点方法が基本となる。
 さてある程度大きくなったら、となりの王国に戦争を仕掛けよう。王国内の戦力を比べ、また手札からカードを足して勝敗を決める。勝てれば相手の王国からゴッソリ勝利点が入るのだ。しかしいくら強大な王国だからといって油断してはいけない。弱小国でも相手が手札から大量のカードを出せれば、大逆転もありえるからだ。
 こうして大きくなった王国の中でも権力闘争がある。新参の指導者がやってくると、手札を出し合って少ないほうは追い出されてしまう。大きい王国を乗っ取ることができたら、またとなりの王国に戦争をしかけて……
 たいてい1つの王国には複数のプレイヤーの指導者がいるものだ。指導者は同業者でなければ権力闘争せずに共存できる。だから自分専用の王国ということはまずありえない。そこでとなりの国に戦争を仕掛けた場合、他のプレイヤーも戦争に巻き込まれることがある。敵になったり味方になったりする複雑な利害関係の中で、いかに自分に有利な状況を作り出せるか。これがこのゲームの難しいところでもあり、醍醐味でもある。ボードゲームもそうだったが、カードゲームでは戦力(カード枚数)が一目瞭然なので、この戦力分析がクローズアップされた感がある。
 そしてもうひとつ、難しいところでもあり醍醐味でもあるのが勝利条件。赤・青・黒・緑のカードで、一番集められなかったものだけを皆で比べて、それが一番多かった人が勝ちとなる。クニツィアがサムライや頭脳絶好調でも使っている手法だ。つまり各色をまんべんなく集めた人が勝つというわけで、ゲーム中何色が足りないかを常に考えておかなければならない。満足のいく戦い方ができるようになるまでは、繰り返し遊ぶことが必要になるだろう。

今回は戦争を次々に勝利した私が圧倒的に勝つかと思いきや、「なんか足りないような…」と思っていた青のカードがたったの4枚。戦勝のほうびで獲得していた財宝カード(何色にでもなるジョーカー)で辛うじて勝つことができた。盤面は劣勢でもあきらめず、バランスよくカードを集めるよう心がけていれば勝機はなくならないのである。ボードゲーム版をもっていればシステムを踏襲したカードゲーム版はいらないという意見もあるだろうが、ボードゲーム版ではタイル配置がまどろっこしく感じられることもあり、そこを削って勢力争いに絞り、時間を短縮できたのはこのゲームの大きな長所と思われる。

ハチエンダ(Hazienda / W.クラマー / ハンス・イム・グリュック, 2005)

ハチエンダメーメー、モーモーでシビアな陣取り

ドイツゲーム界で最多受賞数を誇るクラマーと、アレアと並んでフリークから厚い信頼を寄せられているハンス社が組んだ作品は、実はエルグランデとその後続作品(拡張・エルカバレロ)以来となる。それだけでもこの新作は十分注目に値する作品だ。アルゼンチンの農場経営をテーマにした、陣取りとリソースマネージメントをうまく配合した本格派ボードゲーム。

基本はとてもわかりやすい。土地カードを出して土地タイルを置き、動物カードを出して動物タイルを置く。動物タイルが市場まで到達したら収入が入り、それでまた新しい土地カードや動物カードを購入できるようになる。購入したカードでまたタイルを置いて、自分の陣地を広げていくわけだ。
 土地タイルと動物タイルがたくさんつながっていればいるほど収入も大きいから、できるだけ広げてから市場に行こう。でも市場の周囲は激戦区。他の人も近づいてきているから、どの辺で手を打つか考えなければならない。
 しかし勝敗を決めるのはお金ではなくて勝利点だ。勝利点は到達した市場の数、つながった土地タイルの数などから入る。土地タイルは市場から離れたところからしか置けないから、市場重視か土地重視か、また1つの土地を大きく広げるか、小さな土地をいくつかに分けて作るか戦略の幅が大きい。さらに隣接すれば勝利点が入る湖や、ボーナスをもたらすハチエンダもうまく活用したいところだ。

 カワナさん(黒)が序盤に一大勢力を築きトップに。勢力阻止があったが、それを空き地にサテライトを作ってかわしていく。私は2つの土地を均等に育てる作戦に出たが、一歩及ばず、カワナさんの逃げ切り勝利となった。とてもダイナミックな展開で、参加者から面白いの声が連発。ボードには裏表あり、またバリアントもついていてゲームに慣れてきたら発展ルールで遊ぶことができる。新作の多さからどんなに面白くてもなかなか2回目にありつけないこの頃、十分元を取れそうなゲームである。

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