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ドイツゲーム賞に『フォレストシャッフル』、アラカルトカードゲーム賞とダブル受賞

フリードヘルム・メルツ社は10月2日、エッセン・シュピール前日の記者会見にてドイツゲーム賞(Deutscher Spielepreis)の1~3位を発表した。昨年同様、8月にトップ10を発表したが、4位以降のみ順位を発表していた。1位には『フォレストシャッフル』が選ばれた。

ドイツゲーム賞はドイツ語圏のボードゲーム愛好者の一般投票によって決められる賞で、ボードゲームジャーナリストが選ぶドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)とは別。『フォレストシャッフル』は、ドイツ年間ゲーム大賞の経験者向けゲーム部門「ドイツ年間エキスパート大賞(Kennerspiel des Jahres)」ではノミネートされず、辛うじて推薦リストに入っている。

同じくキッズゲームを対象にしたドイツゲーム賞:ベストキッズゲーム(Bestes Kinderspiel)には、8月に発表されていた3作品の中から『まほうのカギ』が選ばれた。こちらはドイツ年間ゲーム大賞のキッズゲーム部門「ドイツ年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)」でも大賞を受賞しており、ダブル受賞となった。

またドイツのボードゲーム専門誌「フェアプレイ」が毎年この時期に発表しているアラカルト・カードゲーム賞(À la Carte – Der Kartenspielpreis)でも、1位は『フォレストシャッフル』が選ばれた。この賞はカードゲームだけを対象に、35名の識者の投票によって選ばれている。ドイツゲーム賞とアラカルト・カードゲーム賞のダブル受賞は、『ニムト』『ドミニオン』『世界の七不思議』『ザ・クルー』に続き4年ぶり5回目。2位以降は未発表。

なお、ポッドキャスターやブロガーなど、ウェブ上でボードゲーム情報を発信している識者が革新的なボードゲームを選ぶ「イノシュピール」は今年発表されなかった。シュピール運営体制の変更で廃止になった可能性がある。

【ドイツゲーム賞最終結果】(リンクは日本語版リリース記事)
1位:フォレストシャッフル(Mischwald / コシュ / ルックアウトシュピーレ)
2位:スカイチーム(Sky Team / L.レモン / コスモス+スコーピオンマスク)
3位:白鷺城/ホワイト・キャッスル(Die weiße Burg / S.サントス&I.センドレロ / コスモス+デヴィル)
4位:ダーウィンズ・ジャーニー(Darwin’s Journey / S.ルチアーニ&N.マンゴーネ / スケリッヒゲームズ+サンダーグリフゲームズ)
5位:トゥーメニーボーンズ(Too Many Bones / A.カールソン&J.J.カールソン / フロステッドゲームズ+チップセオリーゲームズ)
6位:リバイブ(Revive / K.A.オストビー&H.メッシナー&A.ウェルムルンド&E.スヴェンソン / ペガズスシュピーレ+アポルタゲームズ)
7位:ハーモニーズ(Harmonies / J.ベンヴェヌート / アスモデ+リベルー)
8位:オブセッション(Obsession / D.ハラガン / ストローマンゲームズ+カイェンタゲームズ)
9位:ヒーローお断り!(Helden müssen draußen bleiben / L.ブルーエ / ミラクルス+ブルーエゲームズ)
10位:ニュークレウム(Nukleum / S.ルチアーニ&D.トゥルツィ / ジャイアントロック+ボード&ダイス)

ベストキッズゲーム
1位:まほうのカギ(Die magischen Schlüssel / M.スラヴィシェック&A.シュタインヴェンダー / ゲームファクトリー+ハッピーバオバブ)

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シュピール’24:1日目

シュピールは10時の開場だから、9時半ころに中央駅に行けば間に合う・・・はずだったが、メッセ行きの地下鉄ホームに入場制限がかかり、地下から地上まで長蛇の列。いつになったら会場に着けるかわからない。そこで歩いて会場に向かうことにした。中央駅から2.7km、約40分のウォーキングである。同じように歩いて会場に向かうグループやカップルもたくさんおり、マラソン大会みたいになっていた。

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エッセン中央駅地下鉄入口の行列

会場についたのは10時すぎで、入場がスムーズに行われており混雑はあらかた解消されていた。チケットを買えなかった人が「チケット求む」の紙を掲げて探している。公式ではチケットは記名で発行されており、IDカード(パスポート)などを提示して入場することになっているが、4日間で20万人の来場者にいちいちIDカードの確認などしていたら夕方になってしまう。友人・家族・知人に限り、IDカードのコピーを渡せばチケットの譲渡は可能ということになっているが、このままでは来年あたりから転売屋が出てきそうだ。

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チケット求む!

テンションが高い参加者とともに会場になだれ込むのは気分が高揚するものだ。会場の雰囲気を楽しみつつ、買い物はスーツケースで持って帰れる最小限(中箱3個くらいと小箱数個)にして、日本からの出展者とお話したり、試遊卓で遊んだりした。

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ハバ社のブースで巨大ゲームを子どもたちが遊ぶ
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ガレリアのフードコーナーは値段が高いが背に腹は代えられない
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フードコーナーと子供向けアトラクションがならぶガレリア
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ミープルのぬいぐるみ
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年間大賞を受賞した『スカイチーム』の試遊卓がずらり
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ドイツ年間ゲーム大賞審査員のU.バルチ氏とK.グロッサー氏と立ち話。なぜ今年のKdJはDSPに全然入らなかったのか訪ねたところ、「わからない。チケット・トゥ・ライドレガシーは高いからかな?」
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小箱ゲームですっかり定番となったオインクゲームズ
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今年も長い行列のSaashi & Saashiとittenの合同ブース
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アークライトの説明付きゲーム展示
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ヤポンブランドは販売よりもライセンス契約に重点を移している
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試遊卓を多く設けたホビージャパン
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『マイトロッコタウン』などを出展したジェリージェリーゲームズ。客層の狙いが当たって大入り
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初出展となるサニーバードは『フォーリング』が好評。来年1月からキックスターター開始予定だが、いくつかの海外メーカーからの引き合いがあり多言語で提供できそうだという。同じく初出店のClaGlaは日本的なゲームに手応えあり。
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『キャッチミー!あほ』をリリースしたヘルドベルクスのハバーマスさんは今秋から鹿児島に移住して、農業をしながらゲームを作りたいという

17時ころに会場を抜けてエッセン中央駅付近でグリューワインを飲み、スペイン料理のカフェで夕食(ドイツの生ビールはちゃんとある)。「ライトフェスティバル」でシュールなプロジェクションマッピングを観賞した。